1. トップ
  2. 恋愛
  3. 「求められない限り、自分たちは...」。木村拓哉が「やられましたね」と語る、ある大先輩の教えとは?

「求められない限り、自分たちは...」。木村拓哉が「やられましたね」と語る、ある大先輩の教えとは?

  • 2023.1.16

1月16日発売の「AERA(アエラ)2023年1月23日号」(朝日新聞出版)の表紙を飾るのは、木村拓哉さん。インタビューでは、主演映画「レジェンド&バタフライ」や、自らが演じる織田信長への並々ならぬ思いを語っている。

総製作費20億円、信長を練り上げる

2023年1月27日公開の映画「レジェンド&バタフライ」で、織田信長を演じ、綾瀬はるかさん演じる濃姫と、本人曰く「えげつないラブストーリー」をやり切った木村さん。今の演技のモチベーションは「現場が好きだ」に尽きるという。特に、京都の太秦の撮影スタジオでは「どの部署であっても、皆さん好きでこの仕事をやっている」と感じるという。

撮影所に行くと、職人たちが「できるんか?」といった顔で手ぐすね引いて待っている。僕も負けず嫌いなところがあるから、「やったろう!」って。ワンシーンがうまくいくと、箱馬から立ち上がった職人さんがチラッとこっちを見て、見えるか見えないかのところでサムズアップするんですよ。それを見た瞬間、埃まみれで鼻の中が真っ黒になるスタジオでも楽園になります。(木村さん)

東映創立70周年記念作品である本作は、総製作費20億円を投じて製作。監督に「るろうに剣心」シリーズの大友啓史さん、脚本に「コンフィデンスマンJP」シリーズの古沢良太さんを迎え、1998年のドラマ「織田信長 天下を取ったバカ」以来、25年ぶりに木村さんが信長を演じる。

古沢さんの脚本を「世界観は脚本を読んですぐ理解できましたし、実際に面白かった」と褒めながらも、木村さんには、「脚本で描かれた信長像を一度バツバツに切り崩して、撮影現場で改めて彼を練り上げてみたい」という欲求もあったという。

脚本に書かれている言葉に反発する気はないんですよ。ただ、脚本は皆が共有する「地図」なので、そのままだと現場に信長が現れたときに、"一対一"になりづらいなって。なんていうか、脚本だと信長が"でかい"んです。例えるなら、生えている木に対しては人、馬に対しては主人、妻に向き合う夫というように、等身大の人物にしたかった。やっぱり信長は、歴史とともに、皮一枚ずつ偉人のイメージがでかくなっていると思う。それをできるだけ剥ぎ取って、生身の人にしたいなあと思いながら、現場ではやっていました。(木村さん)

心に残っている「大先輩」の名言

また、仕事に対する考え方を尋ねられると、以前「この世界の大先輩」から言われた名言を振り返った。その大先輩の「自分らだけでやってるように勘違いしている奴らもおるけど、うちら全員生かされてるんやで」という言葉が、いまも心に残っているという。

自分でも薄々「ですよね」とは思ってはいたんですけど、まさかその人の口からそんな言葉が出てくるとは思わなかったので。「この人、その感覚で皆のことを笑わせているんだ」って、さらに魅力的に感じました。求められない限り、自分たちは何者でもない。求めてくれるからこそ自分らがいられるんだよ、と教えてもらったときは、やられましたね。それが誰って? もうわかるでしょ(笑)。(木村さん)

関西弁で話す、人を笑わせる「大先輩」とはいったい誰なのか──。記事ではこの他、「ぎふ信長まつり」で夜に岐阜城天守閣を訪れた時の感慨や、信長と濃姫を見て感じた夫婦の在り方についての考え方などを語っている。

信長は上司・部下としてはダメすぎ!?

巻頭特集は「戦国武将に学ぶリーダー力」。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康から現代社会に生きる私たちが学ぶべきポイントについて、専門家への取材を重ねて分析している。

信長は「人を見る目」「素早い決断力」は突出しているが、感情で評価する点がマイナスで、上司・部下としては5点満点中1点。秀吉は「人たらし」「目配りできる点」は高評価だが、トンデモ人事をするところが難点。家康は「根回し上手」「ぶれなさ」「情報管理力」で260年続く江戸時代の礎を築いたが、ケチなところが欠点......など、現代にも通じる分析となっている。『のぼうの城』『村上海賊の娘』などの作品がある小説家の和田竜さん、歴史好きとして知られるタレントの山崎怜奈さんの対談や、「推し武将・推し姫」に迫る記事も。

このほか、「向井康二が学ぶ 白熱カメラレッスン」は、前回に続き、舞山秀一さんと九十九里浜の海での撮影。舞山さんが、海での逆光と順光の使いわけをはじめとする光のコントロールの仕方や、男性と女性とでも異なる撮り方、狙い目の時間帯などを教えてくれる。

連載「松下洸平 じゅうにんといろ」は、木村多江さんとの対談の最終回。「それで、どうなの? 洸平くんは、結婚とか」と木村さんが切り込み、恋愛や結婚と仕事のバランスへの考え方などについて松下さんが語っている。

今号では、以下の記事も掲載。

米国は四つの分断へ バイデン大統領機密文書問題の影
愛子さま、佳子さま SNSより先に女性皇族の会見を
王将戦 藤井聡太VS.羽生善治 「うさぎ年の一手」
大リーグ千賀滉大と吉田正尚 総額100億円契約の理由
宇野昌磨の「挑戦心」 世界選手権での飛躍を期待
「死にたい」に引き込まれない SNSで増幅する「希死念慮」
夫婦から養子に形を変えても家族 父親が「心は女性」とカミングアウト
「年賀状マウント」 写真見て悔し涙
ソニーな人たち⑧逆襲の鍵は巨大データ
大宮エリーの東大ふたり同窓会 ゲスト・宮田裕章さん回の振り返り
現代の肖像 山田由梨・劇団「贅沢貧乏」主宰

元記事で読む
の記事をもっとみる