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「ハルジオン」に花言葉は無い?「貧乏草」とも呼ばれる扱いが不遇な花

  • 2023.1.28
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道端でよく見かけるけれども、名前はよくわからない花ってありますよね。 ハルジオンなどはその花の代表格かもしれません。

このハルジオンは、花言葉がなかったり「貧乏草」とありがたくない別名で呼ばれたり、散々な扱いを受けがちです。

そんな不遇ともいえる花、ハルジオンについて解説します。

ハルジオンとは?

ハルジオンとはキク科ムカシヨモギ属の花です。 その基本的な特徴について見ていきましょう。

特徴

ハルジオンとは、道端でよく見られる花のひとつ。 高さ30~80cmくらいにまで成長します。

花の色は白やピンク、薄紫です。 ヒマワリやタンポポのように細い花びらがいくつも咲かせるのも見つけるポイント。

開花時期

開花時期は4~6月ごろです。 春から初夏にかけて、道端や原っぱまで日本全国いたるところでその姿を見ることができます。

原産

ハルジオンは、北アメリカ大陸が原産の植物です。 1920年代に観賞用として、日本に持ち込まれました。

1980年代になると除草剤に対する耐性のある個体が出現しました。 農作物や牧草の成長を邪魔するので、現在では雑草として厄介者扱いを受けることが多いですね。

花の名前の由来

ハルジオンは漢字で「春紫苑」と書きます。 これは日本の植物学の父と呼ばれる植物学者、牧野富太郎博士が命名したものです。

「春に咲く紫苑(シオン)」という意味で名付けられました。

もう一つ名前があって、「ハルジョオン」といいます。 これは見た目がそっくりなヒメジョオンという花と対比する意味で名付けられました。

ちなみにハルジョオンの漢字表記は、「春女苑」。 一方ヒメジョオンは「姫女苑」となりますので、ハルジョオンは春に咲くヒメジョオンという意味合いですね。

ハルジオンに花言葉は無いって本当?

 

多くの植物には花言葉があります。 ところが、このハルジオンには花言葉がないといわれています。

ハルジオンの花言葉は日本に無い

ハルジオンに花言葉はないです。 時に、ハルジオンの花言葉が「追憶の愛」や「君を忘れない」といった花言葉で紹介されているのを見かけることもあるでしょう。

厳密にいうと、これらはシオンの花言葉。 ハルジオンが春に咲くシオンから名付けられているので、同じ花言葉で紹介されているものと思われます。

とはいえシオンとハルシオンは植物学的には異なる品種です。 同じキク科ですがシオンはシオン属なのに対し、ハルジオンはムカシヨモギ属。

ハルシオン自体には、オリジナルの花言葉は用意されていないのです。

外国での花言葉

日本にハルジオンの花言葉はありません。 ならば、外国なら花言葉があるんじゃないか?って思いますよね。

残念ながら、英語圏ではハルジオンの花言葉はありません。

ハルジオンが貧乏草と呼ばれる理由

ハルジオンは「貧乏草」と呼ばれることもあります。 なぜこんなありがたくない名前を付けられたのでしょうか。

貧乏草の名前の由来

ハルジオンという花には馴染みがないけれども、別名「貧乏草」といわれればピンと来る人も多いかもしれませんね。 なぜハルジオンが貧乏草と呼ばれるか、その由来は諸説あります。

代表的なものが「どんな貧乏な家の庭にも生えるから」「手入れされたきれいな庭には生えず、手入れをしていない貧乏な家の周辺で生えるから」などです。

他にも、ハルジオンの花を折ったり摘んだりすると貧乏になるから、と一部の地域では考えられているからという説もあります。

生命力の強いハルジオン

貧乏な家の庭でも生えることが「貧乏草」と呼ばれるようになった由来とされることからも分かるように、ハルジオンは生命力の強い植物です。 どんなに痩せた土地でも生えてきますし、アスファルトの隙間からも生えてくるほどです。 しかも、除草剤に耐性のついた品種まで・・・。

このため、今では要注意外来種に定められました。 農作物の栄養を奪ってしまうし、除草剤を使っても効かないとなると、農家にとっては天敵とも言える植物ですね。

そっくりな花「ヒメジョオン」との違い

 

別名のハルジョオンがヒメジュオンとの対比で付けられたといわれるように、ハルジオンとヒメジョオンと一見非常に似た花を咲かせます。

しかしよく見てみると異なる点がいくつかありますので、見分けのポイントをご紹介します。

背の高さ

まず背の高さの違いですね。 ヒメジョオンのほうが背は高くて、大きなものだと150cmくらいになります。

ハルジオンは、生長してもせいぜい80cm程度です。

花の数

花の数も見分けるポイントですね。

ヒメジョオンは小さい花をたくさん咲かせます。 それに対して、ハルジオンは花は大きいですが、花をたくさん咲かせるしょくぶつではありません

花弁の大きさ

見た目はヒメジョオンと似ていますが、花弁の大きさも違います。

ヒメジョオンは幅広で、一つの花弁が1.5mm程度あります。 ハルジオンは、幅1mm以下の細い花弁をしています。

葉の分布

葉っぱの分布も見分けるポイント。 ヒメジョオンはすっきりした茎をしていますが、ハルジオンは根元の部分に葉っぱが生えています。

開花時期

開花時期も見分け方のポイント。 ヒメジョオンは6~10月ごろが開花時期なので、それより早く4月など春先から花を咲かせているものならハルジオンですね。

まとめ

 

観賞用として持ち込まれたとされる花なのに、今では「貧乏草」などと呼ばれる上に厄介者として扱われているハルジオン。 一見するときれいでかわいらしい花を咲かせますが、その生命力は驚異的です。

春先になると、道端でも結構見られる花です。 今度外出した際には注意深く見て、ハルジオンが生えていないか確認してみませんか?意外と身近なところに生えているかも?

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