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クリムトの名画「接吻」がテーマ。美と恍惚のひとときを味わう【メズム東京】アフタヌーンティー

  • 2022.12.17

東京・竹芝にあるホテル【メズム東京、オートグラフ コレクション】では、アフタヌーンエキシビジョン(午後の展覧会)として、世界的な名画をテーマにしたアフタヌーンティーが2023年3月31日(金)まで平日限定で開かれています。今回のテーマは、オーストリアの画家グスタフ・クリムトの代表作『接吻(The Kiss)』。愛の深さに恍惚とする男女の姿に迫るアフタヌーンティです。

モエのシャンパンを使った贅沢なパフェ

『アフタヌーン・エキシビジョン』の第7弾「キス(Kiss)」は、モエ・エ・シャンドンのシャンパンをふんだんに使ったパフェで表現。さらにオーストリアで親しまれているスイーツやセイボリーを8種類再現して、クリムトが活躍した“時代の味”に触れられます。なお、パフェにはアルコールが含まれるため、未成年者や運転を予定している方への提供はできません。

クリムトの名画「接吻」がテーマ。美と恍惚のひとときを味わう【メズム東京】アフタヌーンティー

▲アフタヌーン・エキシビジョン「キス(Kiss)」

帝政オーストリアのウイーン郊外に生まれたクリムトは20代の若さで装飾家として成功を収めますが、画家としては性と死に彩られた挑発的で、時には扇情的ですらある画風が社会的な論争を巻き起こすこともありました。代表作の「接吻(The Kiss)」は1907年から1908年にかけて制作され、モデルはクリムト自身と恋人エミーリエ・フリーゲと言われています。

クリムトの名画「接吻」がテーマ。美と恍惚のひとときを味わう【メズム東京】アフタヌーンティー

▲グスタフ・クリムト作「接吻(The Kiss)」。我を忘れ恍惚とした表情に、身にまとう美しい衣装と足元の花々など、愛への賛美が描かれています

今回のメインメニューとなるシャンパンジュレのパフェは「接吻(The Kiss)」を絵そのままに表現。ジュレは水分の約60パーセントに「モエ・エ・シャンドン モエ・アンペリアル」を使う、とてもラグジュアリーなパフェです。パフェグラスの乗った台も、野の花が咲く絵に合わせ手作りしています。

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▲モエ・エ・シャンドン モエ・アンペリアルを使った「シャンパンジュレパフェ」

抱擁する男女の姿は、ホワイトチョコレートに可食印刷。背景はパリッとしたレモンチュイールで、酸味の効いたレモンクリームの上に立っています。

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▲パフェには「接吻(The Kiss)」のイラストをデコレート

「モエ・エ・シャンドン モエ・アンペリアル」を使ったジュレには白ブドウジュースが加わり、ほのかな甘味を感じるすっきりとした味わい。さらに左側の男性の衣装はチョコレートで、右の女性の衣装は赤スグリで表現。ジュレはアルコールが飛ばないように絶妙な火入れで、シャンパンの風味が十分に感じられる大人のパフェとして仕上げています。

クリムトの名画「接吻」がテーマ。美と恍惚のひとときを味わう【メズム東京】アフタヌーンティー

▲絵に合わせてジュレの中も表現

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▲パフェとペアリングする紅茶は、ピーチジュースをベースに、バラの香りがするローズレモネードとチャイティをプラス。少しスパイシーな紅茶です

20世紀初頭のウイーンを意識したセイボリーとスイーツ

グスタフ・クリムトやアルフォンス・ミュシャなど、アールヌーヴォーの画家たちを生み出したウイーン。アフタヌーンティーでは、オーストリアの当時の食文化を再現。左から順に食べるよう、甘さや塩加減を計算して作られます。クリムトとそのモデルたちが食べたに違いない、19世紀末から20世紀初頭の味を、名画と共にいただきましょう。

クリムトの名画「接吻」がテーマ。美と恍惚のひとときを味わう【メズム東京】アフタヌーンティー

▲アート作品のように飾られるスイーツやセイボリーは、展覧会に出品された作品のように、題名の記されたプレートがついています

フルーツやハーブ、スパイスなどの素材を使うミクソロジストが、スイーツやセイボリーに合うよう、白ワインと赤ワインをイメージしたモクテルを考案。白ワイン風のモクテルは、マスカットジュースにレモンバームなどを加えたすっきりとした味。赤ワインをイメージしたモクテルは、自家製のチャイコーディアルシロップを加えたスパイシーな口当たりです。

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▲スイーツとセイボリーに合わせる2種類のペアリングモクテル

日本では“クグロフ”の名前で知られるお菓子「グーゲルフプフ」。オーストリアの家庭には、必ず専用の型があると言われるほどの国民的なお菓子で、ウイーンに生まれ育ったマリー=アントワネットの大好物だったとも伝わります。ふんだんに使われたバターの風味に、チョコレートとオレンジがアクセントになっています。

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▲まず初めはオーストリア伝統の味「グーゲルフプフ(クグロフ)」

お菓子作りに“モーン(黒ケシ)”を使うことが多いオーストリア。2番目にいただいた「モーン スフレ」は、ケシの実を混ぜたスフレです。ほわっと柔らかな生クリームと、プチプチとし香ばしいケシの実が楽しめます。

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▲2番目の「モーン スフレ」はオーストリアで親しまれるケシの実のお菓子

甘いスイーツが続いた後の3番目は、塩味の効いた「スコーン」です。オーストリアの家庭ではつきもののジャガイモでスコーンを作り、塩味のチーズが加わります。ジャガイモの風味が後を引く美味しいセイボリーでした。

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▲ジャガイモの「スコーン」

オーストリア風の揚げパン「クラップフェン」は、カーニバルが開かれる冬の定番スイーツ。表面をカリッと揚げ、ふんわりとした生地の中には、よくウイーンで飲まれている紅茶を意識して、ベルガモットをくわえたアールグレイ風のアプリコットジャムが詰まっています。ジャムの甘みが心を温めてくれる一品です。

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▲オーストリアやドイツで食べられている揚げパン「クラップフェン」

「リンツァートルテ」はその名前から、オーストリアの都市リンツで1600年ごろに発祥したとされる世界最古のトルテ。シナモンが効いた生地は、表面を格子柄で覆ってイチゴやラズベリーのジャムを閉じ込めます。

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▲「リンツァートルテ」

塩パンのルーツと言われる「ザルツシュタンゲン」も、オーストリア発祥の棒状のパン。ハムやソーセージなどと相性がよく、ビールと共に食べるのが定番です。もっちりとした食感のザルツシュタンゲンは、肉厚のベーコンやアスパラガスを挟んだオープンサンド仕立てです。

クリムトの名画「接吻」がテーマ。美と恍惚のひとときを味わう【メズム東京】アフタヌーンティー

▲オープンサンドにした「ザルツシュタンゲン」は食べ応えあり

“世界で最も有名なチョコレートケーキ”と称される「ザッハトルテ」は、1832年に当時はまだウイーンの見習い料理人だった16歳のフランツ・ザッハーが考案。翌日にはウイーン中に知れ渡ったといわれる逸話が残るほど。チョコレート生地は砂糖でシャリシャリの食感に仕上げ、そこにチョコレートをコーティング。アクセントにアプリコットジャムをはさみます。

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▲甘さを抑えて食べやすくした「ザッハトルテ」

ウィーンを代表する「アップルシュトゥルーデル」は、薄くのばした薄力粉の生地で、主にリンゴを何重にも巻いた焼菓子です。表面にたっぷりバターを塗った自家製生地を使い、シナモンを効かせた旬のリンゴやレーズン、クランベリーを包んだパリッと軽い食感です。

クリムトの名画「接吻」がテーマ。美と恍惚のひとときを味わう【メズム東京】アフタヌーンティー

▲最後を飾る「アップルシュトゥルーデル」は、リンゴやシナモンの余韻が残ります

オーストリア帝国の質実剛健な雰囲気の焼き菓子やセイボリーと、旧い価値感に抗うように金箔を使い、二人の世界に没頭する男女の愛の表現。【メズム東京、オートグラフ コレクション】のアフタヌーンティーで、クリムトが試みた愛への賛美をぜひ味わってみてくださいね。<text&photo:みなみじゅん 予約・問:メズム東京、オートグラフ コレクション https://www.mesm.jp/>

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