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生活保護は小学生でも受け取れるって本当?いくらもらえる?条件は?

  • 2023.1.20
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生活保護を申請したいと思っているお父さんお母さんの中には、「子どもが生活保護を申請した場合はどうなるの?」「そもそも申請できるの?」と疑問に感じている人もいるのではないでしょうか。

子どもが申請した事例は聞いたことがないという人が大多数かと思いますが、「もし申請できるなら、大人が申請した場合と何か変わるのか」など気になることも多いとと思います。

そこで今回は、小学生の子どもでも生活保護を受け取れるのかどうかについて説明します。

■生活保護は0歳から受け取れる

結論から言うと、生活保護の受給要件には年齢要件がないため、0歳でも保護費を受け取れます。

ただし、生活保護は世帯単位で保護の要否、および程度を判断されるため、世帯単位で生活保護の要件を満たしている必要があります。

つまり、大人が申請しても子どもが申請しても結局は世帯全体で受給資格があるかどうかを審査されるため、子どもが申請すれば審査が甘くなるというようなことはありません。

■子どもでも受け取れる条件

「世帯の収入」が以下の4つを試みても、収入が厚生労働大臣の定める「最低生活費」の水準を満たせない場合には、子どもでも生活保護を受けられます。

・労働可能な世帯員全員が、労働収入を得る
・年金や手当などがあれば、まずそれらを活用する
・親族などから援助を受ける
・預貯金の活用や、土地や家屋などの資産を売却する

■最低生活費の目安

生活保護の受給額は、住んでいる地域や世帯の人数・構成、子どもの年齢、各世帯の個別の事情(障害の有無や程度、家賃など)で変わります。

例えば東京都青梅市に住んでいて、女性30歳、子ども0歳の母子家庭の場合、約11万7,000円の生活扶助(※)、約1万円の児童養育加算、約1万9,000円の母子加算が支給されます。

※生活扶助・・・衣食や光熱費など日常生活に必要な費用

■その他の扶助

生活扶助以外にも、以下のような扶助があります。

教育扶助:義務教育に必要な学用品や給食費
住宅扶助:家賃や地代、住宅の修理費など
医療扶助:病気やケガの治療費
介護扶助:介護サービスが必要になった場合の扶助
出産扶助:出産に要する費用
生業扶助:高等学校等への就学や就職準備などの費用
葬祭扶助:葬儀などにかかる費用

■困ったときは活用を検討しよう

生活保護は要件を満たせば、0歳でも受給できます。ただし生活保護は世帯単位で保護の要否や程度を判断するため、世帯単位で要件を満たしている必要があります。

生活に密着した食品や日用品なども、今後さらに値上げしていくことが見込まれます。もし生活に困ったときは、生活保護の活用も検討しましょう。

文・金子賢司(ファイナンシャル・プランナー)
立教大学法学部卒業後、東証一部上場企業に入社。その後、保険業界に転身し、ファイナンシャル・プランナー(FP)として活動を開始。個人・法人のお金に関する相談を受けながら、北海道のテレビ番組のコメンテーターなどとしても活動している。

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