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「風声鶴唳」とは、どんな意味の四字熟語?その由来は戦で負けた兵士の心理状況から

  • 2022.12.15

ちょっとした事にも怖気づく様子をあらわす「風声鶴唳」。 この言葉は、臆病風に吹かれ何に対しても怯えている様子に対して用いられます。

ここでは、この「風声鶴唳」という四字熟語について意味や由来について見ていきましょう。

「風声鶴唳」とは

 

まずは「風声鶴唳」が、どのような言葉なのかを見てみましょう。

「風声鶴唳」の意味

「風声鶴唳」は、ちょっとした物音にも怯える様子をあらわしています。 怖気づいている人が、ちょっとしたことに対してもとんでもなく反応を示す様子などにも用いられます。

「風声鶴唳」の用い方

「風声鶴唳」は、怖いものが苦手な人が、お化け屋敷やホラーゲームをしている時のリアクション。 一人で山道を歩いている時の心細さを表現する際に用いることができます。

「風声鶴唳」の由来

 

では「風声鶴唳」はどのようにして生まれた言葉なのかを見ていきましょう。

敗走する兵士の様子が由来

「風声鶴唳」は、古代中国にあった「晋朝」の歴史書「晋書」-謝玄伝に見られる話から来たとされています。

古代中国における五胡十六国時代、前秦の皇帝「符堅」が率いる軍は東晋に敗れ逃げていました。 命からがら逃げる兵士たちは、風の音や鶴の鳴き声を聞く度に敵兵が追撃してきたのだと思い恐怖を抱いたといいます。

風が唸る音や鶴の鳴き声といった、日常ならば気にしないだろう物音を恐れる兵士たちの様子が、「風声鶴唳」という表現が生まれたとされています。

「風声鶴唳」の類義語

 

最後に「風声鶴唳」の類義語を見ていきましょう。 類義語としては、「疑心暗鬼」「杯中蛇影」「影駭響震」「草木皆兵」などがあげられます。

疑心暗鬼

「疑心暗鬼」とは、何事に対しても不安や心配を抱くことを意味します。 一度疑ってかかると、些細なことまで気になって疑念を抱くようになることに対して用いられます。

もともとは「疑心暗鬼を生ず」という表現だったとされます。 疑ってかかっていると、ただの暗闇に過ぎないのにその闇の中から鬼の姿が生じるということから来た言葉とされています。

意味は変わらず「疑心暗鬼を抱く」と表現されることもあります。

杯中蛇影

「杯中蛇影」とは、なにかひとつのことを疑うと、それが例え些細なことであっても、思い悩み苦しむことになるという意味の言葉です。

杯に注がれた酒の中に蛇の影を見た人が「蛇を飲んだ!」と苦しみだしたのですが、実はその影というのは弓の影でした。 それを知った瞬間、その人はそれまでのことが嘘のようにぱっと苦しみから開放されたというのです。 この勘違いにまつわる話から、「杯中蛇影」という言葉は生まれました。

影駭響震

「影駭響震」とは、ちょっとした物事怯える様子をあらわしています。 「駭」が驚くことを意味しているので、影や物音、揺れているものに恐怖している様子をあらわしているということになります。

まとめ

「風声鶴唳」は、ちょっとした物音にも怯える様子を指す言葉となります。 この表現は、敗走する兵士が、風の音や鶴の鳴き声が聞こえただけでも敵兵が追ってきていると恐怖に震えた様子から来たとされています。

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