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滋味深いだしがじんわり染みる"焼き万願寺の薄だし浸し"

  • 2023.1.9

鼻に抜ける爽やかな万願寺唐辛子の香りに酒を合わせて。だしの滋味を感じる一品だ。日本酒好きに愛される鎌倉の居酒屋「おおはま」店主に、ちびちびやるのに最適なつまみを教えてもらいました。

滋味深いだしがじんわり染みる"焼き万願寺の薄だし浸し"

■“焼き万願寺の薄だし浸し”のつくり方

温かなだしにすっきりとした万願寺唐辛子の香りが立つ。喜久酔の特別純米のような、柔らかな甘味があって余韻が残る日本酒を燗にしてご一緒に。

おいしく飲むコツ!
万願寺唐辛子に軽く焼き目をつけつつ、食感を残すところが大事なポイント。さっと煮ることでだしに香りが移る。だしのぬくもりがあるうちに食べたい。「喜久酔 特別純米」とあわせるのがお薦め。


◇材料 (2人分)

万願寺唐辛子:4本
糸かつお:適量
A :
・ うす口醤油:大さじ1
・ みりん:大さじ1
・ 1.5番だし:200ml(下記参照)
・ 塩:少々


□「おおはま」の1.5番だしのつくり方

鍋に水2Lと昆布10cm角1枚を入れてしばらく浸す(時間のあるときは冷蔵庫で一晩)。鍋を中火にかけ、沸騰直前になったら昆布を取り出す。鰹節40gを加えたら弱中火にして煮立てないように煮る。アクが出てきたら取る。10分たったら火を止め、すぐに漉す。無理に絞らず自然とだしが落ちるまで待つ。当日使い切るのが理想だが冷蔵庫で2~3日保存可。

(1)万願寺唐辛子を焼く
万願寺唐辛子をオーブントースターなどに入れ、軽く焦げ目のつくくらいに焼く。ヘタを取り、長さ1.5cmほどに切る。

万願寺唐辛子を焼く
万願寺唐辛子を焼く

(2)煮る
鍋にAを入れて沸騰直前まで煮立て、1を入れたら30秒煮て火を止める。

煮る
煮る

(3)仕上げ
汁を多めに器に盛り、糸かつおをのせる。

完成
完成

――教える人

「大濱幸恵さん「旬の菜と旨い酒おおはま」店主」

日本酒好きのオアシス「おおはま」を一人で切り盛り。全9席の小体な店ながら、その居心地のよさに阿佐ヶ谷から2014年に鎌倉に移転した今でも当時の客が通ってくるという。酒との相性を考えたさまざまな料理を出すため、仕込みからオペレーションまで日夜工夫を絶やさない。


※この記事の内容は、「dancyu定番シリーズ 豆皿つまみと小鍋つまみ」に掲載したものです。

取材:田中鮎美 撮影:鈴木泰介

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