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ダイエット効果倍増のチャンス! 冬の運動のメリットと注意点

  • 2022.12.12
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寒い日は外に出たくない、運動したくない。

そんな思いは誰もが経験したことがあるはず。しかし、寒い日こそダイエットに適しているという話も耳にしたことがあるかもしれない。

「肌が寒いと感じると脳はストレスを感じ、交感神経を活発にします。交感神経は血管を収縮させ放熱を抑える働きにも繋がります。それでも寒さを感じると、体は震えで熱を生み出すようになるので代謝上昇にも繋がります」

この震えは応急的無意識に起こるものだが、実は相当量のエネルギーを使う。

寒い日は、運動しても汗をかきにくいためダイエット効果が少ない気がするかもしれないが、こうした気付かない運動を含めると、実はいつも以上に体を動かしていることが多い。

汗の量が運動量と感じてしまうことも多いが、実際は冬の方が体温を下げないようにと体は運動量を増やし、知らず知らずに汗もかいている傾向がある。

そのため、寒さゆえに気付きにくい注意点などもいくつかあるとパーソナルトレーナーの林さん。

「運動中の事故や怪我は冬の方が多くなります。運動に適している季節である反面、注意するべきことも増えると考えて、安全にダイエットに取り組んでほしいと思います」

①朝はラジオ体操

寒い冬は体も動きにくい。

特に早朝は一日の中でも最も体温が低いタイミング。つまり起きてすぐの激しい筋トレなどは、体が温まりきっていないので怪我のリスクも高くなる。

「もしも早朝に筋トレを行う場合は、筋温を上げるダイナミックストレッチなどを十分に行ってください。運動が苦手な方はウォーキングやジョギングなどの低負荷の有酸素運動程度にしておくほうが良いでしょう」

ダイナミックストレッチは動的ストレッチとも言われ、ゆっくりと筋肉を伸ばして静止するストレッチ(静的ストレッチ)とは方法や目的が変わる。

行うトレーニングの動きなどをベースに、体を動かしながら可動域や筋温を上げることで、怪我の予防に繋げるウォーミングアップ要素を含んだストレッチだ。

「ダイナミックストレッチの一番分かりやすい例がラジオ体操です。しっかりと行えばそれだけでも十分な有酸素運動にもなります。朝早めに筋温を上げておくことは、一日の消費エネルギーを増やすことにも繋がるので、効率の良いダイエットや怪我の予防、代謝アップにも大切です」

②寒さで消費カロリーUP

Women's Health

前述した通り、寒さで体は震えを起こし体温を上げようとする。

体温を上げるということはエネルギーを消費するので、ダイエットには嬉しい悲鳴。

「適度な寒さを感じることは非常に大切です。寒いから暖かい部屋で汗をかきながら運動するほうが効率的な気もしてしまいますが、実際はそうとは限りません。寒い環境下では脂肪燃焼効率が上がりますが、その割合は男性よりも女性の方が高いというデータもあります」

運動強度もさることながら、運動環境もダイエットには重要な要因。運動はストレス応答反応の訓練とも言い換えられるので、寒冷という軽度のストレスをさらに与えることで、体はよりストレスに対応できるよう適応能力を上げる。

「脂肪を燃やす脂肪とも言われる褐色脂肪細胞の活性化も寒冷ストレスのメリットです。体温調節は我々が想像する以上に、ダイエットに与える影響が大きい好条件とも言えます」

③ミトコンドリア活性

寒冷ストレスは体熱を作る必要があるので、体熱産生工場でもあるミトコンドリアの働きも活性化される。

前述の褐色脂肪細胞内にもミトコンドリアが多く存在するので、脂肪燃焼を狙うダイエットは寒さをうまく味方につけたいところ。

「厚着のし過ぎや暖房のきいた部屋に長時間いると、寒冷にさらされる機会も少なくなってしまいます。ダイエットを行う際には普段の生活環境にも配慮できると、さらに良い結果が得られるでしょう」

寒冷は運動中だけでなく、私生活でも感じることができる良いストレス。体調を崩すほどの寒さに耐える必要はないが、多少の肌寒さを感じたり、室内や電車内では上着をしっかり脱いだりと、小さな心掛けから変えることで脂肪燃焼が促進され、ダイエットの効率化が図れる。

「さらに、長期間寒冷ストレスにさらされると、白色脂肪細胞の褐色化が起こり、より熱産生量も多くなることが知られています。交感神経を活発化させることが大切ですので、一日中外に出ない、運動しないということだけは避けるようにしましょう」

④脱水に注意

Women's Health

「冬は寒さで発汗に気付きにくく、放尿回数も増えるので無意識の水分不足に繋がります。喉が渇くという感覚も鈍くなるので、いつも以上の意識的な水分補給が大切です」

ダイエットにおいて水分不足は大敵。体液循環が悪くなるうえに、集中力低下により怪我のリスクにも繋がる。のどの渇きを感じた時点で人により1~2%もの体水分が奪われている可能性もあるので要注意。

「脱水状態は刺激に対して脳が反応しやすくなり、痛みを引き起こす原因にもなります。冬に関節が痛むという人は水分不足が一つの原因になっていることも考えられますので、運動の有無に関わらずこまめな水分補給を心掛けてみてください」

水分摂取量に関しては未だに科学的根拠が十分に揃っておらず様々な意見があるが、林さんが目安にしている量を教えてもらった。

「あまり運動をしない人であれば徐脂肪体重の1/30、ダイエット中や運動習慣のある方であれば徐脂肪体重の1/20程度を目安にすると良いでしょう」

体重50kg、体脂肪率20%の女性であれば1.3~2.0L程度。もちろん食事をしっかりと摂れていることが前提での目安になるので、食事制限中であればさらなる注意が必要だ。

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