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異例の“金・土・日放送”で20%の壁超えた韓国ドラマ『財閥家の末息子』…日曜の視聴率が最も高いワケ

  • 2022.12.12

韓国JTBCで放送中の金土日ドラマ『財閥家の末息子』(原題、脚本キム・テヒ、チャン・ウンジェ、演出チョン・デユン)だけの視聴率の“方程式”が成立した雰囲気だ。

ドラマ『財閥家の末息子』は、財閥総帥一家のオーナーリスクを管理する秘書が財閥家の末息子に生まれ変わり、2度目の人生を生きながら繰り広げられる物語を盛り込んだ作品だ。

俳優ソン・ジュンギの復帰作として関心を集めた『財閥家の末息子』は、史上初の週3回編成で、話題集めにも成功した。初の“金土日ドラマ”となった背景について制作陣は、「視聴トレンドの変化」を理由に挙げた。

なぜ日曜日が最も視聴率高い?

 

一部では、これを単なる広告受注のための策だと見ていた。しかし、そんな偏見の視線は放送開始とともに消え去った。チン・ドジュン(演者ソン・ジュンギ)に生まれ変わったユン・ヒョヌ(演者ソン・ジュンギ)が、スンヤングループを蚕食していく過程が週3回の放送でスピーディーに伝えられ、視聴者の集中度を高めたおかげだ。

(写真=JTBC)『財閥家の末息子』劇中のソン・ジュンギ

特に興味深いことに、『財閥家の末息子』は金曜、土曜、日曜の放送日のなかでも日曜に勢いを見せている。

実際に、日曜である11月20日(第3話)に視聴率10%を突破し、11月27日(第6話)の14.9%で「魔の15%」を目前にした。そして12月4日(第8話)には前回(第7話)比3.3%ポイントも上げ、自己最高となる19.4%を記録した。

12月9日の金曜に放送された第9話こそ視聴率を微減させたが、第10話で再び上昇傾向となった。そして12月11日の日曜に放送された第11話で、ついに視聴率21.1%を記録した。JTBCの歴代ドラマのなかでも第3位に入る数字だ。

『財閥家の末息子』の全般的な視聴率の上昇要因は、なんといっても興味津々な展開と俳優たちの演技力だ。実在する韓国大企業を連想させるドラマのなかの財閥総帥たちの話や、それを見事に表現する俳優イ・ソンミン、キム・シンロク、パク・ジヒョンらの優れた演技、そして財閥総帥たちの弱点に食い込むソン・ジュンギの熱演が没入感を高めたという評価が支配的だ。

では、日曜日の視聴率が放送日のなかで最も高い理由は何だろうか。

(画像=JTBC)『財閥家の末息子』公式ポスター

日曜日の夜に目立った競争相手がいない点、昔ながらの週末の視聴習慣、そしてOTT(オンライン動画サービス)の登場で変わった視聴パターンなどが挙げられる。

とあるテレビ関係者は本紙『スポーツソウル』に、「SBSの金土ドラマ『ファースト・レスポンダーズ 緊急出動チーム』が7~9%台を行き来しながら良い成績を出している。MBCの金土ドラマ『禁婚令、朝鮮婚姻禁止令』も4.6%で無難にスタートした。『財閥家の末息子』がいくら人気だとしても、金曜日と土曜日はパイをある程度奪われるしかない。しかし日曜日は、規模が大きくないバラエティ番組が相手だ。それが高い視聴率につながっているといえる」と明らかにした。

また、土曜と日曜に放送される「土日ドラマ」は、多くの場合、土曜より日曜に高い視聴率を記録する。現在放送中のKBS2の週末劇『三姉弟が勇敢に』(原題)も同じような推移だ。週末の始まりである土曜は外出が増え、出勤や登校を控えた日曜の夜は寝室で過ごすのが一般的だからだ。

さらにOTTが普遍化し、土曜日の放送時間に本放送を死守するというケースも珍しくなった。

ただ『財閥家の末息子』は、折り返し点を回るまで土曜日の視聴率もやはり金曜日の視聴率より高かったという点で、違う見方ができる余地を残す。その脈絡で、競争相手や視聴のトレンドを抜いても、ドラマ自体がおもしろくて視聴率の上昇傾向が続いたという解釈が可能だ。

なかなか歓迎されないチン・ドジュンとソ・ミニョン(演者シン・ヒョンビン)のラブラインが今後の展開で障害にならなければ、『財閥家の末息子』は今後も「全チャンネル1位」のタイトルを守り続ける見通しだ。

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