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食のライター渡辺“P”紀子が見つけた、おいしい京都。

  • 2023.1.14

京都のおいしいものを知り尽くしたPさんのお墨付き!ひとりでも深夜でもお土産も。おいしい京都が大集合。

食のライターが見つけたおいしい京都。

20代前半から、仕事やプライベートで京都に通ってウン十年。日本全国のおいしいものを知るPさんも京都には特別な思い入れがあるようで、「ずっと通いたいお店がたくさんあるから悩むけれど、今回は迷ったときは迷わずここ、というお気に入りのお店を選びました。どのお店も京都らしさを感じられます」。ひとり旅の心を満たしてくれる老舗の洋食店や深夜(早朝まで!?)も営業する中華料理店、京都屈指の蕎麦店に、テイクアウトしたいおいしいものまで。

「京都の魅力のひとつに変わらないこと、受け継がれていくことというのがあると思うんです。三代続く〈みしな〉や、いつもお客さんでにぎわう〈マルシン飯店〉の変わらないおいしさは京都を象徴する味。帰ってからも京都らしさを楽しみたいから、お土産探しも真剣です(笑)」

〈洋食の店 みしな〉おひとり様にもやさしい京都を代表する洋食店。

カニクリームコロッケとエビフライの盛り合わせ(お茶漬け付)2,800円。アスパラポタージュ1,100円。

昭和23年に創業し、ミシュランのビブグルマンにも選出された家族経営のなごやかな洋食店。
「お茶漬け付きのビーフシチューが有名ですが、はっとするほど美しいカニクリームコロッケとエビフライが好き。真心のこもった仕事を感じます。予約をすればひとり客でも可、というのも嬉しい」。

住所:京都府京都市東山区枡屋町357|〈地図〉
TEL:075-551-5561
営業時間:12:00~15:00、17:00~21:30(共に要予約)
定休日:水、第1•3木休(祝の場合は翌休)
席数:10席

〈マルシン飯店〉京都人の胃袋を支える気取らない町中華。

天津飯(玉子入り丼)750円、ギョーザ330円。

町中華が多い京都を代表する一軒。通常時は昼前から明け方までの通し営業で、深夜でも多くの人でにぎわう。80種以上もの料理はほぼ1,000円以下で全品お持ち帰りも可。
「京都のだし文化を生かした天津飯は醤油ベー スの餡が美味。マルシン熟成豚肉餃子は〈京都中勢以〉の厳選熟成豚を使用してい るのに420円というのが驚きです」。

住所:京都府京都市東山区南西海子町431-3|〈地図〉
TEL:075-561-4825
営業時間:11:00~6:00
定休日:火休
席数:30席

〈じん六〉鮮烈な味わいに、味覚が研ぎ澄まされる蕎麦店。

蕎麦三昧(並盛り)1,500円。

全国から蕎麦好きが訪れる〈じん六〉の名物といえば、3種の異なる産地の実を別々に打ち分け、1種ずつ提供する蕎麦三昧。
「京都は素晴らしいお蕎麦屋さんの聖地。そのなかでもこちらの蕎麦は、香りや風味の鮮度が際立っているように感じます。時間をかけてゆっくり煮込んだにしんとお蕎麦、かつおだしのハーモニーにうっとりするにしん蕎麦もおすすめ」。

住所:京都府京都市北区上賀茂桜井町67|〈地図〉
TEL:075-711-6494
営業時間:11:45~16:00
定休日:月、第4火休
席数:22席

おいしい京都をお持ち帰り。

〈永楽屋〉小粒椎茸の佃煮は後を引くおいしさ。

一と口椎 茸810円。

昭和21年創業の、からいもの(佃煮)とあまいもの(菓子)を扱う老舗。ロングセラー商品の「一と口椎茸」は醤油の香りと椎茸のまろやかな旨味が合わさった逸品。
「小さい椎茸に旨味がぎゅっとつまった佃煮は、かさばらないのでよくお土産にします。ご飯にもお酒のおともにもぴったりで、お茶漬けにして食べると、ああ京都に行きたいなぁと恋しくなります」。

住所:京都府京都市中京区河原町通四条上ル東側|〈地図〉
TEL:075-221-2318
営業時間:10:00~19:00
定休日:無休

〈とり松 古都みやび店〉華やかな見た目に心躍る丹後伝統のお寿司。

ばらずし(一折)900 円。

丹後地方に古くから伝わるばらずし。〈とり松〉では、鯖を独自の製法で炒り炊きにしておぼろにしたものをはじめ、椎茸やかんぴょう、錦糸玉子などの具材をたっぷりと盛り込んでいる。
「丹後の家庭でお祝いのときなどに食べられるばらずし。コンコース内で販売されているので、新幹線に乗る前に買って、帰りに遠足気分で食べることも」。

住所:京都府京都市下京区東塩小路高倉町8-3 アスティ京都2F|〈地図〉
TEL:075-693-3651
営業時間:7:00 ~21:15
定休日:無休

〈ナンポルトクワ〉伝説のパティスリーの味を引き継いだタルトが人気。

りんごのタルト420円。

日本を代表するパティシエとしてその名を馳せた〈オ •グルニエ•ドール〉の西原金蔵さん。息子の裕勝さんがその創業の地にオープンした〈ナンポルトクワ〉の人気スイーツといえば、9月から5月までのりんごの収穫期にのみショーケースに並ぶりんごのタルトだ。
「津軽、紅玉、サンふじと季節によって違う品種を使うりんごのタルトが絶品です」。

住所:京都府京都市中京区菊屋町527-1|〈地図〉
TEL:075-708-3742
営業時間:11:00~16:00
定休日:日月火休(4月から)
席数:10席

渡辺“P”紀子

わたなべ・みちこ/〈文化出版局〉を経て、フリーの料理記者に。主に食関係の広告冊子、料理本の企画・編集に携わる。京都のおいしいもの探しはライフワークのひとつ。

photo :Koichi Higashiya text :Keiko Kodera

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