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朝鮮王朝で国王の長男が王位を継承できたのは果たして何人?

  • 2022.12.24

朝鮮王朝時代においては、絶対的な鉄則として君主世襲制と嫡長子世襲制が決められた。しかしながら、実際に国王の長男が王位を継承した例は意外と少なかった。

建国した太祖から最後の純宗まで国王は27代にわたったが、その中で国王の長男が無事に次の国王になれたケースはどのくらいあっただろうか。

ここで、歴代国王の一覧表を見てみよう。

特に注目するのが、国王の(続柄)である。

先王の息子である場合が圧倒的に多いのだが、兄弟の中でも何番目であるかをよくチェックしてみよう。

『トンイ』でチ・ジニが演じた粛宗は、「先王の長男」であり、自分の長男を次の国王の景宗にした
朝鮮王朝の絶対鉄則

<朝鮮王朝の国王>

(代) (国王) (在位の期間) (続柄)

1 太祖(テジョ)   1392~1398年
2 定宗(チョンジョン) 1398~1400年 太祖の二男
3 太宗(テジョン) 1400~1418年 太祖の五男
4 世宗(セジョン) 1418~1450年 太宗の三男
5 文宗(ムンジョン) 1450~1452年 世宗の長男
6 端宗(タンジョン) 1452~1455年 文宗の長男
7 世祖(セジョ) 1455~1468年 世宗の二男
8 睿宗(イェジョン) 1468~1469年 世祖の二男
9 成宗(ソンジョン) 1469~1494年 世祖の孫
10 燕山君(ヨンサングン)1494~1506年 成宗の長男
11 中宗(チュンジョン) 1506~1544年 成宗の二男
12 仁宗(インジョン)  1544~1545年 中宗の長男
13 明宗(ミョンジョン) 1545~1567年 中宗の二男
14 宣祖(ソンジョ)  1567~1608年 中宗の孫
15 光海君(クァンヘグン)1608~1623年 宣祖の二男
16 仁祖(インジョ)  1623~1649年 宣祖の孫
17 孝宗(ヒョジョン)  1649~1659年 仁祖の二男
18 顕宗(ヒョンジョン) 1659~1674年 孝宗の長男
19 粛宗(スクチョン)  1674~1720年 顕宗の長男
20 景宗(キョンジョン) 1720~1724年 粛宗の長男
21 英祖(ヨンジョ)  1724~1776年 粛宗の二男
22 正祖(チョンジョ)  1776~1800年 英祖の孫
23 純祖(スンジョ)  1800~1834年 正祖の二男
24 憲宗(ホンジョン)  1834~1849年 純祖の孫
25 哲宗(チョルジョン) 1849~1863年 正祖の弟の孫
26 高宗(コジョン)  1863~1907年  宣祖三男の直系
27 純宗(スンジョン)  1907~1910年 高宗の長男

以上の一覧表の続柄を見て、何を感じただろうか。

先王の長男が王位に就いたのは、文宗、端宗、燕山君、仁宗、顕宗、粛宗、景宗、純宗の8人だけであった。

この中で粛宗は特徴的だ。先王である顕宗の長男であり、自分の長男を次の国王の景宗にしている。そういう意味で、嫡長子世襲制をしっかり守ったのだ。

とはいえ、嫡長子世襲制が朝鮮王朝の絶対鉄則と言われながら、それが実現したのは国王27人の中の8人。本当に少なかったのだ。

文・写真=康 熙奉(カン・ヒボン)

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