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【『スベクヒャン』の鍵を握る男】ミョンノンは歴史上でどう評価されているのか

  • 2022.12.21

テレビ東京の韓流プレミアで放送中の『帝王の娘 スベクヒャン』も全72話の後半に入っている。そうした展開において、ますます存在感を増しているのが、チョ・ヒョンジェが演じている太子のミョンノンだ。

彼は、イ・ジェリョンが扮している武寧王(ムリョンワン)を支えるナンバー2として次代の国王が約束された存在だ。実際、能力も申し分がなく、教養・判断力・人格が優れている。

そんなミョンノンが秘かに愛しているのが、『帝王の娘 スベクヒャン』の主人公であるソルラン(ソ・ヒョンジン)だ。

彼女は王妃の侍女として王宮で奉職しているのだが、本来は武寧王の実の娘だ。この事実はまだ伏せられていたので、知っていたのはソルランの妹のソルヒ(ソウ)だけなのだが、もしも公になっていくと、ミョンノンとソルランが「きょうだい」であることが明らかになってしまう。

ただし、実際は血がつながっていない。なにしろ、ミョンノンは先王の子供なのにチンム公(チョン・テス)と入れ替わって武寧王の子供に成り代わっていたからだ。

チョ・ヒョンジェが太子のミョンノンに扮している(画像=©2013-2014MBC)
歴史的に評価の高い国王

こうした複雑な事情がドラマ後半の鍵を握ってくる。特に、ミョンノンはソルランとソルヒという姉妹の運命を一番左右する重要人物となる。それだけに今後の展開が気になるのだが、幸いに、俳優として経験豊富なチョ・ヒョンジェが安定感のある演技を見せてドラマを大いに盛り上げている。

そんなミョンノンは、朝鮮半島最古の歴史書といわれる『三国史記』では、ドラマと違って武寧王の実子と記録されている。
「知識が英邁(えいまい)で、物事を正しく決断した」

このような人物評も書かれている。

史実のミョンノンは武寧王が523年に亡くなった直後に百済(ペクチェ)の26代王・聖王(ソンワン)となった。善政を行なったことで歴史的にも評価が高い国王だ。

そんな聖王の若き日々を描いている『帝王の娘 スベクヒャン』。ミョンノンとソルランがラブストーリーを紡いでいくのかどうか。今後の展開が見逃せない。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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