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ヴェルサイユ宮殿の後は、再開したランビネ美術館を訪問しよう。

  • 2023.1.21
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ヴェルサイユには宮殿だけではない。3年の改装工事を終えて昨年12月3日に「Musée Lambinet(ミュゼ・ランビネ)」が再開した。場所はヴェルサイユ宮殿の正門から徒歩で約12分。途中商店が並ぶカルノ通りやノートルダム市場などで寄り道し、17~18世紀の建築物にも目をとめて歩けば、あっという間に到着だ。パリからヴェルサイユまで足を延ばすのだから、宮殿との往復ではなく街歩きも楽しんでみよう。

左: 正面が18世紀の建築物。右: ランビネ美術館に展示されているクロヴィス・ディディエ『Passage de la Geôle』(1926年)。’’牢獄’’の意味を持つパッサージュだが、いまでは骨董商やアートギャラリーが並び観光客を集めている。photos:(左)©︎ Ville de Versailles, Nicolas Borel、(右)©︎ Ville de Versailles, Pierrick Daul

宮殿ばかりがヴェルサイユではない。街を歩こう。photos:Mariko Omura

美術館はルイ15世の時代である1750年に建築された美しい個人邸宅で、19世紀末に増築された。1929年に当時の持ち主ナタリー・ランビネがヴェルサイユ市に寄贈し、その意思を受けて3年後に美術館としてオープンしたのだ。ルネッサンスから20世紀の半ばまでの所蔵作品が、今回の改装によって“コレクターの家”を意識した3フロアに展示されている。地上階は美術館の歴史を語り、寄贈された芸術作品を展示。2階はルネッサンスから20世紀の半ばまでの所蔵作品から彫刻、家具、絵画、オブジェなどを展示し、また18世紀のアパルトマンの復元を見せている。3階は革命から20世紀までのヴェルサイユ市の歴史だ。館内をゆっくり巡って18世紀の雰囲気に浸った後、晴れた日には庭のベンチでその余韻に浸るのもいいだろう。

左: 館の右に延長された翼では改装時の様子をおもしろく捉えた写真展『Prendre Corps』が。絵画はフェルディナンド・ワクスムス『犬のしつけ』(1833年)。中: 入り口でマダム・ランビネの肖像画に迎えられる。右: Hopital Richaud(リショー病院)でルイ15世時代に使われていた薬用の壺類がずらり。photos:(左)Céline Clanet、(中)©︎Musée Lambinet, ville de Versailles、(右)Mariko Omura

展示作品より。左: 19世紀、シャルル・ゴミアンによる『Il Dolce farniente』。右: ジャン=ジャック・バシュリエ『蝶々を目で追う白いアンゴラ猫』(1761年頃) photos:(左)©︎ Musée Lambinet, Ville de Versailles, Thierry Olivier、(右)©︎ Musée Lambinet, Ville de Versailles

フラゴナールの絵画や陶器の花、ジュエリー……18世紀の雰囲気に浸れる美術館。photos:Mariko Omura

食卓や寝室などの復元により18世紀のアール・ドゥ・ヴィーヴルに触れる。王妃マリー・アントワネットのハープの作者ナーデルマンが1786年に製作した8台ペダルのハープを展示。

Musée Lambinet54, boulevard de la Reine78000 Versailles開)12:00〜19:00(水〜金)10:00~19:00(土、日)休)月、火料金:6ユーロwww.versailles.fr/51/culture/musee-lambinet.htm

 

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