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年末にこそ考えたい…つみたてNISAを始めるタイミングはいつがベスト?

  • 2022.12.20
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つみたてNISAは、2018年1月に始まった少額投資非課税制度です。国民の、自助努力による資産形成を促進するために創設されました。

つみたてNISAは、いつでも好きなタイミングで始めることができます。ですが、始めるベストタイミングはあるのでしょうか?

■つみたてNISAの投資可能期間は2042年まで

つみたてNISAの対象となる銘柄は、長期分散投資に適した商品です。

つみたてNISAが創設された当初は2037年までと定められていましたが、2020年の改正によって口座開設期間と投資可能期間が2042年まで延長されました。したがって、2042年まではつみたてNISA口座で金融商品を購入することができます。

つみたてNISAの非課税期間は20年間です。これは、その年に購入した投資信託の非課税期間が20年間継続するという意味です。

例えば、2018年に購入した投資信託は2038年まで非課税期間が継続します。また、2019年に購入した分については非課税期間が終了するのは2039年です。このように、投資を開始してから20年後にすべての資産の非課税期間が終了するわけではなく、購入した年によって非課税期間が終了するタイミングが異なるのです。

2042年に投資した分の非課税期間は、2062年までです。ただし、投資ができるのは2042年までなので、2043年からは新規で投資することはできません。

※先般、金融庁がNISAの投資可能期間について2023年税制改正要望に盛り込み、NISA制度を恒久化する意向を示しました。投資可能な期限をなくすなどの方針を固めているので、今後の動きに注意しましょう。

■思い立ったらできるだけ早く始めよう

つみたてNISAはできるだけ早く始めることをおすすめします。その理由は次の4つです。

・2022年に始めれば20年間投資が可能
・複利運用の効果がある
・平均取得単価を引き下げるドル・コスト平均法の効果
・「時間の分散」効果でリスクを分散できる

■始めるタイミングは1月がおすすめ

つみたてNISAは何月からでも始められますが、強いていうなら1月から始めるのがベストのタイミングです。

その理由は2つあります。

●非課税枠を使い切りやすいから

1つ目の理由は、1月からスタートすると手間をかけずに非課税投資枠を使い切りやすくなるからです。

つみたてNISAでは、1年間に非課税で投資できる上限金額が40万円と決まっています。年間上限額が決まっているので、各金融機関では「1ヵ月に積み立てできる金額の上限」を3万3,333円(≒40万円÷12ヵ月)や、3万3,000円などと設定していることが多い傾向です。

そのため、例えばつみたてNISAを6月から始めた場合、1年間に積み立てできる合計額は23万3,331円(3万3,333円×7ヵ月)です。つまり「年の途中」から始めると、非課税投資枠40万円を使い切ることが難しくなってしまうのです。

ただし証券会社によっては、1年のうち2回程度、設定した月の投資額を増やせる「ボーナス設定」が利用できます。この設定を利用すれば、年の途中から始めても非課税投資枠を使い切ることが可能です。

しかし、ボーナス月の積立額が高額になってしまったり、分散投資の効果が薄れてしまったりすることはデメリットとなります。

またボーナス設定を利用して非課税投資枠を使い切った場合、翌年は忘れずに設定を解除しなければなりません。

このような手間を考慮すると、特別な設定をせずに非課税投資枠を使い切るためにも、1月から始めるのがベストです。

●積立額がわかりやすいから

2つ目の理由は、1月から始めると積立額が把握しやすく、わかりやすいためです。

前述したように、金融機関ではつみたてNISAの年間非課税投資枠40万円をギリギリまで使えるように、1ヵ月の積立上限額を3万3,333円などとしています。つまり最初の年に1月から始めれば、つみたてNISAへの積立額がほぼ40万円と非常にわかりやすくなるのです。

例えば毎月3万3,333円のつみたてNISAを5年継続すれば、積立額合計は約200万円(199万9,980円)、10年なら約400万円(399万9,960円)となります。

一方、6月から始めた場合は、初年度の積立額は23万3,331円(3万3,333円×7ヵ月)で、2年目から約40万円(399,996円)なので、初年度だけ金額が異なります。単純に40万円に年数を掛け算すればこれまでのおおよその積立額がわかる1月から始めた場合と比べると、わかりやすくありません。

わずかな差に思えるかもしれませんが、つみたてNISAは短期的に値段を見て売買するような投資ではありません。コツコツと長期にわたって継続して投資をすることが基本となるため、Webサイトにログインしなくても大体の積立額がわかるのはメリットといえます。

■株価暴落時でも気にせず始めよう

基本的に、株価の上昇や下落に関係なく1月から始めて問題ありません。

つみたてNISAは、10~20年といった長期投資を前提とした投資となるため、開始時に株価が下落や上昇していても、長い目線で見れば購入価格が平準化されるのが特徴です。また積立投資では、株価の一時的な下落はむしろプラスに働きます。

そのため特にタイミングをはからず、始められるときに始めるのがよいでしょう。

文・fuelle編集部

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