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ベストセラー作家・燃え殻×AV監督・二村ヒトシの"真夜中の禁断トーク"が書籍化

  • 2022.12.12

映画化もされたベストセラー小説『ボクたちはみんな大人になれなかった』(新潮社)をはじめ、ヒット作を世に送り出している作家の燃え殻さんと、AV監督の二村ヒトシさんのラジオ番組「夜のまたたび」が書籍化した。書名は、『深夜、生命線をそっと足す』(マガジンハウス)だ。

音声配信サービス「AuDee(オーディー)」にて、隔週水曜日24時にアップされている同番組。作家×AV監督による"真夜中の禁断トーク"の全貌とは?

二村さんは「一風変わった親戚のおじさん」

燃え殻さんにとって、二村さんはどんな人物なのか――本書「まえがき」には、「法事にときどき現れる一風変わった親戚のおじさんに限りなく近い存在」と書かれている。燃え殻さんの親戚には、実際にひとりそういうおじさんがいたのだそうだ。

・とにかく話がエロおもしろい
・法事なのに、真っ赤な靴下にヤンキースの松井秀喜Tシャツで来てしまう
・結婚式で頼まれてもいないスピーチをし、下ネタオンリーで全員ドン引き
・進路で悩んでいた僕に「もし日本が無理だと思ったら、一緒にフィリピンでコインランドリー屋をやろう!」と言って肩を組んできた

そんなおじさんに「フィリピンでコインランドリー屋をやろう」と言われたとき、燃え殻さんは「とんでもなく安心した」「うっかり明日への活力をもらってしまった」のだという。そして、それに似た安心感が二村さんとのラジオにはあるのだそうだ。

二村さんは僕にとって、あの親戚のおじさんに限りなく近い存在だ。いつもニカアと笑っていて、いやらしいことを必ずいう。ときどきこっちが落ち込んでいると気づくと、「君はすてきだから大丈夫」なんてキザなこともいやらしいことと同じテンションでいってくれる。月に一度のこのラジオ番組の収録を、僕は心療内科に通うように臨んでいた。
(本文より)

「夜のまたたび」の収録を、忙しい日々の中の心の支えにしていたという燃え殻さん。二人の会話を本書で読んだら、燃え殻さんが味わったような癒しをもらえるかもしれない。

【目次】

1章 生と死
偶然という必然
死は突然に

2章 含羞
オーガズムを生きる
今日も、不穏な世界で生きている
痛くさせない人

3章 さみしさ
きっといつかさみしくなる
依存して生きていく
依存なしで生きていく
上の空で生きていく

4章 自由
世の中のルールなんて、絶対なわけがない
うまく生きられない、あなたと私

5章 コスパの話
そう簡単に忘れられない
売れようが売れまいが書くんだ
なんで人は恋愛なんかするんだろう

■燃え殻さんプロフィール
もえがら/小説家・エッセイスト。1973年横浜市生まれ。デビュー作『ボクたちはみんな大人になれなかった』はNetflixで映画化され話題に。他の著書に『すべて忘れてしまうから』『相談の森』『夢に迷って、タクシーを呼んだ』『これはただの夏』『断片的回顧録』『それでも日々はつづくから』『湯布院奇行』『あなたに聴かせたい歌があるんだ』(漫画家・おかざき真里との共著)などがある。

■二村ヒトシさんプロフィール
にむら・ひとし/AV監督・作家。1964年六本木生まれ。慶應義塾大学文学部中退。97年にアダルトビデオ監督としてデビュー。著書に『すべてはモテるためである』『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』『あなたの恋がでてくる映画』『オトコのカラダはキモチいい』(金田淳子・岡田育との共著)、『欲望会議―性とポリコレの哲学』(千葉雅也・柴田英里との共著)などがある。

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