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「春の訪れは平年より遅い?」 2023年・卯年のことしの天気はどうなる【気象予報士コラム】

  • 2023.1.18
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「天気を味方にすると、暮らしはもっと快適になる!」をテーマに、
毎日の生活に役立つお天気情報の”見方”を気象予報士がお伝えします。

卯年のことしの天気はどうなる?

今年も皆さんに「天気のアレコレ」について分かりやすく、時に面白くお伝えします。
2023年は「卯年」ということで、卯年の天気の特徴について調べてみました。

①雪かきが大変に!?

卯年の札幌のデータや全道のデータを見て、一番の注目は「雪の量」です。平年より雪は多くなる傾向にあります。1999年の札幌の降雪量は632センチで、札幌の観測史上3番目に多くなりました。1月20日は一年で一番寒いころの「大寒(だいかん)」で、まだまだ寒さと雪に注意が必要です。1月中は雪の量が多くなる予報も出ています。こまめに天気予報を確認して下さい。

②春の訪れが遅い!?

札幌のサクラ開花は、近年は4月中に観測されることが多いですが、卯年の札幌のサクラ開花日は5月に観測され、平年より遅くなる傾向です。
道南の函館でも開花が5月にずれ込む年が多くなっています。
ウサギのようにぴょんぴょんと早く春がやってくる・・・とはならないかもしれません。

③夏は穏やか!?

過去の卯年の「台風発生数」は、データが残っている1951年以降、全ての年で平年(25.1個)より少なく、「卯年は台風が少ない年」と言えます。
気温や降水量に関して顕著な特徴はありませんでした。卯(う)~っとうだるような厳しい暑さや極端な大雨などはなく、穏やかな夏になるといいですね。

④夏は短く秋が早い!?

札幌のカエデの紅葉は平年(10/28)並みか早い傾向にあります。1963年は9月26日に紅葉が観測され、この日が札幌の観測史上最も早い記録になっています。
ただでさえ夏が短いのにと少し残念な気がしますが、暑さが苦手なウサギにとってはちょうどいいかもしれませんね。

北海道の年間の気温は並みか低めになる傾向です。「二兎を追う者は一兎をも得ず」の言葉ではないですが、天気に関してあれこれ願ってもすべて穏やかに経過することはありません。ただ、少しでも災害が少ない年になることを祈りたいですね。

Sitakke
ぜひ今年もHBCの天気予報をチェックして、テレビやラジオではウサギのように耳をそばだてて聞いて下さいね。(イラスト:児玉晃)
Sitakke

文・イラスト:HBCウェザーセンター・気象予報士 児玉晃

児玉晃予報士が所属する気象予報士クリエイター集団「サキドリーズ」が運用するYouTubeチャンネルてんきよほうでは、日本全国の天気や季節の話題をわかりやすくお伝えしています。

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