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脱・3日坊主! 叶う確率が上がる「新年の目標」の立て方とは【臨床心理士が解説】

  • 2023.1.13
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目標を達成できない人の共通点とは?

新年を迎え、『今年の目標はこれにしよう』と決意をするものの、続かなかった……と毎年思う方は必見! 心理学の視点から、続く目標の立て方やモチベーションを維持する方法を臨床心理士が解説します。

目標を立てても続かないのはなぜ?

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せっかく立てた目標なら、『達成できた!』と思いたいものですよね。しかし、1年を振り返った時に『またできなかった……』と達成できなかったことに対してがっかりした経験、ありませんか? せっかく立てた目標を達成することができない要因として、以下のようなことが考えられます。

目標が高すぎる

これまで達成できなかった目標は、現在の自分にはハードルが高いものではありませんでしたか? 目標を立てる時って、夢や想いが膨らみますよね。そうすると、『これもしたい、あれもしたい』と大きな目標を立てがち。大きな目標を立てることは良いことですが、現在の状態では達成できないことも多く、達成できないと自信を失うことにもなりかねません。

目標がざっくりしている

『転職する』『断捨離する』といった目標の立て方をしていませんか? これだと『いつ、何をすればいいのか』といったゴールまでの道筋が分かりづらいのと、やるべきことが膨大に見えてきて不安などのネガティブな感情が起こりやすく、次第に向き合うのが億劫に。その結果、挫折するという可能性も高くなります。

目標達成の手段が現実的ではない

例えば、これまで運動習慣がなかった人が『週3回ジム通いをする』というのは、なかなかハードルが高い目標ですよね。仮にできたとしても最初だけで、気づけばジムの会費だけが引き落とされているというパターンも。できるだけ自分の日常生活に支障がないレベルから目標を考えていく必要があります。

達成しやすい、上手な目標の立て方 6つのテク

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心理療法のひとつ、ブリーフ・セラピーでは、クライエント(カウンセリングを受ける人)とセッションを行う際に、【ウェルフォームド・ゴール】を作ることを大切にします。ウェルフォームド・ゴールとは、達成や実現可能な目標のこと。このウェルフォームド・ゴールのエッセンスを用いて、日常生活で取り入れられる目標の立て方をお伝えします。

1.まずは余裕で達成できる目標から

大きな目標の手前に、なるべく小さな目標を立ててみましょう。そして、『これができたから次はこれ』というように、複数の目標が段階を経て達成されていくように設定すること。これを【スモールステップ】と呼びますが、目標を達成するためのモチベーションを維持することに役立ちます。細かな目標を設定するのが難しい人は、

【長期的目標(1年かけて行うもの)】

【中期的目標(3~4ヶ月で行うもの)】

【短期的目標(1ヶ月で行うもの)】

と3段階に分けて目標を立てるのも良いと思います。

2.具体的に明確にする

達成しやすい目標の特徴は、具体的であり明確であること。例えば、数字を用いる、5W1Hを使うなどして明確してみましょう。例えば、『ダイエットする』よりも『○月○日までに○キロ痩せる』とした方が、目標がはっきりし、いつまでに何をすればいいのかというゴールへの見通しがたちやすくなりますよね。

3.中間で振り返りをしよう

目標を立てると、ゴールするまで状況を振り返ることってあまりしないですよね。可能であれば、中間地点で『今自分はどんな状況にいるかな?』と振り返ってみましょう。うまくいっていればそのまま続ける、スムーズに行かない感じがあるならやり方を見直すことができます。

4.肯定的な表現で

ウェルフォームド・ゴールの中では、何かの終わりを連想させるものよりも、何かの始まりを感じられるような表現をするよう促します。『~をしない』『~をやめる』といったネガティブな表現よりも『~ができるようになる』『~を始めてみる』というポジティブな表現に書き換えてみることをオススメします。

5.他者を巻きこむ

一人で完結する目標だとやらなくなるという人は、周囲の人との関係の中で作られるような目標にしてみるのはいかがでしょうか。例えば、朝起きられるようになりたいのであれば、『○時に起きたら、パートナーに挨拶をする』、やらなければいけないことがあるのであれば、『やるべきことの○%終わったら、〇〇さんとごはんを食べに行く』など。自分以外の他の人が絡んでくると、目標達成への意識が少し変わりますよね。

6.日常生活に支障がないレベルから

目標を立てると新しい習慣を作りたくなりがちですが、それだと今の生活習慣が乱れてしまい、結局続かないということも。例えば、運動習慣をつけたいのであれば、ジム通いをするよりも、『少し遠回りして帰宅する』とか『バス停を1つ手前で降りる』といった現状をそんなに大きく変えなくても済むことを選ぶ方が、結果的に長く続けられるかもしれませんね。

目標を叶えるには、自己理解も必要

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目標を叶えている人に共通しているのは、自分自身を理解するということ。例えば、自分自身のできていることや苦手なこと、キャパシティ、価値観など。良い意味でも悪い意味でも自分を理解することで、持続可能な目標を選びやすくなると思います。また、目標を立てて達成することで、自分の新たな一面が見えてくることもあるかも。今年は目標の立て方を少し見直してみて、自分についての理解を深めてみませんか?

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