1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 引きこもりの末、272キロになった男の最期の5日間を描いた感動作『ザ・ホエール』

引きこもりの末、272キロになった男の最期の5日間を描いた感動作『ザ・ホエール』

  • 2022.12.22
  • 3098 views
引きこもりの末、272キロになった男の最期の5日間を描いた感動作『ザ・ホエール』
(c)2022 Palouse Rights LLC. All Rights Reserved.

主演俳優はゴールデン・グローブ賞ノミネート!

A24製作・配給、ダーレン・アロノフスキー監督の最新作、ブレンダン・フレイザー主演“The Whale”が『ザ・ホエール』として2023年4月に公開が決定。合わせて場面写真も解禁された。

主演のブレンダンの演技に絶賛の声が寄せられる中、2022年の1スクリーンあたりの興収平均の最高記録、またダーレン・アロノフスキー監督作品としては 『ブラック・スワン』以来最高のオープニング成績を叩き出している本作。また、先日のゴールデン・グローブ賞ノミネーション発表では、ブレンダンはハリウッド外国人記者協会と自身との過去の出来事から辞退を事前表明していたにも関わらず、見事主演男優賞候補入りを果たした。

自宅のソファからほとんど動かず、引きこもり生活を送り続けた結果、重度の肥満症となったチャーリー。さらに心不全を患い自身の死期が近いことを悟ったことで、過食の原因ともなった長らく押し込め続けたトラウマと向き合うことを決意する。自らが壊してしまった家族、疎遠だった娘との絆を取り戻そうとする彼の最期の5日間を描く。ハリウッドの表舞台から長らく遠ざかっていたブレンダンが、272キロの巨体の男チャーリーになりきり、全身全霊で挑むその姿は観る者の心を捉えて離さず圧巻の存在感をみせつける。

ブレンダンは「この役を演じるのが怖かった。自分の限界を越えて深く掘り下げ、わたしのすべてを見せたつもりだ。それがこの映画に焼き付いているよ。あまりにハードでパーソナルな経験だったから、撮影の前と後では違う自分になっていた。このチャンスに感謝している」と語る。

アロノフスキー監督は「この映画の登場人物たちは善人でも悪人でもない。僕らと同じようにグレーゾーンの中で生きていて複雑だ。それでも皆お互いに対してのエンパシー(思いやり)を抱いている。以前よりも人々が互いに背を向けているような今だからこそ、重要な問いかけだと思う」と感慨深げに話した。

心をえぐるような喪失と絶望、深い悲しみ、複雑で多くの重荷を抱えながらもどこかチャーミングさと温かさ、知性を兼ね備えるチャーリー。ともすれば目を背けたくなる異形な姿で世界から断絶せざるをえなくなった彼が、心の奥底で信じ続ける願いとは―。 誰しもが抱える人間の弱さを率直に描いた感動のドラマだ。

『ザ・ホエール』は2023年4月公開。

元記事で読む
の記事をもっとみる