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求人内容と違うじゃん! ママたちの“ブラックパート”体験談5選

  • 2015.11.20
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【ママからのご相談】

小学生と中学生の子どもが2人いる、40代の主婦です。最近、時間に余裕が出てきたこともあり、パートの仕事を探しています。先日、テレビでブラックパートの特集を見ました。突然、解雇を告げられたり、残業代がもらえなかったりと、職場環境が厳しいところもあるようで、 仕事を探すのも慎重になります。

せっかく決まっても、働きにくくなって、すぐ辞めてしまうのは嫌です。ブラックパートに関する体験談や求人の探し方など、教えてください。

●A. 「求人内容と違う……」といったトラブルも。求人票をうのみにしないで!

こんにちは。ママライターのKOUです。

今回は、パートのお仕事を探す際に、ブラック企業の見分け方を知りたいというご相談ですね。いわゆるブラック企業とは、従業員に対して過重労働や違法労働などを強いる会社を一般的に指しますが、近年は“ブラック企業大賞”が発表されるなど世間でも周知されるようになりました。

●ブラックパートの実態とは?

ご相談者さんが見たと思われるテレビの“ブラックパート特集”では、主婦パートの弱い立場につけ込まれている実態が紹介されていました。

・『忙しすぎる状況について意見を言ったら、突然解雇された』

・『残業しているのに残業代が出ない』

・『社会保険に入れてもらえない』

など。それぞれ、どうすれば解決できるのか、どこに相談するのがいいのか、専門家の方々が次のようにアドバイスしていました。

●解雇について

実際に“解雇”が行われたという事実を証明する書類“解雇通知書”を請求する。

……失業期間に支給される給付金を受け取る際、“自己都合”での退職か“会社都合”での退職かによって、給付を受けられる期間やタイミングが異なるため、“解雇された”という事実を証明する書類が重要になる。

●残業代について

いきなり上司に言うのではなく、まずは同僚や親しい正社員に相談。

……社内のコンプライアンス室などに相談。直接、上司に言う際は、言い方に注意。敵対するのではなく、「困っている」と相談をもちかけるように言うとよい。

●社会保険について

個人でも加入できる労働組合に入る、など。

●勤務条件など雇用契約書の確認を

また、「聞いていた条件と違う!」といったトラブルを未然に防ぐには雇用契約書のチェックが重要となるそうです。例えば、勤務日数や勤務時間の欄に“○○日以内”や“○○時間程度”という表記があった場合、どれぐらいの幅があるのかなどを、会社側に事前に確認しておくことが大切です。

●ブラックパート経験者の体験談5選

そこで、実際にブラック企業でパート職員として働いたママさんたちに体験談をうかがい、仕事を探す際に気をつけるべきことをご紹介します。

●(1)求人内容とまったく違う仕事をさせられる

『以前、勤めていた会社では、事務員で採用されたにもかかわらず、早朝に出勤してトイレやフロアーなどの掃除、社員の方々のお茶くみ、要らない書類をシュレッダーにかける、といった雑務がほとんど。求人には、“データ入力、資料作成、電話対応など”と記載されていましたが、一度もパソコンを触らせてもらえませんでした。

さらに、勤務時間にしても“9時~16時”とあるのに、実際は8時に出勤させられていました。上司に、「求人内容と違う」と訴えたところ、「仕事があるだけましだろう」と言い返されただけ。耐えらなくなって、3か月ほどで辞めました』(パート事務員/43歳)

●(2)急に仕事が入る

『近所の個別学習塾で講師をしていました。歩いて通えることもあり、主婦の私としては助かりましたが、仕事に慣れてきたときのことです。前日の夜などに、「他のアルバイト講師が休みなので、明日、勤務できませんか?」と急に言われ、こちらが空いているときは引き受けていました。

次第に、急な仕事の依頼が増えてきて、「(たびたびお願いされると)困る」と断るようになったら、塾長が手のひらを返したように態度が変わって、「おばさん、暇なんでしょう? 使ってもらえているうちが華ですよ」なんて、笑いながら言われました。不当な扱いに頭にきて、退職。今は、家庭教師センターに所属して、自分の都合に合った案件だけのお仕事をさせてもらっています』(家庭教師/48歳)

●(3)家でも仕事を強いられる

『子どもを保育園に通わせながら、広告代理店にパート契約社員として働いていました。保育園のお迎えに合わせて、帰っていたところ、上司から「(仕事の)続きを家に持ちかえってやって」と指示されるようになりました。周りの社員は、夜9時前後まで残業していることもあり、仕方がないと思ってはいましたが……。睡眠時間を削りながら、育児と仕事の両立にきつくなって、辞めました。

そこで、フリーランスになった方がいいと考え、在宅での仕事に切り替えています』(Webデザイナー/37歳)

●(4)すぐ怒鳴られる

『飲食店のパート店員をしていたころ、店長がとても怒りっぽい人でした。一緒に働いていたアルバイトの女性がたまたまお客さんの注文を間違えたり、食器を割ってしまったりと、失敗が続いたときでした。お客さんのいる前で、「お前はクビだ!」と怒鳴られた女性。

その場で何度も謝っていましたが、翌日から来なくなりました。また、店長に分からないことを聞くと、「そんなことも知らないの?」とたびたび怒られました。この店は、長く働いている人が少なく、店長以外に頼れる人がいなくて、しばらく心細く過ごしていましたが、2人目の妊娠をきっかけに退職。今も、働く人が定着しないのか、しょっちゅう、求人をしているようです』(コンビニ店員/45歳)

●(5)正社員と同じレベルを求められる

『結婚してから、保育士の資格を持っていたので、幼児教室でパート講師をしていました。パートの場合、昇給が難しく、どんなに頑張っても給与は正社員の半分くらい。当然、社員の方々は拘束時間も長く、それだけ残業もしているのですが、慣れてくるとパートも社員と同レベルの業務を押し付けられます。研修も多く、常にスキルアップしないと、良い授業はできないと言われ、ボランティアの感覚で携わらないと割に合わないと感じました。

教育業界は、従業員がお金にこだわっていると、白い目で見られる風潮があるような気がします。金銭面よりも、「子どもたちに教えたい」という熱意が先にこないと、モチベーションが下がる一方。そこまで、私は、パートで働きたいと思わなかったので、半年で辞めました』(ネイルサロン経営/35歳)

以上、ブラックパートの体験談でした。

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最後に、ママさんから教えていただいたパートの仕事を探す際に気を付ける点を次のようにまとめました。

・求人票だけで判断しない!(残業や勤務日数、勤務時間を面談などで要確認)

・求人がしょっちゅう出ている会社は注意!(辞める人が多い職場)

・求人票で“人物重視”・“大量募集”・“未経験大歓迎”など、あまい文言や入社しやすそうな印象がある会社は注意!(どんな仕事もあまくない。経験がある人を雇った方が会社も利益が出るわけで、おそらく従業員を使い捨てにしか考えていない恐れがある)

・平均年齢が若い職場は注意!(長く働けない環境で、人の定着率が低い職場の可能性がある→40代のおばさんが働く環境ではない)

・検索エンジンで会社名を入れて検索し、“ブラック”と出てきたら注意!(ブラックの口コミが多ければ、“ブラック企業”と疑ってみたほうがいい)

ご相談者さんも、コラムを参考に自分に合ったお仕事を見つけてくださいね。

●ライター/KOU(ママライター)

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