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なぜ?!ぐにゃりと曲がった電柱…大丈夫?地元民も知らない、その理由とは【旭川】

  • 2023.1.6

視聴者からの疑問や悩みを調査するHBC報道部の「もんすけ調査隊」。

今回は番外編、HBC「今日ドキッ!」の40代のスタッフからの依頼です。
「旭川に行った時に、ぐにゃっと電柱が折れ曲がっていました。なぜでしょうか?」

電柱が曲がっている・・・しかも、ぐにゃっと!?

これは、ハンドパワーなのか?
札幌から車でおよそ2時間、旭川中心部の現場に急行した。

Sitakke

これはなんということだ!

そこには、まるで画像加工に失敗したかのような、「ぐにゃり」と曲がった、電柱が立っているではないか!

場所は、旭川市4条通8丁目。
いわゆる3・6街(さんろくがい)と呼ばれる繁華街だ。

通りを調べてみると、なんと!

Sitakke

1本だけでなく、ほとんどの電柱が曲がっているではないか!

何本曲がっているのか、調べてみると・・・

旭川市の2・3仲通(にいさんなかどおり)と3・4仲通(さんよんなかどおり)の6丁目から8丁目にかけて、なんと!18本もの電柱が曲がっていたのだ!

Sitakke
©Google

誰が、なぜ、電柱をこんなに曲げてしまったのか?

街の人も、「なんでなんだろう?曲がっているのも今気づいた。全然わからない」「私も初めて知った。なぜあそこだけ曲がっているんだろう。なんかありそう」という反応。

その時!調査員は重要なことに気がついた!

Sitakke

以前、北海道三大ラーメンの調査でお世話になった醤油ラーメンの名店、旭川らぅめん青葉が近くにあるではないか!

きっと・・・いや必ず・・・何か知っているに違いない!

旭川らぅめん青葉・村山有一三代目の予想は…
「たぶん北海道だから、特に旭川は雪が多いから・・・雪の重みとかの可能性もあるよね。
だって、あんな曲がり方しないでしょ。もしかしたら、ひとつのアートみたいにしたのかなと。あとは考えつかない」

Sitakke

この、ぐんにゃりと曲がった電柱、果たして誰が、なんのためねじ曲げたのか!?

旭川市に聞いてみると・・・
「電柱は北海道電力の所有物なので、そちらにお問い合わせください」とのこと。

そこで、電柱の管理を行っている北海道電力ネットワークに話を聞いた。

北海道電力ネットワークの南波諭副長は、「S型組立鋼管柱という電柱で、1987年に建柱したもの」「強度も、1987年に計算して問題ないということで設置している」と話します。

Sitakke

S型組立鋼管柱(えすがたくみたてこうかんちゅう)。
確かに「S」に見えるような気もする。

でも、どうして曲がっているのか?

南波副長によると、「道路工事に伴った形で水道管や下水管のからみもあって、人家側にやむを得ず建てなければならなかったが、ビルの突き出し看板などがあり、それとの離隔を確保するためにS型の電柱を建てた」という。

発端は、1987年の道路工事。
しかし、道幅が狭く、地下に上下水道の管などが埋まっていたため、
電柱を建て替えるスペースが、建物の近くしかなかった。

Sitakke

さらに、その建物には、多くの看板が設置されていたため、
電線と看板の距離を確保するために、曲がった電柱が設置されたのだ。

さらに南波副長は、「他にも岩見沢の方にもあると聞いている」とも教えてくれた。

実は、岩見沢の繁華街、3条通りなどにも、旭川市と同じ理由から、曲がった電柱10本が建てられている。

Sitakke
岩見沢

一方、京都の花街(はなまち)=先斗町(ぽんとちょう)では、無電柱化事業で、電柱をすべて撤去して「こざっぱり」してはります。

Sitakke
京都・撤去前の写真。京都市内にはまだ残っている電柱もある

では、旭川の電柱は大丈夫どすか?

南波副長によると、「2年に1度の定期巡視で確認していって、建て替えが必要なら、その時に考える形にはなるが、今のところ撤去の予定はない」そう。

35年に渡り旭川を見つめ続けた電柱は、これからも町を見守り続ける。

Sitakke

調査結果
旭川の3・6街(さんろくがい)にある電柱は、建物の看板から距離をとるために曲がっていた!

文:HBC報道部もんすけ調査隊
編集:Sitakke編集部IKU

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2022年12月16日)の情報に基づきます。

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