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必要以上に働かない「静かな退職」は恋愛でも起こりうる!

  • 2022.12.28

ネット上にあふれるトレンドの中で、いますぐにでも乗りたいものがあるとすれば、間違いなく“静かな退職”。

“静かな退職”は、人事部に呼び出されることのない範囲で最低限の仕事をしたり、業務内容に書かれたことだけをして5時きっかりに会社を出たりすることを指す言葉で、残業や働きすぎがよしとされる“ハッスルカルチャー”の中で育った世代から大きな反響を得ている。

恋愛における“静かな退職”とは?

このコンセプトは職場以外のシーンでも応用可能。最近のTikTokでは、このコンセプトを恋愛に当てはめた“静かな破局”なるものが流行している。対象が上司からパートナーに変わるだけで、振られない程度に必要最低限のことをするという点では変わらない。今回は、この詳細をイギリス版ウィメンズヘルスから見ていこう。

『i-D』誌によると、このトレンドは26歳のTikTokユーザー、ダニエル・ヘンチェルの投稿に端を発する。

「静かな破局は、あなたをキープするためにパートナーが必要最低限のことしかしない状態」とダニエルは説明する。「あなたのために頑張ることはもうないし、あなたに対する興味も失せているけれど、自分から別れるのはイヤなんだ」

一見冗談とも思えるような投稿を世間は本気で受け取り、TikTokは瞬く間に「あなたのパートナーが“静かな破局”を企んでいる6つのサイン」や「“静かな破局”を正当化する理由」といった投稿であふれた。

でも、静かな破局は昔からあるコンセプトじゃない?

確かにそう。“静かな破局”を含め、ネットで流行る言葉の多くは過去の現象のリバイバル。「静かな破局のコンセプトは恋愛と同じくらい大昔からありますよ」と話すのは、ロンドンに拠点を置く恋愛・離婚コーチのナターシャ・マタニ。

「静かな破局をする人は、もう飽きているけれど、どうやって切り出せばいいのか分からない。子どもために離婚しないのと似ています。恋愛感情も、一緒になにかすることもなくなったのに、責任感から別れない人はいます」

なぜ人は静かな破局を選ぶのか?

なぜ人は静かな破局を選ぶのか? マタニによると「長く付き合ってきた人は、別れたあとの人生が想像できず、怖いと思うかもしれません」。自信のなさから、2人の間に問題があることや別れたいということを切り出せない人もいる。その場合は切り出せないこと自体が問題。「破局や離婚を恥とする文化もあります」とマタニ。「その場合は、話し合いによって2人の関係を終わらせるより、心の中で静かに別れたほうが楽でしょうね」

マタニのクライアントの中には、結婚してから26年ずっと“静かな破局”をしていた人もいる。幸せじゃないことは分かっていたのに、破局後の人生に対する恐怖や別れたことを後悔するかもしれないという疑念が強すぎて、夫と家庭内別居を続けていた。これは極端な例。でも、静かな破局の裏には、大抵このような感情がある。

じゃあ、パートナーが静かな破局を選んでいるといえるのはどんなとき? マタニが主要なサインを教えてくれた。

パートナーが静かな破局を選んでいる3つのサイン

1.あなたの話を聞いていない

「あなたの話を聞いていないのは、実は立派なサインです。あなたが話をしようとしても、よそよそしくて、ぶっきらぼうな態度を取る。あなたが興奮した様子で『この映画一緒に観ようよ』とか『このレストランに行ってみようよ』といっても、同じようなテンションで答えてくれない。これでは一緒にいる感じがしないでしょう」

2.親密さを感じない

昔のように性行為や深い会話をしなくなった? あなたが昇進するたびに騒ぎ立て、お祝いをしてくれていたのがウソのよう? 「2人の間に距離を感じるのも、パートナーが静かな破局をしているサインです。あなたが距離を詰めようとすると、言い訳をして離れていきます」

3.将来の話を避ける

引っ越しや結婚といった一大イベントの話をパートナーが拒否するのは警告サイン。でもマタニいわく、静かな破局をしている人は、来年の旅行の予約や人の結婚式に参列するといった比較的小さな話も、理由をつけてしたがらないことがある。

その場合の対処法

このような状態になる前に、パートナーと定期的に話し合う機会を設けて、2人の関係に対する双方の気持ちを確かめよう。「金曜日の夜でも、いつでもいいので、所定の日時に話し合う習慣を作っておくといいですよ」とマタニ。

マタニによると、明確かつ継続的なコミュニケーションは非常に重要。「問題をカーペットの下に隠しても、いつか問題の山につまずいて転ぶだけです。話し合いは、なるべく具体的にするのがポイント。なんの話を、どのようにするのかを事前に決めておきましょう。例えば、『私が誕生日にしたいことを聞いてくれなかったのは傷ついた。これからは事前に私の誕生日の予定を立ててほしいな』といった感じですね」

コミュニケーションを怠っていたせいで、いつの間にか静かな破局が始まっていた? 大丈夫、そこからでも遅くない。パートナーに話す時間をとってもらい、『最近、あまり楽しくなさそう。なにか悩みでもあるの?』といった感じで尋ねて、胸の内を明かしてもらおう。

その結果、別れることになるとは限らない。そのまま終わる可能性はあるけれど、パートナーが2人の仲を修復したいと思っていることもある。でも、いまはなにかに気持ちを害されていて、それが上手く表現できないというのなら、パートナーに必要なスペースをあげるべき。

もちろん、あなたが言おうとしていることにパートナーが耳を貸さない場合は、相手の気持ちが明らかなので、わざわざ2人の関係を修復しようとしなくていい。

※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Claudia Canavan Translation: Ai Igamoto

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