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食前ピーナッツでダイエット? 海外研究が6か月で判明したプラスアルファの効果とは

  • 2022.12.25
ピーナッツ

ダイエットを成功させるために何を食べるとよいかは永遠のテーマといって大げさではないかもしれません。カロリーを抑える、糖質をカットする、食物繊維を積極的にとる、さまざまなアプローチが話題になります。こうしたなか、海外研究では食前にピーナッツを食べるという方法が試されています。ダイエットとピーナッツの関係を研究によると、ダイエット以外にもプラスアルファの効果が確認されたそうです。

ピーナッツはダイエットによい?

ピーナッツ

食べる順番は大切だといわれることがあります。たしかに、食前に脂肪やたんぱく質、食物繊維を豊富に含む食品を食べるのがよいとされます。満腹感が得られ、体重を減らしたり、血糖値を安定させたりする効果が期待できるからです。そんな食前に食べるとよさそうな食品のひとつにナッツがあります。ナッツには良質な脂肪、たんぱく質、食物繊維が含まれているからです。

今回、米国テキサス工科大学を中心とした研究グループは、カロリーを制限した食事をとりながらピーナッツを食前に食べた場合、ダイエット効果を高められるかに注目しました。それを確かめるために、BMIが26よりも高く、年齢が18歳より上の107人を2つのグループに分けて、ピーナッツを食前に食べた場合と食べない場合を比べる研究を実施しました。

具体的には、ひとつのグループには摂取エネルギーを制限したダイエット食(女性は1日1300キロカロリー、男性は1日1700キロカロリー)に加えて1日2回、食前に薄塩味のピーナッツを35gとってもらいました。一方で、もうひとつのグループにはダイエット食のみを続けてもらいました。いずれのグループにもこの食生活を6か月続けてもらい、体の変化を調べたのです。

ピーナッツを食べても太らない

ピーナッツ

こうした研究から確認されたのは、食前にピーナッツを食べたからといって太ることはなく、体重はダイエット食を続けた人と同じように減ったということ。さらに、ピーナッツを食前に食べたグループだけ、心臓や血管の病気につながる血圧が下がる結果となりました。

2つのグループを合わせた全体で見ると、体重は6か月の間に平均6.7kg減りました。この体重減少の幅にグループの差はありませんでした。ピーナッツを食べることで、太ることも、逆にやせることもなかったことになります。そのうえで、ピーナッツを食べていたグループのほうが、収縮期血圧といういわゆる「上の血圧」の値が5.33mmHg低くなったと判明しました。上の血圧は120mmHgから140mmHgへと20上昇すると正常な血圧から高血圧へと評価が変わります。5mmHgという数値は小さくはありません。

今回の研究では、ピーナッツを食前に食べることでダイエット効果に思わぬプラスアルファの健康効果があることが示されました。食べたピーナッツは35gということで、小さな袋に入る手にひとつかみできるくらいの量で少なくはありませんが、ピーナッツのそんな効果がわかったことは朗報といえるのかもしれません。

<参考文献>

Petersen KS, Murphy J, Whitbread J, Clifton PM, Keogh JB. The Effect of a Peanut-Enriched Weight Loss Diet Compared to a Low-Fat Weight Loss Diet on Body Weight, Blood Pressure, and Glycemic Control: A Randomized Controlled Trial. Nutrients. 2022 Jul 21;14(14):2986. doi: 10.3390/nu14142986. PMID: 35889947; PMCID: PMC9318508.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35889947/
https://www.mdpi.com/2072-6643/14/14/2986

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