1. トップ
  2. 恋愛
  3. 男女分けがなくなった部門が男性候補者で占められる、ウェット・レッグは放送禁止用語で政権批判【BRIT Awardsまとめ】

男女分けがなくなった部門が男性候補者で占められる、ウェット・レッグは放送禁止用語で政権批判【BRIT Awardsまとめ】

  • 2023.2.13

イギリスのロンドンで開催された2023年のBRIT Awardsは、視聴者数回復! ハリー・スタイルズやリゾなどが活躍も、女性やノンバイナリーのノミネーションがない問題もあった。(フロントロウ編集部)

2023年のBRIT Awardsは視聴者数が増加

現地時間2023年2月11日の土曜日に開催された音楽の祭典BRIT Awardsは、視聴者数390万人の人気を博した。昨年は火曜日に開催されたこともあり、視聴者数が120万人と低迷したため、出演アーティストたちもにっこりの結果に。さらに視聴者の53%は16歳から34歳という若い世代だった。

画像: 2023年のBRIT Awardsは視聴者数が増加

最多受賞はハリー・スタイルズで、ノミネートされていた「今年のアーティスト賞」「今年のアルバム賞」「今年の楽曲賞」「最優秀ポップ/R&B賞」をすべて受賞した。

ウェット・レッグ、受賞スピーチで政治に「ファック」

今年のグループ賞を受賞したのは、現在音楽シーンで大注目のウェット・レッグ。ワイト島出身のリアン・ティーズデイルとへスター・チャンバースによるデュオだが、アワードにはツアーメンバーであるヘンリー・ホームズ、ジョシュア・モバラキ、エリス・デュランも一緒に参加。

受賞スピーチではリアンが「ロックンロール、ヘイ。ロックンロール、それはどこにも行かない。時には冬眠して、沼に沈んでいくかもしれないけど」と話した時には盛り上がったが、メンバーたちは全員スピーチに慣れていない様子で、ステージ上で無言になることもあり、微妙な空気も流れた。しかし、スピーチが終わりに差しかかり、最後にジョシュアがサラッとこんなことを!

「保守党はくたばれ。じゃあね!(Fuck the tories, cheers!)」

画像: ウェット・レッグ、受賞スピーチで政治に「ファック」

保守党は現在のイギリスの与党。あまりに突然でサラっと言われた政権批判だったために、聞き逃してしまいそうなほどだったが、会場にいた人々は大盛り上がりに。英Metroはその発言について、「こういう悪ふざけなしにはBRITsではないだろう?」と、イギリスらしい反応。

また、ウェット・レッグのインスタグラム投稿には、「あのロックンロールなスピーチについてコメントしてる人を探してる」「ジョシュが保守党くたばれって言ったのが、今夜の最高の部分だった」といったコメントが寄せられている。

女性・男性が分けられなくなった部門、ノミネーションが男性のみに

これまでBRIT Awardsでは、女性アーティスト賞と男性アーティスト賞で部門が分かれていたが、2022年から性別で分けるのを止めて、今年のアーティスト賞となった。しかし2023年のアーティスト賞にノミネートされたのは、すべて男性となり、女性やノンバイナリーのアーティストはゼロという結果に。

音楽や映画のアワードでは女性アーティスト賞/男性アーティスト賞、女優賞/男優賞という分け方を止めるべきだという流れがあり、これは人を2つの性別で分けるという旧来の価値観からの脱却には良い進展と言える。一方で、例えば多くの映画賞ではすでに監督賞や脚本賞、撮影賞など性別で分けられていない部門は多くあるにもかかわらず、男性ばかりが受賞してきた歴史があり、1つにまとめれば、今年のBRIT Awardsのような問題も起こるという懸念もあった。

ウェット・レッグのリアンは、アワードにおいて女性候補者が少ないことについて、「バンドに属してる女性の話だけではありません。この業界にいるすべての女性についての話です。そんなに難しい話ではないはずです。多くの女性たちが、本当に素晴らしい音楽を作っています。これは上層部から始まっている話ではないでしょうか?」と語る。

画像: 女性・男性が分けられなくなった部門、ノミネーションが男性のみに

また、リナ・サワヤマは、部門を統合するのは良いアイディアだとしたえうで、「商業的に成功したアーティストに男性が多い年もあるでしょう。それは起こります。でも部門全部を男性にしないためには、候補者の数をより多くすることが重要です」と指摘した。彼女の考えには、マヘリアやコージー・ラディカルも賛同している。

ハリー・スタイルズ、ワン・ダイレクションに感謝

アルバム『As It Was』によって4部門で受賞を果たしたハリー・スタイルズ。そんな彼が受賞スピーチで、ワン・ダイレクションのナイル・ホーラン、ルイ・トムリンソン、リアム・ペイン、ゼイン・マリクの全員の名前を出して感謝!

「母には、僕に言うことなく『Xファクター』に応募してくれてありがとうと伝えたい。それなしには、僕はここにいません。ナイル、ルイ、リアム、そしてゼインにもありがとうと伝えたい。あなたたちなしにも、僕はここにいないから。ありがとう」

画像: ハリー・スタイルズ、ワン・ダイレクションに感謝

また、ハリーも今年のアーティスト賞候補が男性で占められたことに気がついており、「この受賞に感謝しています。そして今夜ここに立てている特権に気がついています。この賞は、リナ、チャーリー、フローレンス、メイベル、ベッキーのものです。ありがとう!」と、この部門のショートリスト入りしていたリナ・サワヤマ、チャーリー・XCX、フローレンス・ウェルチ、メイベル・ヒル、ベッキー・ヒルの名前を挙げて、スピーチを終えた。

リゾとサム・スミスの衣装がダントツの話題に

アワードといえば、参加アーティストの衣装も注目。今年話題沸騰だったのは、リゾとサム・スミス!

画像1: リゾとサム・スミスの衣装がダントツの話題に
画像2: リゾとサム・スミスの衣装がダントツの話題に
画像3: リゾとサム・スミスの衣装がダントツの話題に

リゾは巨大なピンクのドレス、サムは風船がぐにゃぐにゃしたようなブラックの衣装で登場し、観客やSNSを盛り上げた。

画像4: リゾとサム・スミスの衣装がダントツの話題に
画像5: リゾとサム・スミスの衣装がダントツの話題に
画像6: リゾとサム・スミスの衣装がダントツの話題に

(フロントロウ編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる