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2023年のスタートにふさわしい「5行日記」でアナウンサー並みの語彙力を!

  • 2023.1.1

新年を迎えると、何か新しいことを始めたくなるもの。その筆頭が「日記」だ。かと言って、3日坊主になってしまうのもあるある......。

そこで、気軽に始められて続けやすい「5行日記」を試してみるのはどうだろう。

2022年12月23日発売の『想いを言葉に変える 5行日記<日付書き込み式>』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、日本テレビアナウンサーの藤井貴彦さんがプロデュースした日記帳。見開き1ページに1週間分の「5行日記」を書くスペースがあり、書き込めるようになっている。

「100枚が命綱となる」

5行日記とは、小さなスペースに1日5行だけ、その日にあった出来事を書く日記。著者の藤井さん自身が28年間続けている習慣でもある。2021年7月に刊行された初の著書『伝える準備』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の中でも紹介され、注目を集めた。

藤井さんが「5行日記」を始めたのは、使っている日記帳の枠が小さかったのがきっかけだった。けれど、実は次のようなメリットがあるのだという。

1.すぐに書き終わる
2.言葉が煮詰まってくる
3.言葉がカラフルになる

5行だけなら、濃厚な1日を記録するとしても3分で書き終わる。いざ書き始めるときの心理的ハードルも低く、継続しやすい。

そして、「5行」と限られた行数なのは時間以外にもメリットが。字数が限られることで、できるだけ凝縮された言葉で多くの内容を表現しようとするのだ。たとえば、本書には藤井さんが2020年2月18日に書いた日記が掲載されている。

「番組の反省会がなくなった。コロナウィルスの足音が聞こえてくる。(中略)たまたま買った100枚(のマスク)が命綱となる」

このたった数行で、2年以上前に起きた出来事や当時の空気感までありありと思い出すことができる。

さらには、こんなふうに少ないスペースに想いを綴る習慣を続けることで、「煮詰まった言葉」より「カラフルな言葉」を探すようになるのだそう。短いからこそもっと良い表現をしようとし、自然に言葉のストックが増える効果があるという。語彙力や表現力を磨きたいという方にもおすすめだ。

「特にネガティブな言葉を肯定形で表現することが言い換えの醍醐味です。『孤独』という言葉を『無限の自由』と言い換えたり、『お腹が空いた』を『何でもうまい状態』と言い換えたりすることで、響き方は大きく変わります」

黒地に金色でタイトルが書かれているのみというシンプルな装丁で、日記帳として持ち歩きたくなるスタイリッシュなデザインも魅力。2023年、何か新しいことを始めてみたいという人は、まずはとっつきやすい「5行日記」はいかがだろう。

■藤井貴彦さんプロフィール
ふじい・たかひこ/1971年生まれ。神奈川県出身。慶応義塾大学環境情報学部卒。1994年日本テレビ入社。スポーツ実況アナウンサーとして数々の試合を実況する。2010年4月からは報道番組「news every.」のメインキャスターを担当。著書に『伝える準備』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『伝わる仕組み』(新潮社)ほか。

(文・犬飼あゆむ)

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