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故人の財産どこにある?亡くなった親の預金口座を調べる方法おしえます

  • 2022.12.21

いつかは必ずやってくる親との別れの日……。親が亡くなった時、子であるあなたは、親の財産を相続する権利があります。

その際、親がどんな財産を持っていたかを調べることになります。不動産や自動車であれば比較的わかりやすいですが、預金口座は複数持っている場合が多く、そもそもどんな銀行に口座を持っていたかさえわからないこともあります。たとえ子であったとしても、故人のすべての口座を把握している人は少ないのではないでしょうか。

では、故人の口座を調べるにはどうしたらよいのでしょうか。現役弁護士の幸谷泰造が解説します。

■故人の預金口座情報がわかっている場合

あなたが故人の子である場合、親の通帳の保管場所を知っていることも多いでしょう。その場合は、預金口座情報を調べるのは簡単です。

また、預金がある銀行名しかわからないような場合でも、あなたが相続人であれば、銀行に支店名や口座番号を照会できます。

■故人の預金口座情報がわからない場合:①取引関係者へのヒアリング

故人の預金があることはわかっているけれども、通帳や明細などが見つからず、預金口座の情報がまったくわからない場合にはどうすればよいのでしょうか。

その場合、もし確定申告などで故人が頼っていた税理士がいれば、その税理士が預金口座の情報を知っているかもしれません。

また、故人が会社に生前勤めていれば、会社が給与振込口座を把握しているでしょう。故人が会社経営者や個人事業主であれば、取引先からの報酬の振込口座があるはずなので、思い当たる取引先に問い合わせてみるとよいでしょう。

■故人の預金口座情報がわからない場合:②遺産分割調停での質問

故人の財産の分割方法について、親族間で争いがない場合には良いのですが、争いがある場合、自分ではなかなか故人の情報を入手できないことがあります。

こういった場合、裁判所で遺産分割調停という手続が行われることが多いでしょう。故人についての情報が容易に手に入らない場合、遺産分割調停手続において、裁判所を介して他の相続人に質問してみるのも方法のひとつです。

ただし、この場合、漠然とした質問では受け付けてもらえないので、銀行名や支店名など、ある程度の情報は必要になってくるでしょう。

■生前にきちんと話し合っておくことが大事

故人の預金口座の情報を調べなければいけない機会はめったにないと思いますが、そのような事態になった時、いざ調べようとすると意外と難しいものです。

預金口座の手がかりがまったくない場合、すべての銀行に照会をかけるというのは現実的ではないので、生前にきちんと口座情報を話し合っておくことが望ましいでしょう。

話し合うことが難しいような場合でも、故人の郵便物などはしっかりと保管しておくことをおすすめします。

文・幸谷泰造(弁護士)
ソニー(株)の知的財産部で国内外の特許関連業務を担当。その後、弁護士として特許訴訟や無効審判等の係争業務をはじめ、技術系企業の契約関連業務、知的財産デューディリジェンス、知的財産コンサルティングなど、知的財産やIT関連法務に数多く従事。

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