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『ホットケーキのおうさま』【親子の読み聞かせに。今日の絵本だより 第344回】

  • 2023.1.25
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kodomoe本誌連載の「季節の絵本ノート」では、毎回2か月分のおすすめ絵本を15冊、ぎゅぎゅっとコンパクトにご紹介しています。 こちらのweb版では毎週、ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめしていきます。おやすみ前や週末に、親子の読み聞かせにこんな絵本はいかがですか。

『ホットケーキのおうさま』 二宮由紀子/文 朝倉世界一/絵 WAVE出版 1540円

1月25日は、ホットケーキの日。 1902年1月25日、北海道の旭川市では日本の観測史上最低気温のマイナス41度を記録しました。 「そんな寒い日にこそホットケーキで温まってほしい」という願いから、ホットケーキミックスで有名な森永製菓が制定した記念日です。 その記念日にぴったりの絵本、『ホットケーキのおうさま』をご紹介します。

ある日、たくさんのホットケーキが集まって、ホットケーキのおうさまを選ぼうということになりました。 「おうさま? それなら もちろん、ぼくだよね」 と最初に名乗りをあげたのは、普段から一番いばっているホットケーキ。 「なんだって? ちびのくせに。」 と言い返したのは、一番大きなホットケーキ。 それから、一番バターがたっぷりのったホットケーキ。 一番まっくろけにこげたホットケーキ。 一番ぺたんこのホットケーキ。 他にもたくさん、わいわいがやがや、みんな自分が一番と言って譲りません。 そこへ、一人の子どもがひょこっと現れました。 「そうだ。あの にんげんのこどもに きめてもらおう。 だれが ホットケーキのおうさまに ふさわしいか」 さあ、ホットケーキのおうさまに選ばれたのは、一体誰でしょう……!?

ホットケーキのみんなが主張するいろんな「一番」が、「なるほど、ここが自慢なのか」と目からウロコ。 自己肯定感に満ちあふれたホットケーキたちの個性、「そうきたか!!」という展開のラストも魅力です。 そしてもちろん、読み終わると、焼きたてのホットケーキが食べたくなりますよ。

kodomoe本誌連載「季節の絵本ノート」は、発売中の2023年2月号からほんの少しリニューアル。 これまでの季節に合わせた3テーマ以外に、「こちらもおすすめ」コーナーで、記念日の絵本紹介も始めました。 初回は1月の『ホットケーキのおうさま』と、2月の記念日の絵本をもう1冊。 ぜひチェックしてみてくださいね。

選書・文 原陽子さん はらようこ/フリー編集者、JPIC読書アドバイザー。kodomoeでは連載「季節の絵本ノート」をはじめ主に絵本関連の記事を、MOEでは絵本作家インタビューなどを担当。3児の母。

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