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「ホームパーティーで節約」「1人1万円食材で鍋」…クリスマスの過ごし方、聞いてみた

  • 2022.12.24
クリスマス、どう過ごす?
クリスマス、どう過ごす?

今年は忘年会も増えているようで、新型コロナをはじめとする感染症を警戒しながらも、自粛のガードを少し緩めようとしているのが2022年・年の瀬の世相のようです。クリスマスは、年の瀬を一層華やかにするイベントですが、今年は24日、25日が土日とちょうど重なったこともあって、例年より気合を入れてクリスマスを楽しむ土壌が整っています。

今年のクリスマスは皆さんどのような過ごし方をするのでしょうか。30代、40代の人たちの予定を聞いてみました。

ホームパーティーにするワケは?

子育て世帯では数人から「ホームパーティーを開く」という話を聞くことができました。ただ、「なぜホームパーティーなのか」は、それぞれ違うようです。

「去年までは、クリスマスはディズニー(リゾート)などの行楽地に出かけるのが定番でしたが、今年は物価上昇で家計が少し心配なので、クリスマスにお金はあまり使わないことになりました。毎年恒例にしている年末年始の帰省は、私も妻もぜひしたかったので、これを優先させて、クリスマスにかかる費用をおさえる算段です。

そこで、今年のクリスマスでは外に出かける代わりに、家族でホームパーティーをすることにしました。親としては娘たち(10歳と7歳)に対して、『いつもみたいにお金を使ってあげられなくてごめん』という気持ちなんですが、子どもたちはビンゴを手作りしたり、部屋の飾りつけを少しずつ進めたりして、とても楽しそうに取り組んでくれているので、よかったです」(30代男性)

記録的な物価上昇によって、節約を余儀なくされた世帯は多いはずです。クリスマスのような華々しいイベントはお金をかけるほど盛り上がりますが、お金をかけなくても十分楽しむ道はあるようです。

「24、25日は連チャンでホームパーティーにお呼ばれしているので、子どもと行ってきます。それぞれ子ども関係で、一つは幼稚園のお友達、もう一つが習い事のお友達です。

2件とも先方から誘われたのですが、誘う側・誘われる側双方の、気遣いや遠慮の質が(昨年とは)少し違うかな?と感じました。昨年は仲の良いママ友3人+それぞれの子どもで小規模なホームパーティーをしましたが、そのお誘いの際は『もう大丈夫…かな』と恐る恐る探りを入れる感じでした(※筆者注:昨年12月は新型コロナ第5波と第6波の間の小康状態)。でも今年は『ちょっと不安だけど、みんな行ってるし、行っちゃえー!』という雰囲気です」(40代女性)

こちらのホームパーティーは、節約のためではなく、純粋に楽しむためのようです。それにしても連日ホームパーティー参加という過ごし方は、かなり充実していると言えるでしょう。

「1人1万円以上の食材、レシート付き」で参加

独身の男女も、それぞれのお楽しみ企画を用意しているようです。まずは独身男性の話から。

「仲の良い同僚の独身男性4人で集まって、鍋をします。ただの鍋ではなくルールがあって、『各自、1万円以上する食材を1つ、レシート付きで持参すること』というものです。お互いが何を用意するかは伏せておかねばならず、どのような食材が集まるかは当日にならないと分からないドキドキが楽しめます。

僕は24日の朝早起きをして市場に行き、何か新鮮かつ高級なものを物色してきたいと思います」(40代男性)

4人全員が同じ食材を用意するリスクもありますが、「ドキドキ感」のみを追い求めて、1万円という安くない金額を投じようとする姿勢に、「粋」を感じさせられます。

続いて、独身女性の話です。

「同性の友人と2人で旅行に行ってきます。21日から有休を取って、24日に帰ってくる3泊の旅行なので、25日は自宅でボーっとして過ごす予定です。北陸の海の幸を食べ尽くすつもりで、今からよだれが止まりません(笑)。

全国旅行支援で割引があったので、自分たちのいつもの予算よりワンランク上の宿を予約しました」(30代女性)

期間延長が決定し、2023年も行われることになった全国旅行支援。経済を活性化させる狙いで行われている施策ですが、旅行を楽しみたい人にはうれしい後押しとなってくれているようです。

「ディナー満席」に驚きも

クリスマスに毎年恒例の行事を、今年も行うという人も一定数いました。

「近所に住む祖父母宅に行き、クリスマスパーティーをします。計画の段階から滞りなく、すべて例年通り、という感じです」(40代男性)

「毎年、夕食にチキンとケーキを食べて、サンタに扮(ふん)して子どもにプレゼントをあげるくらいで、あまりクリスマスらしいことはしません。今年もそうなると思います。ただ、今年はクリスマスイブとクリスマスが土日なので、子どもと相談しながら、どこかお出かけ先を決めるのもいいと思っています」(30代女性)

「毎年、同じホテルで妻とディナーをします。結婚前、付き合っていた頃からのイベントなので、今年も欠かさずにできることがうれしいです」(40代男性)

なお、ディナーに関連して、このような話も聞かれました。

「クリスマスに両親が上京してくるので、都内でディナーを予約しようと思い探したのですが、既に満席の店が多くて驚きました。それも1万円以上する、ちょっとお高めなコースが軒並み埋まっていて…。結局、なんとか予約できましたが、やはり、ちょっとお高めなコースです。

『物価上昇に伴う節約』という話を耳にしていますが、予約がいっぱいになっているのを目の当たりにしたので、個人的には『節約を意識している人が多いって本当?』という感じです」(30代女性)

冒頭で「今年の忘年会は増加の見通し」と触れましが、この女性の話からは忘年会と日程的に近いクリスマスでも、消費者がアクティブな様子が伝わってきます。

今回こちらで紹介したのは、24~25日に目立った予定を入れている人たちが主ですが、「その日は仕事の予定がある」という人や、「特に予定はなく、家でのんびり過ごす」と答えた人も多かったです。

かつてバブル期のクリスマスは東京の高級ホテルが1年前から満室になった…といった逸話が残っています。一方、2022年、令和4年のクリスマスには、バブル期ほどの派手さはありません。しかし、皆さんがそれぞれのアプローチでクリスマスを全力で楽しもうとしている姿が印象的で、これが令和版のクリスマスかもしれない…と思わされました。

フリーライター 武藤弘樹

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