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犬にはなぜ「肉球」があるの?意外と重要な役目のある肉球の秘密とは!!

  • 2023.1.5

触るとぷにぷにしていて気持ちがいい犬の肉球。 愛犬の肉球をついつい触りたくなる、そんな飼い主さんもいらっしゃることでしょう。

では、この肉球にはどんな役割があるのでしょうか? 実は、肉球には犬が生活する上で重要な役割を果たしているんですよ!!

肉球とは?

 

肉球は足裏部に見られる盛り上がった無毛の部分のことです。その正式名称は「蹠球(しょきゅう)」です。 プニプニした独特の触感があり、外側は角質層が厚くなったもので覆われています。

色や模様、形状、柔らかさには個体差があり、生息する環境に合わせて変化するといわれています。

肉球を持つ動物

肉球を持つ動物がこちらです。

・ネコ科 ・イヌ科 ・クマ科 ・アライグマ ・イタチ科 ・ネズミ目の動物(一部) ・有袋類の動物(ウォンバット、フクロミツスイなど)

など・・・

構造

通常は肉球と一括りで呼ばれていますが、それぞれに名称があります。

掌球

掌球(しょうきゅう)は、前脚裏の中央にある一番大きな肉球で、人間の手のひらに相当します。

指球

指球(しきゅう)は、掌球の外側に5つ並んでいる肉球です。 1つは他の4つの指球とは離れて位置していて、人間の親指に相当します。

手根球

手根球(しゅこんきゅう)は手首のあたりにある小さな肉球で、狼爪の少し下に1つあります。

足底球

足底球(そくていきゅう)は、後脚裏の中央にある一番大きな肉球です。

趾球

趾球(しきゅう)は足底球の外側に4つ並んだ肉球です。

犬の肉球の役割

 

犬の肉球には、大切な役割があります。

それが「脚への衝撃を和らげる」「地面の状態を感知する」などです。 それぞれの役割について見ていきましょう。

体温調節

人間は汗をかいて体温調節をしますが、犬は全身に汗腺がありません。 そのため、ほとんど汗をかきません。

舌を出して呼吸することで熱を外へ排出させる「パンティング」によって体温調節を行っています。

パンティングだけでは体温調節ができない場合には、肉球から汗を出して体温調節をするのです。 犬の汗腺は肉球と鼻の頭にのみ存在します。

クッション

肉球は人間に例えると「靴」の役目を果たしており、全体重がかかる脚先を保護してくれます。 特に真ん中にある大きな掌球と4つの指球は衝撃を吸収できる構造となっています。

犬が跳んだり、跳ねたりした時に、脚の関節や骨に衝撃がかからないように肉球がクッションのような役目を果たすことで、衝撃をやわらげてくれます。

滑り止め

肉球の表面は、小さな円錐状突起が集まっています。 この円錐状の突起がスパイクのように滑り止めの機能を果たしてくれるのです。

雪道でも滑らずに歩けるのは、肉球に円錐状突起があるおかげなのです。

地面の熱から守る

肉球は角質層が厚く、地面からの熱を感じにくい構造をしています。 肉球があるおかげで多少温度が高い所を歩いても火傷せず、地面の熱から脚を守ってくれます。

また寒い場所で歩けるのも肉球のおかげです。 肉球の裏にある静脈が冷えても、すぐ近くを通っている動脈が血液を温めなおすことができます。

気を付けたい肉球トラブル

 

肉球は皮膚の再生能力が低く、ケガをすると治りにくいといわれています。 特に散歩などで外出中に、尖ったものを踏んで切れてしまうなどケガを負いやすいです。

さらに室内でも肉球の病気を引き起こすことがあるんです。 ここからは、そんな肉球トラブルをいくつか見ていきましょう。

火傷(特に夏)

夏場の散歩では、肉球の火傷に注意が必要です。 太陽に熱されたアスファルトやコンクリートは非常に高温で、火傷する危険性が高いです。

火傷をすると肉球は変色し、赤く腫れてきます。 歩くことを嫌がったり、脚を引きずったり、上げたりする行動がみられる場合は肉球を確認してみましょう。

火傷をしている場合には、すぐに動物病院を受診してください。 家でできる応急処置としては、冷水や保冷剤で肉球を冷やすといった人間の火傷と同じ

指間炎

指間炎は肉球の間(指間)に炎症が起こる病気です。 指間炎が起こる原因としては、散歩中のケガ、火傷、トリミング中の傷など様々考えられます。

指間炎になると、指間が赤く腫れてしまい、熱を持って、症状が悪化すると膿んできます。

指間炎になるとかゆみを伴うので、犬が気にして舐めたり、噛むことがあり、患部はさらに傷がひどくなって症状が悪化してしまいます。 早期回復のためにも、早い治療が必要ということです。

病気

肉球に変化が出る病気として「犬ジステンパーウイルス感染症」があります。 これは接触感染、空気感染も起こす非常に感染力の強い病気で、死亡率も高く、治療を行っても後遺症が残るケースも。

肉球や鼻などの皮膚が固くなるハードパットと呼ばれる症状がみられ、発熱・咳・くしゃみなどの呼吸器症状、下痢・嘔吐などの消化器症状、結膜炎などの症状も見られます。 さらにその後、ジステンパー脳炎・けいれん・麻痺などを起こします。

犬ジステンパーウイルス感染症はワクチン接種で予防できる病気なので、1年に1回必ずワクチン接種を行うことが重要です。

犬も喜ぶ肉球ケア

 

犬の肉球はプニプニしていて、触っているだけでも癒されますよね。 ここからは犬も喜ぶ肉球ケアの仕方をご紹介します!

飼い主も癒されるマッサージ

肉球ケアは愛犬の健康にとって欠かせません。 肉球がかさついている場合は、肉球専用のクリームを塗ってあげましょう。

肉球マッサージは血行促進やリラックス効果が期待でき、怪我や病気の早期発見にもつながります。

▼ 肉球マッサージのやり方がこちら。

1、水で指先を少し濡らし、肉球を優しく撫でる 2、犬専用の肉球クリームを、両手の親指で塗りこみマッサージをする。 肉球と肉球の間も忘れずに丁寧になじませる。 3、足を包み込むように軽くぎゅっと握る 4、1~3を5~15分程度繰り返して行う

肉球マッサージをする時に、神門(しんもん)と呼ばれるツボを押すと、よりリラックス効果が高まるようです。 この神門があるのは、手根球の下にあるくぼんだ部分です。

肉球マッサージをすれば愛犬だけでなく、飼い主も癒されるのでオススメです。

まとめ

 

触ると気持ち良いプニプニした犬の肉球。 体温調節やクッション機能、滑り止めなど非常に重要な役割がいくつもあります。 肉球があるからこそ、犬は裸足で散歩をしても怪我をしないのです。

肉球は犬にとって大切な部位なので、病気やケガをしないように定期的にメンテナンスを行ってあげましょう。

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