1. トップ
  2. WBCで“同僚”ダルビッシュと対決する心境は?パドレスの韓国人野手が語る新シーズンへの意気込み

WBCで“同僚”ダルビッシュと対決する心境は?パドレスの韓国人野手が語る新シーズンへの意気込み

  • 2023.2.7
  • 304 views

アメリカ・サンディエゴにあるペトコパークでは2月5日(日本時間)、2023ファンフェスタが行われ、11人の選手が参加した。

WBC日本代表のダルビッシュ有をはじめ、ジョー・マスグローブ、ニック・マルティネス、ジョシュ・ヘイダー、ジェイク・クロネンワース、マニー・マチャド、サンダー・ボガーツ、トレント・グリシャム、フアン・ソト、フェルナンド・タティス・ジュニアなど主力選手のなかには、韓国人選手キム・ハソンも含まれていた。

ファンフェスタの11人に含まれているだけでも、キム・ハソンのチームに立ち位置がわかる。2022年だったらば、球団はキム・ハソンを呼んだだろうか。

キム・ハソンは入団初年度の2021年、適応に苦しみ鳴かず飛ばずのシーズンを過ごした。そこから昨年の輝かしい活躍は、「ファン・フェイバリット・プレーヤー」に選ばれても不思議ではないものだった。

ファンフェスタの記者会見場でも、キム・ハソンには多くの質問が殺到。遊撃のボガーツが加入したことでポジションを二塁に変えなければならず、WBCにも韓国代表として出場するためだ。

キム・ハソン

ある日本人記者は、同僚のダルビッシュとWBCで対決する心情を聞いていた。キム・ハソンは「ダルビッシュが投げる時、いつも後ろで守ってきたが、大会で対決することは私にとって光栄だ。最善を尽くしてダルビッシュを苦しめる」と述べた。

そして相対する準備はできているかという質問には、「野球は準備したからといってできるわけでもなく、当日の試合の時に最上コンディションになるようペースを上げれば、良い結果が得られるだろう」と答えた。

また日本代表の戦力については「とても良い戦力だと思う。楽しみだし、良い選手たちと試合できて楽しいだろう。良い試合になりそうだ」と日韓戦を見通している。

韓国メディアとしては唯一、現地で取材をした本誌『スポーツソウル』は、担当記者との共同記者会見のほか、別途の時間を設けて、キム・ハソンに話を聞いた。

――ファンフェスタに参加した感想は。

韓国にいる時、適当な時期にアメリカに行くと言ったら、それならファンフェスタに参加してほしいと言われたので喜んで行くと言った。オフシーズンにファンの前にいることが楽しかった。しかし、こんなに多くのファンが来るとは思わなかったので驚いた。

――現在、LAのバッティングケージで練習し、ロヨラ高校で野外練習を並行して行っている。ある程度の過程を過ごして現在のペースは。

新シーズンに向けて準備しながら、最後に点検する過程だと考えればいい。WBCに合わせて体も作っているので、ペースは少し速い方だ。一生懸命準備している。

――オフシーズン、サンダー・ボガーツの加入で、本来のポジションである遊撃から二塁にポジションが変更されたが。

遊撃が本来のポジションであることは確かだ。しかし、パドレスに来てからは全ての内野でプレーした。二塁は送球距離が短いので有利な面はある。しかし、二遊間コンビのダブルプレーはショートとは違うので、スプリングトレーニングの練習過程で新たに身につける必要があるだろう。

親し気なキム・ハソンとマニー・マチャド

――GMや監督とはポジション変更に関して話をしたのか。

GM(A.J.プレラー)とは少し話を交わした。二塁手として多く出場するだろうと話していた。監督とはさっき会ったけど、話そうと言っていた。どのポジションでも準備はできていると伝えた。実はこの2年間、内野のポジションをすべて経験したので、二塁であれ三塁であれ大きな問題はないと思う。攻守ともに自信がある。

――ポジション変更で入団初年度と似たような状況になったが。

このチームに来てからはいつも競争だったし、熾烈だった。その中で生き残ることが私の役割のようだ。

――昨シーズン、本人は満足しているか分からないが、攻撃と守備で初年度より大きな進展があった。要因を挙げるならば。

満足してはいない。今年が3回目のシーズンだ。今年が本当にまともなシーズンの始まりだと思う。初年度は厳しい面もあった。昨年は良いチャンスを生かしたし、経験もあったから頑張って良い結果を得ることができた。今年はもっとよくなると思う。(これが)いつにも増して練習に邁進する理由でもある。

メジャー挑戦表明の後輩にも助言

 

――チーム内の野手としてはマニー・マチャドに次いで代替選手の勝利への貢献度が2位だ。コーチングスタッフのファンたちがキム・ハソンを好む理由だが、この点は満足しているのか。

頑張ったし、切実だったので、そのような結果を得られたと信じている。今年はもっと頑張らなければならない。実際、野球で満足したシーズンはなかった。もっとうまくできるように最善を尽くすのが目標だ。

――昨年は打率、打点、本塁打、盗塁などすべての記録が改善された。しかし、ここで重要視するOPSは、より向上しなければならないということを実感したはずだが。

結局は成績だ。今年は昨年よりもよくなると思う。OPSも長打を増やすことでよくなるが、昨年の経験があるので、準備さえうまくできれば上達すると信じている。

――今年からは守備シフトが廃止される。ベースも大きくなった。二塁の攻撃、守備、盗塁ともに影響すると思うが。

私にとっては守備シフト廃止とベース拡大は役に立つ。打球が主にセンター側に飛ぶので、左中間で安打になる。二塁手がセカンドベースを越えて取った安打性の打球が多かった。盗塁も昨年よりはもっと積極的にチャレンジするつもりだ。盗塁というのはいつもわずかな差だが、ベースが大きくなったことで有利なのは事実だ。監督、コーチングスタッフと相談する点だ。

――オフシーズン、キウム・ヒーローズの後輩イ・ジョンフと一緒に練習をしていたが、後輩が同じ道を行くことになった。隣で見たイ・ジョンフにアドバイスをするとしたら。

今年の冬に練習しながら感じたことは、以前のチームで一緒にプレーしていた時よりも、ずっと成長していた。驚くほど良い打者になった。ジョンフのような選手が、海外に出て韓国野球を広く知らせる契機になればと思う。いつも応援している。アドバイスをしてくれるからといって、すべてを聞くことはできない。私が初年度に経験した試行錯誤を減らせばいい。大変で難しいことよりも、君はポジティブなマインドで十分にできると言いたい。

――WBC出場、パドレスでの活躍と二兎を追うべきだが、今後のスケジュールは。

LAで練習したあと、13日もアリゾナのピオリアに移る予定だ。代表チームにはすぐに合流せず、パドレスでトレーニングを行い、オープン戦に数試合出場する。代表チームが国内に入る時に合流する予定だ。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

Copyright @ 2018 Sportsseoul JAPAN All rights reserved.

元記事で読む
の記事をもっとみる