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”今日は浮気相手の家に帰るね”…不倫を隠そうともしない夫に「妻が下した決断」【後編】

  • 2023.1.11

結婚して半年ほどが経った頃、突然“夫の彼女”を名乗る女性が現れたと話す葵さん(仮名)。自分と結婚するよりもずっと前から交際をしてきたという浮気相手の存在に苦しむ日々が続きました。そんな葵さんが最終的に出した答えとは……? メンタル心理カウンセラーの並木まきがご紹介します。

浮気相手と別れる気のない夫への対処に迷う日々

「夫は、浮気相手の存在を私に知られたことで、かえって気持ちが吹っ切れてしまったようでした。すでに相手とは10年間ほど関係が続いているので、夫にしてみれば新参者の私よりも、浮気相手のほうが気心の知れた相手だったのかもしれません。
そのうちに、浮気相手の家に泊まることも私に隠さないようになってしまって。『今日はあっちの家に帰るね』などとLINEをしてくることもありました」

浮気相手と別れる気配のない夫との生活は、葵さんにとって大きな苦しみだったと振り返ります。

「でも、別れてと言ったところで別れないだろうと思いましたし、相手の女性も私たちの家庭を壊す気はなく、ただ夫と会い続けることを許してほしいというスタンスでした。でも、私はそんな二人の関係を黙認するのにも疲れてしまって…。
最初のうちは、生活費のためだけに夫の浮気に目をつむろうかとも考えたのですが、中身のない夫婦を続けていてもやがて破綻を迎えるだろうし、そうであれば私が再婚しやすい年齢のうちに離婚したほうがいいのかなという気持ちになってきたんです」

「離婚します」と宣言すると夫から多額の慰謝料提示が…

「夫に私以外の女性がいるとわかってからは子作りする気分にもなれなくて、ただ一つ屋根の下で暮らしているだけって感じだったんですよね。だから、もうそんな空虚な関係は終わりにしたいという理由で夫に“離婚したい”と伝えたら、夫はその場で私に土下座をして“本当に申し訳なかった”と謝ってきました。
意外だったのは、私が離婚を宣言すると、夫がこれまでに貯めてきていた貯金のすべてを私に慰謝料として払うと言ってきたことでした。結婚1年目だったこともあり、法律的に慰謝料はさほどもらえないだろうと思っていたのですが、夫が提示してきた額はなんと300万円。夫は“こちらのせいであなたの人生を振り回してしまったので、せめてこれで安定した新生活をスタートさせてほしい”と言ってきて、少し迷いましたが、ありがたく慰謝料を全額もらって離婚したんです」

結婚生活わずか1年で離婚に至ってしまったものの、夫から受け取った300万円があったことでスムーズに新生活に移行できたと話す葵さん。「当時は、夫が私にしたことを絶対に許せないと思っていましたが、少なくとも、別れるときに誠実な提案があったことだけは評価しました」と話します。

「今は別れてから2年以上経ち、私も新しい恋人ができて楽しく過ごしています。もう元夫とは連絡もとっていませんが、10年も一緒にいながら親が結婚を認めてくれない恋人を思い続けている彼も、ある意味ではかわいそうだなという心境になりました。きっと義実家は、あの女性と元夫が結婚することを今後も絶対に許さないのでしょうけど…。
相手の女性も私に攻撃的ではありませんでしたし、略奪したいという感じでもなかったから、私はその女性を変に恨まずに済みました。すごく疲れていた様子だったので、今となっては、あの二人が穏やかに過ごしているといいなと思いますね」

運命のボタンのかけちがいにより、不本意ながらも短い結婚生活で終わってしまう夫婦もいるのでしょう。葵さんのケースでは最終的に離婚を選んだようですが、こういった複雑な事情に巻き込まれないためには、結婚前に相手の身辺をしっかりリサーチしておくことも大切かもしれません。

©Kiwis/Atstock Productions/gettyimages

文・並木まき

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