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世界からお届け!SDGs通信 ウェリントン編。マイクロビーズ製品を政府が法規制

  • 2023.1.14
世界からお届け!SDGs通信 ウェリントン編。マイクロビーズ製品を政府が法規制

政府の規制により、極小プラスチックビーズ入り製品が代替品にスムーズに移行!

海洋生物はもちろん、人間にも害を及ぼすと、生分解しない、直径5mm以下のプラスチック製マイクロビーズの海洋流入を防ぐため、 廃棄物削減法下に廃棄物削減(マイクロビーズ)規制が設けられ、2018年6月に施行された。

マイクロビーズは小さいため、排水処理システムのフィルターを通り抜け、海洋に流れ出てしまう。いったん海に放出されてしまうと、回収の手立てはなく、リサイクルもできない。魚類はエサと間違えて食べてしまい、最終的には飢え、うまく成長できず、死ぬことになる。時間が経つと、ビーズ自体が有害物質を吸収し、溶出するともいわれる。

マイクロビーズは、肌の角質除去や洗浄などの化粧品類をはじめ、家庭用、自動車用、工業用クリーニング製品などに含まれていた。スーパーマーケットなどでは、法施行の1年も前にマイクロビーズを含む製品を棚から撤去したり、販売中止にしたりした。

製造元の化粧品メーカーも速やかに対応。砕いたクルミの殻、オーツ麦、砂糖、ホホバの実などが代替品として有効であることを迅速に確かめ、採用。マイクロビーズの代わりに、これら自然由来の素材を用いて、生産・販売を再開し、現在に至る。

マイクロビーズ入りの製品を生産したり、販売した場合、最高で10万NZドル(約850万円)の罰金が課せられる。

化粧品類に入っているマイクロビーズ
化粧品類に入っているマイクロビーズ。© Fred Dott / Greenpeace
マイクロビーズのクローズアップ画像
マイクロビーズのクローズアップ。魚がエサと間違えても不思議はない形状・サイズだ。© The 5 Gyres Institute
マイクロビーズ入り化粧品
スーパーマーケットなどの商品棚から撤去された、マイクロビーズ入り化粧品。© The 5 Gyres Institute

profile

クローディアー 真理

NZ在住フリーライター。国内外の環境、社会的企業、先住民、ジェンダーなどに関する記事を日本の雑誌やウェブに寄稿。共著に『コロナ対策 各国リーダーたちの通信簿』(光文社)。

HP:http://nzwriter.web.fc2.com/

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