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Rソックス吉田以上も可能?日本育ちの韓国天才打者が大物代理人と契約、来季MLB進出を後押し

  • 2023.1.26

契約規模がすなわちチャンスにつながる。技量も重要だが、年俸が高ければグラウンドに立てる回数も増える。

1年後の米メジャーリーグ進出を公式に宣言したイ・ジョンフ(24、キウム・ヒーローズ)が、先代が築き上げてきた黄金の道を眺めている。

アメリカメディア『ニューヨーク・ポスト』のジョン・ヘイマン記者は1月25日(日本時間)、「イ・ジョンフがスコット・ボラスと手を組み、メジャー進出を計画する」と伝えた。

同記者は、「KBOリーグMVPのイ・ジョンフがボラス・コーポレーションをエージェンシーに選んだ。満25歳になるイ・ジョンフは来季MLBに進出できる」と続けた。

吉田正尚の超大型契約も実現

 

これまで多くの韓国人メジャーリーガーが大型契約を結んできたが、その陰には必ずと言って良いほどボラス氏の存在があった。

2001年12月のパク・チャンホ(49、引退)とテキサス・レンジャーズの5年6000万ドル(日本円=約77億円)契約、2013年12月のチュ・シンス(40、現SSGランダース)とレンジャーズの7年1億3000万ドル(約168億円)契約、そして2019年12月、リュ・ヒョンジン(35)とトロント・ブルージェイズが4年8000万ドル(約103億円)契約を結んだ席で、ボラス氏は選手と一緒に明るく笑っていた。

ボラス氏はメジャーで最も影響力のエージェントとして、着実に大型契約を結び付けてきた。韓国人選手もボラスとともにFA市場で特級待遇を受けてきた。

次の順番はイ・ジョンフになる可能性がある。すでに多くのメジャー球団がイ・ジョンフの成長ぶりに注目している。

さらに今年はWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)も控えている。メジャーのスカウトたちが、WBCの舞台で繰り広げられるイ・ジョンフとメジャー投手の正面対決を集中してチェックしていることは明らかだ。現時点で評価は高いものの、イ・ジョンフを狙う球団が増えれば増えるほど、ボラス氏が真価を発揮する確率も高くなる。

イ・ジョンフ

実際、ボラス氏はリュ・ヒョンジンがメジャーに進出した当時、契約交渉の終盤で「日本に進出する方法もある」とし、マイナー降格条項を外した。リュ・ヒョンジンがブルージェイズと契約を結ぶ前には「まだリュ・ヒョンジンの全盛期は来ていない」とし、当時のブルージェイズ史上投手最高規模の契約を実現した。

パク・チャンホのレンジャーズ入団記者会見では「最高の投手がテキサスに来た」と発言したが、当時のレンジャーズに優秀な先発投手がいなかった点を機知良く掘り下げた。

最近でも、吉田正尚(29)がボラス氏と手を組み、5年9000万ドル(約116億円)の超大型契約でボストン・レッドソックスに移籍した。イ・ジョンフも吉田と同等、もしくはそれ以上の契約が期待できる。

もっとも、常に成功ばかりがあったわけではない。

2020シーズン終了後には、当初メジャー進出を計画していたナ・ソンボム(33、KIAタイガース)がボラス氏と手を組んだが、メジャー進出は果たせなかった。ポスティングでメジャーのどの球団もナ・ソンボムに契約書を渡さなかったのだ。

結局、米ロサンゼルスにあるボラス・コーポレーションの施設で練習を行っていたナ・ソンボムは、手ぶらで韓国にUターンすることになった。その後、ナ・ソンボムとボラス氏の縁は続いていない。

韓国人メジャーリーガー以外に目を向けても、マイク・ムスタカス(34)やマイケル・コンフォルト(29、サンフランシスコ・ジャイアンツ)など、予想よりも契約規模が小さかったり、契約が延期されたりした事例がある。

価値が高ければ期待以上の結果を出すことができる。逆に、価値が低いのに劇的な巻き返しを望むことはできない。

契約は双方の合意を通じて成立する。約1年後、イ・ジョンフに対するメジャー球団の視線がどこにあるかによって、ボラス氏の効果がどれほどかを実感できるだろう。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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◇イ・ジョンフ プロフィール

1998年8月20日生まれ。日本・愛知県名古屋市出身。身長185cm。韓国の野球選手で、野球韓国代表。キウム・ヒーローズ所属。父親は1998~2001年に中日ドラゴンズでプレーしたイ・ジョンボム(李鍾範)。高校卒業後の2017年にプロデビュー後、同年シーズンの新人王を獲得。2022シーズンは首位打者、最多安打、打点王、最高出塁率、最高長打率の打撃5冠を達成し、KBO年間MVPも受賞した。2023シーズン終了後のメジャーリーグ進出を公式に宣言している。

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