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50代から現実味が増す「老後のお金問題」。生活費月2万円の赤字にどう備える?

  • 2022.12.19

50代になると、これまで漠然と不安に思っていただけだった「老後のお金問題」がより現実味を増してくる。人生100年時代、会社勤めをしている方は、定年が60歳から65歳に延びたとしても、あと30年以上はこれまでのような定収入なしにやりくりしていかなくてはならないのだ。

現役を引退しても、お金に振り回されず、健康で、やりたいことをして生きていくにはいくら必要なのか。そのために、今から何ができるのか。本書『老後の不安がぜんぶなくなる!知った人だけが得をする! マンガと図解 定年前後のお金の教科書』(宝島社)では、資産運用のプロが、定年後のお金の不安をなくす具体策を解説している。

生活費が月2万円不足する

著者の頼藤太希さんによると、「定年前後のお金の手続きについて、知識を身につけ実践することで、1000万円以上得することもある」という。逆に言えば、知識がない、あるいは知っていても実践することができなければ、1000万円以上損をする、ということになる。

そこで、まずは老後のお金問題をクリアにすることが大切だ。

定年を迎えると、生活は一変する。何にどれだけお金がかかるのか、今はピンとこないかもしれないが、お金の問題を事前に把握しておくことで、対策を練ることができる。

おもな問題の1つは、家計の収支がマイナスになりやすいことだ。2021年の総務省「家計調査報告」によれば、65歳以上の夫婦2人無職世帯は、毎月の収入に比べて支出が約1.8万円多いというデータがあるという。毎月2万円近くも赤字になるとすると、退職時にそれなりに貯金があったとしても、いずれ底をつくことは目に見えている。

この収支赤字が65歳から30年間続くと、世帯で645万円不足することになります。病気や介護などの支出を1人500万円ほどと見込むと、老後は夫婦2人で1650万円ほどは必要だと考えられます。」

本書ではこのように、これから直面する老後のお金問題を明確にし、具体的な対策を指南してくれる。

たとえば年金。寿命ごとに得する年金の受け取り開始時期のほか、年金受給額の増やし方、手続き方法までをていねいに紹介。また、投資初心者でも安心の、定年後におすすめの銘柄や、NISA、iDeCoの上手な利用法も教えてくれる。

このほか、退職金や失業手当、介護保険、健康保険、相続など、知っておくべきお金の知識がぎっしりと詰め込まれている。満足できる老後をめざして、気力も体力も残っている今のうちに知識をつけて、なにか一つでも実践しておきたい。

【目次】

巻頭 定年前後のお金の手続きカレンダー
第1章 どのような老後を送るかを考える
第2章 定年前後の「出ていくお金」を整理する
第3章 定年前後の上手な働き方と退職金のもらい方
第4章 100年時代を生き抜く年金の受け取り方
第5章 定年後を豊かにする賢い資産運用
第6章 定年前後の健康のためのお金の使い方

■頼藤太希さんプロフィール
よりふじ・たいき/株式会社Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に株式会社Money&Youを創業し、現職。月間400万PV超の女性向けWebメディア「Mocha(モカ)」やYouTube「Money&You TV」を運営。『会社も役所も銀行もまともに教えてくれない 定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『そのままやるだけ! お金超入門』(ダイヤモンド社)、『マンガと図解はじめての資産運用』(宝島社)など著書多数。日本証券アナリスト協会検定会員。ファイナンシャルプランナー(AFP)。

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