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かつてピンクは"男の子の色"だった? 見え方変わる「色」のトリビア

  • 2023.1.4

赤は怒り、青は憂鬱や悲しみを連想させ、緑は心が落ち着き、黄色は楽しい気持ちになる......など、色にはそれぞれ感じ方がある。

なぜ私たちは色を見るだけで、このようなイメージを抱くのだろうか。『色のコードを読む なぜ「怒り」は赤で「憂鬱」はブルーなのか』(フィルムアート社)では、私たちが色をどのように見てどのように使ってきたかを、感情、芸術、歴史、科学、政治、ポップカルチャーなどさまざまな面からひもといている。

本書は各章で、赤、黄、青、オレンジ、紫、緑、ピンク、茶色、黒、グレー、白の11色を主に取り上げている。

なかでも驚きなのは、ピンクの章。ピンクといえば、可愛らしい、女性らしいというイメージを持つ人も多いかもしれない。しかし本書によると、かつてピンクは"男の子の色"だったというのだ。それはいったいいつ頃で、なぜピンク=男の子だったのだろうか。

このほかにも以下のような、色にまつわる古今東西のトリビアが紹介されている。

・英国紳士は茶色の靴を敬遠する?
・画家のモネは新鮮な空気を描くのに必ずスミレ色を使った?
・詩人ホメロスが見ていた海は「青」ではなかった?

■哲学者アリストテレスが見た虹は3色だった?

■インドの"ブルー・シティ"ことジョードプルの秘密

■日本の「紫」は高貴な色

■サッカー オランダ代表のオレンジのユニフォームの由来

【目次】
イントロダクション

赤を見る――激怒する
黄熱病、または黄色の熱狂
青の中へ――どこへともなく消える
オレンジの家――あるいは由緒正しきオラニエ家
パープル・レイン――あるいは紫の信仰
緑色の海
ピンクは男の子の色
街中で茶色の靴ははかないで
黒い"あれ"
グレーの領域
存在の白さ

謝辞
写真クレジット

■ポール・シンプソンさんプロフィール
Paul Simpson/文化に関する記事を執筆するジャーナリスト、編集者。サッカー月刊誌『FourFourTwo』を創刊し、『Design Council』誌の編集や、『Financial Times』、『Campaign』、『Wanderlust』などの雑誌に執筆している。著書に、エルヴィス・プレスリーについての書籍『The Rough Guide to Elvis』などがある。色のコードの魅力に取り憑かれたのは、黄色のスーツを購入したところ、それを着てオフィスに行くのはダメだと言われたことがきっかけ。

■中山ゆかりさんプロフィール
なかやま・ゆかり/翻訳家。慶應義塾大学法学部卒業。英国イースト・アングリア大学にて、美術・建築史学科大学院ディプロマを取得。訳書に、フック『印象派はこうして世界を征服した』、ソールズベリー/スジョ『偽りの来歴』、ネアン『美術品はなぜ盗まれるのか』(以上、白水社)、ハジュー『有害コミック撲滅!』(共訳、岩波書店)、バトラー『ロダン 天才のかたち』(共訳、白水社)、フック『サザビーズで朝食を』『ならず者たちのギャラリー』、エヴァニア『ジャック・カービー アメコミの"キング"と呼ばれた男』、クリーグ『目の見えない私がヘレン・ケラーにつづる怒りと愛をこめた一方的な手紙』(以上、フィルムアート社)など。

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