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メール・手紙の結びに便利な「ご自愛ください」。使ってはいけない相手とは?

  • 2023.1.12
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2023年1月12日、高村史司さんの『社会人に絶対必要な語彙力が身につく本』(大和書房)が発売される。

伝わることばの選び方240を掲載

「文は人なり」――。文章は、書いた人の性格や考え方を伝えるもの。同じ意味を持つことばであっても、どのことばを選ぶかによって、その人の人柄や思いが表れる。相手に与える印象は、ことばで大きく変わる。

本書は、「同じことばのくり返しで、文章が稚拙に見える」「自分が表現したいことばが思いつかない」を解決することばの辞典。SNS、メール、文書、会話、ブログ......ことば選びで損しないための言い換えフレーズを240掲載している。

「ご自愛ください」を使うときの注意点

たとえば、「ご自愛ください」。メールを締めくくるとき、「じゃあ、またお会いしましょう」 ではなれなれしいし、かといって「何卒よろしくお願いいたします」 「今後ともご指導を賜りますよう~」では堅苦しい......。そんなとき、「ご自愛ください」はなれなれしくもなく、ほどほどていねいな感じがする。

「ご自愛ください」は、相手に対して「ご自分を愛してください」と使うことで、「お体を大事にしてください」といういたわりや気遣いの気持ちを伝えることば。風邪をはじめとする感染症への注意はもちろん、暑さや寒さ、乾燥、湿気などについて、一年中なにかしら書くことができる。

ただ、注意すべき点もあるという。それは......

「あくまでも健康な人に対して使うこと。すでに体調を崩している人には使えません。その場合は、『お大事になさってください』『一日も早いご回復をお祈りしています』 で、メールや手紙を結ぶのがいいでしょう」

ちなみに、同じ発音で「慈愛」ということばがあるが、これは子どもや目下の者などをいたわる愛情を意味する。「ご慈愛ください」は誤字になるため、間違えないようにしよう。

■目次
はじめに
感謝・お礼のことば
評価・応援のことば
依頼・承諾のことば
印象・賛辞のことば
程度・感激・驚きのことば
謙遜・卑下のことば
謝罪・恐縮・拒絶のことば
困惑・反省のことば
怒り・罵倒・叱責のことば
知っておきたい表現

■高村史司さんプロフィール
たかむら・ふみじ/1956年東京生まれ。東京大学文学部西洋近代語近代文学科卒。塾講師(国語)、外国人向け日本語教師、ITテクニカルライターなどを経て、現在はフリーランスライター。大和言葉、よく耳にするのに、気になる言葉や表現を追究。日本語教師の経験から得たトピックも豊富。古語・現代語など日本語に関するワークショップ・研究会等を不定期で開催。

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