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香里奈さん、仕事に生きた20代を経て・・・ 「いつかは結婚も家庭も」

  • 2023.1.16

俳優やモデルなどとして活躍中の香里奈さんは、1月13日に全国公開された映画「そして僕は途方に暮れる」などに出演する一方、SDGsの推進活動も手掛けています。そんな香里奈さんにコロナ禍になっての心境の変化などについてお話を伺いました。

――昨年はどんな年でしたか。

香里奈さん(以下、香里奈): 本当にあっという間の1年でした。映画「そして僕は途方に暮れる」の撮影は一昨年の3~4月だったし。昨年は、本当に何をやっていたのかも思い出せないくらい早く過ぎました。

――2023年にしてみたいことは?

香里奈: この仕事に限らずに色んな経験をしてみたい。いつかは結婚もしてみたいし、家庭を築きたい思いもありますね。

朝日新聞telling,(テリング)

今が楽しければ、それでいい

――香里奈さんは現在、38歳。人生の選択において、結婚や出産などへの思いから最終的な岐路に立っているのではないかと悩む「39歳問題」などはどう思われますか。

香里奈: 結婚するのが幸せな人もいれば、そうでない人もいる。今が楽しければ、それでいいんじゃないかな。周りに言われて色んなことに焦ってしまうのは仕方がないこと。だけど、最終的には何を言われたって流されない自分を持っていればいいと思います。

――20代後半から40代前半のtelling,読者の中には、年を重ねることが不安だという人もいます。

香里奈: 年齢はみんな重ねるんだから、気にしたって仕方がないと思うんですよね。「○○歳だから●●しなきゃいけない」とかって、私自身は意味がないと思う。自分らしくいられることができれば、年齢なんて関係ない。80歳でも90歳でも素敵な方はたくさんいるし、私も自分らしく年を重ねていきたいですね。

朝日新聞telling,(テリング)

コロナで、なくなった“当たり前”

――年齢的に頑張り時なのに「やりたいことが見つからない」という人も。

香里奈: 「やりたいことが見つからない」という時期はありました。私にはたまたま芸能というところにチャンスがあっただけ。ほかに何もできないし、学力があるわけでもないので。いろんなことは、本当にちょっとしたタイミングで起こる。だから少しでも興味があることを伸ばしたり、続けてみたりすることが大事なのかな。

でも、必死に頑張る必要はないと思います。コロナで、今まであった当たり前がなくなりました。これまでも災害や事件・事故で、日常が途切れる人はいた。ただ、コロナではっきりと、誰にとっても日常は長く続かない可能性があるということがわかりました。「今できることをやるべきだ」って、私は感じるようになったので目の前のチャンスに対して、貪欲になりました。
若いからずっと人生が続くわけでもないし、逆も然り。だから、仕事だけ頑張ればいいというのは、私は嫌。これまでは様々なことを我慢することが美徳だったかもしれないけど、私がいいと思うのは、楽しい今が未来に繫がることです。

――東京で働いていると、「生きるために仕事をしている」のか、「仕事をするために生きている」のかが、わからなくなるときがあります。

香里奈: 20代の頃の私はコロナ禍の経験もなく、働き方改革の前だったので、仕事のために生きていたと思います。それを変えられたのが30代。今は生きるために仕事をしている、という感覚ですね。

――モデルから俳優業に進出するときにも、様々な思いがあったとか。

香里奈: 「自分が演技なんてできない」と思っていたし、そもそもモデルについても「なんで、笑いたくないときに笑わなきゃいけないんだろう」と考えていました。でも始めてみたら、仕事の過程が好きになった。演じることの魅力は、それぞれが力を出して繫いだ延長線上に連続ドラマや映画があったり、現場ごとに雰囲気が違ったりするところ。それが楽しいから今でも続けていられるんです。私の場合は有名になりたいからやっているわけではない。でもある程度は有名になんなきゃ、仕事が来ないのが現実。なかなか難しいですね。

朝日新聞telling,(テリング)

無駄遣いをやめないと、今後の生活は・・・

――先ほど、「今が未来に繫がる」という話がありました。香里奈さんは、雑誌で約3年間SDGsやサステナブルについての連載をしたり、関連のイベントに出演したりと啓発活動もされています。その概念や言葉の認知は昨年、広がったような印象があります。

香里奈: テレビなどで若い人が、SDGsなどについて発信する機会は確かに増えてきました。これを、一過性のブームで終わらせてほしくない。身近な企業などが本格的に取り組んでくれたら、みなさんが自分でできることに気づくことができる。広まったとはいえ、SDGsという言葉自体が難しい。それに流行りとして消費されている側面があるから、うさん臭いと思う人もいるかもしれない。

――今夏は節電のために「風鈴の音でリラックスして暑さを乗り切る」といったアイデアを挙げていました。寒い日々が続きますが引き続き節電は必要です。

香里奈: 東京都知事の小池百合子さんが言っているウォームビズとか。都の職員の人にはタートルネックを薦めているみたいですけど、苦手な人はマフラーしたり、重ね着をしたりして温めて、暖房の消費量を下げる。頭にそういったアイデアがあるだけでも、随分と違うものですから。

そもそもSDGsの原点は昔からある、「電気はこまめに消しましょう」とか「水の流しっぱなしはやめましょう」といったことだと思うんです。簡単に言うと、「無駄遣いをやめないと、今後の生活は大変なことになるよ」と。だからSDGsという言葉を使わなくても、それぞれが今、できることをやっていければいいと思います。

■岩田智博のプロフィール
ハイボールと阪神タイガースを愛するアラフォーおひとりさま。神戸で生まれ育ち、学生時代は高知、千葉、名古屋と国内を転々……。雑誌で週刊朝日とAERA、新聞では文化部と社会部などを経験し、現在telling,編集部。20年以上の1人暮らしを経て、そろそろ限界を感じています。

■坂脇卓也のプロフィール
フォトグラファー。北海道中標津出身。北京留学中に写真の魅了され大阪の専門学校でカメラを学んだのち、代官山スタジオ入社。退社後カメラマン太田泰輔に師事。独立後は自身の作品を制作しながら映画スチール、雑誌、書籍、ブランドルックブック、オウンドメディア、広告など幅広く活動中。

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