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「生地をのばすのに大苦戦!?中華料理・肉餅 (ロービン) 」|真佑のお弁当奮闘日記

  • 2023.2.8

料理研究家のウー・ウェンさんを義母にもち、ウー・ウェンさんのクッキングサロンでアシスタントを務める井上真佑さん。ウー・ウェンさんとの日々の仕事と著書から学び、義母としてのウー・ウェンさんのアドバイスを受けながら、井上さん自身の工夫を加えて作ったお弁当の中身とは?

小麦粉料理の魅力

生まれたときからお米派な私。物心ついたときから胃がもたれやすく、洋食より和食をよく食べていました。「胃がムカムカする〜」と父に泣きついては「そういうときは梅干しだ!」と渡されたのをよく思い出します(父も私と同じタイプ。母は反対に頑丈な胃の持ち主でした)。昔から梅干し、漬け物(特に野沢菜の古漬け)、佃煮などなど、白米のお供が大好物だったので、パンを積極的に選ぶことはなく、むしろ口の中の水分が奪われる感じが少し苦手でした。
先生(ウー・ウェンさん)のサロンに小麦粉料理コースがあると聞いたとき、小麦粉料理といえばパン!ケーキ!の私は「いったい何を作るのだろう?小麦粉料理ってむずかしそう…」と思ったのを覚えています。しかし、実際にお教室のアシスタントとして働き始めてびっくり。肉まんや水餃子などの知っているメニューから、春餅(チュンピン)や葱花餅(ツォンホアピン)など初耳なメニューまで、こんなに色々な種類の小麦粉料理があるとは。そして、先生が簡単に作るのなんの。粉に水を入れてこねこねし、少し寝かせてもう一度こねたら、つるんとした赤ちゃん肌のような見た目に。それをさささっと延ばして、切ってまた延ばして具材を包んで…気づいたら成形が終了。仕上げは焼いたり蒸したり、メニューに合わせて調理すれば出来上がり。先生は餃子の皮を買いにいくより、家にある小麦粉で皮を作った方が早いと言っていましたが、確かに早い(私はもちろん買ってきた方が早いです)。働き始めて最初の月に食べた、人生初の大根餅はとってもおいしくて衝撃的だったのはいまでも忘れられません。
小麦粉は、加える水の温度や調理の仕方(焼く、蒸す、茹でる、揚げるなど)が違うだけで、全然違う料理になります。具材を入れる料理は、具を牛肉やラム肉にしてみたり、野菜を変えてみたりと、アレンジの幅もたくさん。こんなにバリエーションがあるのか!と驚きました。そして、どれもおいしい。小麦粉料理は中華料理屋さんでしか食べたことがなかったのですが、やはり手作りは優しくてあったかい味がする。私も下手ながら一生懸命作ってお家で食べています。

今月のお弁当はこちら!

【1】パスタ、長ねぎと卵の塩味スープ、柿。
【2】牛肉のクミン炒め、エリンギとほうれん草の辛子和え、ゆで卵、白米。
【3】さつまいものミネストローネ、ゆで卵。
【4】小松菜の腐乳(ふにゅう)和え、カジキマグロのオリーブオイル焼き、黒米入りご飯。
【5】鶏挽肉といんげんの炒め物、芽キャベツ、茶卵、白米。

【1】先生のレシピには、定番のねぎのスープが2種類あり、これはその中の一つ「長ねぎと卵の塩味スープ」。ねぎと卵だけなのに、とてもおいしいのです。
【2】「牛肉のクミン炒め」は、ラム肉でも。牛肉を茹でてから下味をつけ、炒めれば失敗もなく、時間が経ってもおいしいです。
【3】色々、半端に残っていた野菜を切って切って切りまくりスープに。さつまいもを入れると甘くておいしい。先生のレシピは味付けがオイスターソース。初めてでしたが、おいしくて簡単でリピートしそうです。
【4】主人は腐乳(豆腐に麹をつけ、塩水中で発酵させた中国食品のこと)が大好きなのですが、私はあまり得意ではなく…。ただ、この腐乳和えは腐乳と練りごま、花椒粉を混ぜているので食べやすくておいしいです。今回は小松菜でしたが、ほうれん草でも。コツは水分をしぼりすぎないことだとか。
【5】「鶏挽肉といんげんの炒め物」はピリ辛で、ご飯にかけて食べると合います!学生時代、夫のお弁当によく入っていたそう。中華料理である茶卵は、お茶とたまり醤油、水を煮た煮汁にゆで卵を漬けて完成。

今月の問題作「肉餅(ロービン)」

すっかり小麦粉の魅力に取り付かれた私。お弁当にも取り入れてみたいなと思いつつ、肉まんも水餃子もできたてほやほやがいいし…肉餅(ロービン)なら!が、作ってみると、先生のようにはならず。

箸でかき混ぜる。
手で一つにまとめる。
めん棒で広げて。
お肉を3/4広げる。

1.粉にぬるま湯を入れ、箸でかき混ぜます。
2.粉全体に水分が含まれたら箸を抜き、手で一つにまとめます。ふわふわのかわいい小麦粉の塊ができました。小麦粉に水分を吸収させるため、少し寝かせます(ここまでは結構うまくなりました)。
3.寝かせた生地をもう一度こね、めん棒で広げます。私は生地を丸く広げるのが大の苦手。
4.お肉を3/4の範囲に広げ、9時の所に切れ込みを入れます。

生地をかぶせて、フチを閉じるを繰り返す。
お肉がはみ出てる…。
生地を丸めてのばす。
ひっくり返したらこんな状況に。聞いてないよ〜。
フライパンで焼く。

5.切れ込みを入れた生地を右側にかぶせ、フチをつまみながら閉じます。かぶせた生地を上にパタンとかぶせ、同様にふちを閉じます。
6.最後の一辺もパタンと被せ、さあ閉じようと思ったら写真の状態に。え?あらら?と思いながら、無理矢理閉じました。
7.生地を軽く丸めてめん棒でのばします。あらら?あらららら?破れています。頑張ってつなぎ合わせるも、うまくいかず。
8.どうあがいても事態は好転しないので焼くことに。ひっくり返してフタをする、を何回か繰り返して完成。

層にはかろうじてなっているものの、肉はぽろぽろ出て、皮はところどころ破れています。
食べてみると、なんだか先生のものより間の皮が厚い!先生が作った肉餅はお肉がたくさん入っていて、じゅわっとしたような(あれ以上お肉をつめるとはどんなマジック?)。やはり破れてしまったことが敗因かも。それか、単に延ばし方が悪かったのか、もっと前の段階で問題があったのか。それでも焼きたてはおいしくて、水餃子みたいに何個も延ばして包む必要がないので、思っているよりも短時間で出来てうれしいです。お肉がずっしり入っているので満足度も高く、スープをつけたらサクッとおうちランチにぴったりじゃないかなあと思います!
焼きたてには劣りますが、冷めてもおいしいので、お弁当のおかずとしてもぴったりだと思います。早く小麦粉と仲良くなれるよう、いまは練習あるのみですね(しょんぼり)。

今月の義母とのひとコマ「年始の過ごし方とウー・ウェンパネル」

先生作のおせち。好きなものを好きなだけつまみながら。
あんこう鍋。

元旦は先生のお家でおせちをいただきました。また、違う日は先生と打ち合わせがあり、夕食時だったので一緒にいただくことに。夫のリクエストであんこう鍋を作ってもらい、日本酒を(私と夫だけ)いただきました。プライベートでも何度か先生と会っていますが、写真を撮る習慣がなく、今回も先生との写真を撮り忘れてしまいました。

結婚式の二次会にて。
ウー・ウェンパネルと杉江編集長。

なので、最近、我が家に仲間入りした先生をご紹介します。先生の留守を守る「ウー・ウェンパネル」です!結婚式の2次会で初お披露目でした写真は大学の同級生と。夫は一緒の大学なので共通の友人が多く、顔見知りばかりのアットホームな2次会でした。パネルは大人気で、みんな記念撮影をしていました。先日のHanakoのインスタライブにも登場。「本物にはできないけど」と言いながら、杉江編集長は先生の頭に手を置いていました。

そして、今月は先生に夫とお願いをして実現した、初のウー・ウェンPOP UPイベントを開催します。詳細はインスタグラムまで。お時間がある方はぜひいらしてください〜!

1995年生まれの27歳。3年間OLをし、結婚を機に退職。料理研究家のウー・ウェンが義理の母となる。現在は〈ウー・ウェン クッキングサロン〉にて料理教室や撮影、書籍の制作などのアシスタントをしている。(作るより)食べることが好き!

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