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NCTがイベント出演予定だが…日本人在籍の韓国プロバスケ新チームが発足1年で売却危機、なぜ?

  • 2023.2.9

韓国プロバスケットボールKBLの高陽(コヤン)キャロットジャンパーズを運営するデイワンスポーツが問題を起こし続けている。

すでに2カ月連続で給与の支払いが滞った。デイワンスポーツの親会社である韓国造船の中堅企業・大宇(テウ)造船海洋建設のキム・ヨンビン会長は、早くもバスケチームの運営から手を引いている。

2022-2023シーズンから新規参入したばかりのチームが、すでに売却作業まで進められている。厳しい立場に置かれるのは残された選手とフロントだ。

開幕前の懸念が現実に

 

デイワンスポーツ関係者は最近、「親会社の財政難により給与支給が遅れた。10日に支給することにした。売却も進めている。買収を望む複数の企業があり、1社と積極的に交渉中だ。該当企業が早期にチーム運営に関与できる」と説明した。

続けて、「親会社の経営難により、支援に限界がある状況だ。会長は手を引いた。バスケチームの経営陣があらゆる手段を尽くして資金を捻出している。ただ、このままの状態で運営を続けることはできないため、昨年末から売却作業を進めている」と付け加えた。

大宇造船海洋建設の系列会社である資産運用会社「デイワン資産運用」は、昨シーズンのKBLが終了した後に高陽オリオン・オリオンズを買収し、デイワンスポーツという法人を発足した。そして、キャロット損害保険をネーミングスポンサーとし、チーム名を現在の「高陽キャロットジャンパーズ」に改称した。

(写真提供=KBL)高陽キャロットジャンパーズ

最初から懸念の視線が少なくなかったのは事実だ。特に財政能力がそうだった。昨年6月の新規会員会社加入審査当時、提出した資料が不十分で、承認が一度保留されることがあった。結局、資料補強を通じて最終承認は出たが、後味が苦かった。

その後、懸念が現実となった。高陽は昨年10月7日までに加入費15億ウォン(日本円=約1億5000万円)のうち、1次納付分の5億ウォン(約5000万円)を支払わなければならなかったが、期限を守れなかった。そこで「問題があるのではないか?」という疑いが再び浮上した。

今年1月に入ると、キム・ヨンビン会長が「完全に経営だけに集中する」として、韓国カーリング連盟会長職と大韓体育会理事職を自主的に辞任した。選手やフロントの給与も適時に支給できなかった。バスケチームにも火の粉が飛ぶだろうという予想が現実となったのだ。実際、キム・ヨンビン会長と親企業は手を引いた。

次戦はNCTメンバーもイベント出演予定だが…

2月に入っても影響は続いている。5日が給与日だったはずが未払いの状態で、10日に支払うことで決まった。

親会社の大宇造船海洋建設は6日、裁判所で企業再生手続き開始決定を受けた。深刻な経営悪化だ。バスケチームは事実上、“放置”された状態にある。

こうなると苦しむのは選手たちだ。

ただひたすら「いつか良くなるだろう」と自ら慰め、試合だけに集中しようとしている。開幕当初は“弱者”という評価を受けていたが、現時点で10チーム中5位に位置しており、ポストシーズン進出も視野にある。キム・スンギ監督は「私も選手たちも、与えられた状況で最善を尽くしている」と話す。

現場の選手、コーチングスタッフとフロントが懸命に奮闘しているのに、支援が不十分だ。買収企業があるという点はポジティブな要素だが、ひとまず直ちに直面した問題解決が侮れない。デイワンスポーツ関係者も「代表取締役が忙しく動いているが、現在の状況が良い腕はないのが事実だ」と打ち明けた。

キム・ヨンビン会長は昨年8月に就任式当時、「韓国プロバスケットボールの新しい成長の動力となり、活力を吹き込むだろう。熱い情熱とエネルギーでプロバスケの変化の風を巻き起こす。驚きをお届けしたい。高陽市民が自負心を感じられるバスケチームに生まれ変わることを願っている」と堂々と語っていたが、現状をどのように見ているのか。

キム・ヨンビン会長

結果として驚きは与えている。ただ、それはポジティブな方向ではなく、ネガティブな方向である点が問題だ。

これまでスポーツ事業に積極的だったキム・ヨンビン会長だっただけに、「信じてみよう」という声も少なくなかったが、それも空念仏だった。

まずは一日も早く難局を打開することが最善だ。現場でプレーする選手たちに罪はない。フロントの職員も同様だ。

なお、そんな高陽にはKBL史上2人目の日本人選手である東海大学九州出身の森口弥(もりぐち・ひさし/23)が在籍。

チームは来る10日にホームの高陽体育館で水原(スウォン)KTソニックブームと対戦するが、同日はK-POPボーイズグループ NCTのメンバー、ショウタロウとソンチャンが始球式を務め、ハーフタイムにスペシャルイベントを実施する予定だ。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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