「そのスーツ、古臭くない？」今っぽく見せるコツを《スーツのプロが伝授》【2023最新版】

16世紀の英国が起源とされ、正統派なフォーマルスタイルとして、長らく愛されてきたスーツ。時代とともに、シルエットやデザインが変化し、動きやすさや利便性を追求した結果、今のスーツの形になったんだとか。こうして少し振り返ってみるだけでも、スーツの奥深さを感じられますよね。

では、現在のスーツのトレンドはどのようなものなのでしょうか？今回は、THE SUIT COMPANYの商品部でメンズアイテムを担当されている佐藤さんと、レディースアイテムを担当されている坂下さんに、「最新のスーツ事情」について、お伺いしてみました。

最新のスーツトレンドとは？

コロナが流行ったこともあり、リモートワークで勤務していた方も多いはず。いざ出社解禁！というタイミングで、スーツを着用するとなると、なんだか重さを感じたり、動きづらさを感じる方も多いようです。

そこで需要が伸びてきたのが、機能性を取り入れたスーツ。特に注目されているポイントは、ストレッチ・ウォッシャブル素材の2点なんだとか。お手入れのしやすさや動きやすさが、スーツを選ぶうえでの重要なポイントになってきているんですね。

そうした背景がありつつも、変わらぬ人気を見せているのは、“ネイビーのウールスーツ”です。

「ストレッチやウォッシャブルなどの機能性はありませんが、ウールならではの上品な質感や柔らかな着心地が人気の理由だと思います。もちろん、機能性重視のスーツよりも値は張りますが、良質なものを長く使いたいという方の需要は今も変わっていません。」（佐藤さん）

現在のスーツトレンドは、機能性重視と品質重視で2極化しているようですね。

ネクタイは、グリーンがトレンド。これは筆者には少し意外でした。ただ、発色のいいものや原色に近いものは合わせづらいので、カーキやダークグリーンなど、落ち着いたカラーを選ぶのがベターのようです。

ジャケット＆パンツの人気カラーを伺ってみると、やはり定番色のネイビー、ブラック、グレーがあがってきました。ダークブラウンもこなれ感が出るので、おすすめなんだそうです。

レディーススーツの進化もスゴかった！

いろんなアイテムをご紹介いただいている中で、筆者が驚いたのが写真のジャケット。こちら、何をしている瞬間のカットだと思いますか？

なんと、ボタンを取り外しているところなんです！メタルボタンとジャケットと同色のボタンの２種類が付属してくるので、その日のスタイリングに合わせて、印象を変えて楽しめるアイテム。普段スーツに慣れ親しんでいない筆者にとっては、堅い印象のスーツが親しみやすいアイテムに変身した瞬間でした。

レディースのアイテムにおいても、グリーンがヒットカラーだそう。ミントグリーンのような淡いカラーや、カーキなどのおしゃれなカラーがよく使われているのだとか。

また最近では、裏地のないスーツを作ることも多いそう。

「レディースアイテムは、半袖のカットソーやブラウスをインナーとして着用するため、スーツの裏地が直接肌に触れると不快感につながることも。その不快感を払拭するために、裏地をなくし、着心地のよさを実現しています。もちろんウォッシャブルをはじめとするイージーケア仕様にも力を入れているので、ぜひその良さを体感して欲しいです。」（坂下さん）

かっこよく着こなすポイントは“オーダー”

よりかっこよくスーツを着こなすためにおすすめなのは、オーダーでスーツを仕立てること。

一昔前までは、1着数十万円かかっていたオーダースーツですが、最近では、比較的お手ごろな価格でオーダーできるようになっており、需要も高まりつつあるのだとか。

THE SUIT COMPANYでも“Quality Order SHITATE”や、“UNIVERSAL LANGUAGE MEASURE’S”といったオーダースーツサービスがあり、最適なスーツスタイルを提案してくださるんだとか。スーツをスマートに着こなしたい方は、オーダースーツを頼んでみるのもいいかもしれませんね。

トレンドを掴んで、スマートなスーツスタイルを

時代とともに移ろうスーツのトレンド。時代の背景や情勢を把握しておくことも、トレンドを掴むための大事なポイントなのかもしれません。今回ご紹介したトレンドカラーなども取り入れつつ、スーツをスマートに着こなしてくださいね。

今回取材したのは…

佐藤 健吾さん
青山商事株式会社
TSC商品部 メンズ企画グループ

坂下 恵さん
青山商事株式会社
TSC商品部

 

※記事内の情報は取材時および記事執筆時点の情報です。価格変更や売り切れ、販売終了の可能性もございますので、ご了承くださいませ。

取材・撮影／雪か企画・ヒゲ企画 スタイリング／高橋 愛 編集／北山礼奈（TRILLニュース）