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調理の必要がなく、準備も簡単なラクレット。休日は手がかからないごはんで遊び倒すのがドイツ流【日登美のタベコト in Berlin・39】

  • 2023.1.14
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ベルリン在住で6人の子どものお母さん。モデルとして活躍する傍ら「台所から子育て、暮らしを豊かに」をコンセプトに、オンライン講座とウェブサイトを主催している日登美さんによる、「食」からはじまるエッセイです。

「ドイツ式なるべく頑張らない食卓」で暮らしを豊かに

数年前の大晦日ラクレットの会。テーブルセットしてあるのがラクレット器。準備も楽で満腹になる、パーティー向けの優れたアイデア。

あけましておめでとうございます!

あっという間に新年を迎えたベルリン。ドイツではお正月はクリスマス休暇と呼ばれ、新年を祝うというより、クリスマスを祝うことが中心です。なのでクリスマスが過ぎるとなんとなく年を越してしまう感があります。

年末年始の家族風景。台所に立たず、作り置きのクッキーをつまんで、誰もがリラックスできるコーヒータイムを。

食卓もおなじように、クリスマスには伝統的なガチョウの丸焼きなど手の込んだ料理で祝うようですが、その後は普通の食卓になり、ホッと肩の荷が降りた感じがスーパーなどいたるところで感じられます。特別な日って楽しいけど、やっぱりちょっと気合が入り過ぎちゃいますもんね。

今年のお雑煮は春めいたベルリンに合わせてパステルカラー。発芽玄米餅は餅つき機で自家製。

我が家も毎年なんちゃってお節を海外で作り続けていますが、今年は更に手を抜いて、家事の合間にできるくらいのことしかしませんでした。食卓の「こうせねば!」を手放していくことで、忙しい時期でも心や時間に余裕が生まれたように思います。

オーブン料理も大人数で便利な料理。大晦日はポルトガルのバカリャウコンナタで乗り切りました。

そんな人が集まるこの時期ドイツでよく食べられているのが、ラクレットと呼ばれる、チーズを焼いてパンやじゃがいもや酢漬けのピクルスなどにつけて食べる料理。 ラクレットは専用の機械があって、日本でいうお好み焼き機みたいな感じ。大体の家庭はそれを持っています。そこで焼いて溶けたチーズを食べるので、お好み焼きみたいにワイワイ大人数で食べるのに向いています。

なによりラクレットはじゃがいもを茹でる以外、調理は必要なく、準備も簡単。休日はなるべく手がかからないごはんで遊び倒すのがドイツ流。日々の暮らしを楽しく、できるだけ家事のストレスを減らす、がモットーのよう。もちろんその加減はあるでしょうが、台所を楽にすることで得られるものもあるなぁと改めて思いました。

休日の朝ごはんはクレープも便利。小麦粉を水で溶いただけの生地だけどモチモチ美味しい。夏に作ったジャムが今活躍!
クレープは遊びも兼ねて子どもに作ってもらうと、これまた楽しい。

それでもラクレットは美味しいし、みんなで楽しくワイワイできる。そんなドイツの頑張らないけど楽しく美味しい食卓を今年も紡いでいきたいと思っていますので、皆さんどうぞお付き合いくださいね。

では、本年も健やかで佳い一年となりますように。よろしくお願いいたします!

台所に疲れたら近所のカフェで朝ごはん、ってのもベルリンではよくあること。さっそく年始から行ってきました! こちらはビーガンカフェです。
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