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【長続きカップルあるある】ずっとラブラブでいられる「ケンカの仕方」

  • 2023.1.26

現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、彼と同棲中の27歳女性。これまで彼とのケンカは一度もなかったが、年末年始、彼の実家に帰省するときに…!? 三松先生が、長続きカップルにみる、ずっとラブラブでいられる秘訣を教えてくれます。

奈々瀬(27)ケンカレスの仲良しカップルも要注意! 年末年始にケンカ勃発ってよくあるぞ

【レスなひとびと】vol. 191

「ななちゃんたちは、普段ケンカする? 同棲してたら家事のことでもめたりするっしょ」

「えっ、あんまりしないな。一史くん、おおらかだし」

「ななちゃんも穏やかだもんね〜。いいなぁ」

友達と集まったときの定番「パートナーとケンカするかしないかトーク」。奈々瀬はいっつも「しない」と答える。だって、ほんとにしないから。

友達との忘年会を終えて、今年のイベントも残すは「一史の実家に帰省すること」のみ。

奈々瀬は、パートナーの実家に行くのは初めて。結婚を見据えて、少しでも一史の両親に気に入ってもらいたい。だから、師走の慌ただしい時期、合間を縫っていろいろと準備を進めてきた。

おみやげを買ったり、よそいきのワンピースを新調したり、失礼のないようにマナーブックを読み返したり。

そして迎えた、帰省の日。仕事納めのあと、17時の新幹線に乗り、19時半から一史の両親とディナーの予定だ。
エンジニアの一史は、いつも在宅勤務。今日は忙しそうだ。一方、午後休を取ったななせは、美容院へ。今晩のディナーにそなえて、髪をトリートメントし、サラサラに整えてもらった。

16時。準備万端整ったところで、一史がなんだかバタバタとしている。

「大丈夫? 16時に上がれるって、言ってたよね」

「そうなんだけど、急に障害が起きちゃって」

モニターに目を向けた状態でそういわれた。きっと緊急なんだろう。仕方ない、話しかけずに待とう。

10分、20分と経ち、だんだん焦ってくる。これじゃあ、遅刻するじゃないか。 ディナー、どうなるんだろう。予定変更するなら、早めにご両親に言ったほうがよくないか。

…とそのとき、一史が「ふー」と一息つき、パソコンを閉じる。行けるのかな? と思ったら、今度はスマホをポチポチ。

えっ、こっちは焦ってるのに、どうして? ご両親との挨拶のために、いろいろ準備して、髪もきれいにしてもらって。でも、遅刻したら全部無駄。印象最悪になっちゃうじゃん。我慢していた奈々瀬が、ぷっつん。

「一史、もう今日は行くのやめよっか」

「え? なんで?」

「だって、まだ終わらないんでしょ」

「え、このメール返したらいけるよ。だいじょぶだよ。親は待ってくれるよ」

「だったら早く言ってよ。こっちは、どれだけ待てばいいのか、わかんなかったんだよ。このままじゃ遅刻だよ。遅刻するくらいなら、行きたくない!」

「はぁ」

一史のため息が聞こえて、どうしようもなくなって、ノートを投げつけ涙腺崩壊。なんで、このタイミングで喧嘩なんだ。最悪だよ。

【三松さんからのコメント】

クリスマスから年末年始は、ワクワク感と同時にパートナーとのケンカが増える時期でもあります。なぜかって?

年末年始は特別感が漂います。忙しいながらも、過ごしかたに少なからず期待してしまうものだから。相手との距離を縮めたい、LOVEいっぱいで新年を迎えたい…的な思いが芽生える時期であります。

今回のケースは奈々瀬さんが思い描いていた「一史さんの家族とのディナーイメージ」がある。それを一史さんが、台無しにしてしまいそうになった。結婚を意識する女性の繊細な気持ちを彼はわかってくれなかったという展開。

仕事の都合であれば、不可抗力。大事なのは、相手の期待や思いに寄りそうことです。

一史さんは奈々瀬さんの近くにいて、彼女がいろいろ準備をしてきていたのを知っているはず。まず「せっかく準備してくれていたのに、申し訳ない」という気持ちを伝えてくれればよかったのにね。
いるんですよ。周りが見えない男性。彼女の気持ちを「おもんぱかる」ことが苦手な男性。

奈々瀬さんは「行きたくない」ではなく、ご両親待たせるなんて不安という気持ちを素直に伝えて、遅刻した場合の挽回方法を一緒に考えてって言えばよかった。ゴネるより、甘えるのが正解。

普段ケンカしなくても、緊急時に大ゲンカってことはアルアルなので、日頃からケンカ慣れしとくのもいいでしょう。しょうもないプチケンカのあとのエッチは燃えますからねえ。

ケンカレスカップルが幸せとは言えません。反対されるとわかっていても意見を言うのは大事なこと。小さな衝突を乗り越える術を積んだカップルこそ最後に笑いあえるのです。

「たまにケンカしようよ! 相手を全否定するケンカじゃなくて、愛を感じさせるケンカ。で、そのあとエッチしてみろ。燃えるから」

三松 真由美
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。

©LightFieldStudios/Gettyimages

文・三松真由美

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