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ラランド・サーヤ「1年でいろんなことが起きて、だいぶマインドも変わったなって思います」 CLRとしてデビュー

  • 2023.1.23

ゲスの極み乙女の川谷絵音さんと休日課長さんなど、凄腕のアーティストが顔を揃えたヒップポップバンド、礼賛。ボーカルと作詞・作曲を務めるのはCLR(クレア)ことラランドのサーヤさんだ。1stアルバム『WHOOPEE』には、このメンバーならではの一筋縄ではいかないトラックと巧みに韻を踏んだラップ、スキルフルな歌が詰まっている。

ラップはお笑いとは違う言葉遊び。血が通っている言葉を当てはめる。

「私以外はプロ中のプロ。その人たちに『好きにやっていいよ』と言われたのでお言葉に甘えました。ただ、いろんなバンドをやってる中でも『礼賛が一番楽しい』って言ってほしいので、周りのすごさに胡坐をかかないよう肝に銘じてます」

“バカ騒ぎ”という意味を持つアルバムタイトル『WHOOPEE』には、こんな思いが込められている。

「肩肘張らずに遊び心でやってる部分が多いバンドなので、この言葉が合ってるなと思って私が付けました。ライブ前もみんなで焼き肉食べに行ったり、服を見に行ったり、ライブの時間より遊んでる時間の方が多かったりします(笑)」

元々ラップに造詣が深いことで知られるサーヤさん。好きなラッパーというと?

「別の仕事とお笑いを兼業していたので、親和性を感じていたZORNさんを聴いてました。あと5lackやAwich、友達のCreepy Nuts。CLRっていう名前を付けてくれたBIM君も好きです。あと、K‐POPのガールズグループのラップもめちゃくちゃかっこいいので聴きます。自分がラップをやるようになって、曲を聴く際に『こういう言い方で遠回りしたりするんだ?』とか考えるようになりましたけど、引っ張られるとよくないと思うので、あまり意識しないようにはしてます」

アルバムというボリューム感でラップを中心にした作詞・作曲を担当することで、ラップならではの面白さをひしひしと感じたという。

「ラップはお笑いとは違う言葉遊び。血が通っている言葉をメロディに当てはめていくのが楽しかったです。これまでは、落ちがなかったり、角が立つようなエピソードはお笑いだと昇華しづらくて出しどころがなかったんですが、音楽ならいくらでも解釈を変えて出せる。生活してて嫌なことがあっても、何らかのネタになるって思えるので助かってます(笑)。ヒップホップは聴く側としても、『そこまで具体的に言うかね』っていうぐらい生々しい方が刺さる。“どこどこで何をした”っていう具体的な描写に対して、自分がしていないことでも自己投影できます。なので、なるべく自分もリアルに書くことを意識しました」

アルバムを聴くと、礼賛を始めてから約1年の軌跡を感じるという。

「1年でいろんなことが起きて、だいぶマインドも変わったなって思います。最初に作った『愚弄』は殺気立ってたかもしれない(笑)。牙が鋭利ですよね。やっていくうちに、良い経験も歌にしようって思ったり、フェスに出て『みんなが気持ちよくなれるアップテンポの曲を作りたい』って思ったりしてバリエーションが増えていきました。漫才としてネタを出すとそれで終わりになっちゃいますけど、音楽は一度作ったら何回もしがめるのがいいですよね(笑)。違う立場から歌い直せるし、何度でも自分でかみ砕ける」

1stデジタルアルバム『WHOOPEE』。作詞をサーヤが担当し、作曲はサーヤと礼賛が担当。サーヤが好きな映画『トゥルーマン・ショー』からインスパイアされた「TRUMAN」ほか全11曲収録。(Warner Music Japan)

らいさん CLR(クレア、Vo)=ラランドのサーヤ、晩餐=川谷絵音(Gt)、簸=木下哲(Gt)、春日山=休日課長(Ba)、foot vinegar=GOTO(Dr)による5人組ヒップホップバンド。1/21から初の全国ツアーを開催。

※『anan』2023年1月25日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE) インタビュー、文・小松香里

(by anan編集部)

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