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損しないために!パート主婦が今から考えるべき老後のリスク3つ

  • 2022.12.9
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夫の扶養の範囲内の収入となるよう、パートで収入を調整しながら働いている主婦の方も多いのではないでしょうか?

確かに額面年収106万円を超えると、社会保険料の支払義務が生じて手取りが少なくなる可能性があります。

しかし、目先の支出増を気にして「年収106万円以下」にこだわりすぎると老後の生活が苦しくなるリスクもあります。

とくに、平均寿命が男性よりも長い女性は注意しなければなりません。では、パート主婦が注意すべき3つのリスクについて解説します。

■扶養内で働いた主婦はトータルでは損をする可能性が高い

上述の通り106万円超の収入があると、社会保険の加入義務が適用されます。しかし、扶養内で働いている主婦の場合、トータルで考えると損をする可能性が高くなります。

50歳から60歳まで10年間110万円を稼いで社会保険に加入した場合と、年収を106万円以下に収入を抑えて社会保険に加入しなかった場合の収支を比較してみましょう。

パート主婦が今から考えるべき老後のリスク3つ

結果として、社会保険に加入したほうが、90歳まで生きた場合に金銭的には得になります。

年収がたった4万円異なるだけで、老後に厚生年金が受け取れます。さらに長い期間働いて多くの収入を稼げば、受け取れる金額はより大きくなるので、経済的にはさらにプラスです。

パート主婦は目先の収支にとらわれて「106万円の壁」にこだわりすぎると、トータルでは損をしてしまう可能性があります。

基本的には「働けるのであれば働いて社会保険に加入しておいたほうが、老後の生活にメリットがある」と理解しておきましょう。

■夫の死亡後の年金が少なくなる

夫の扶養で老後生活する際の大きなリスクの1つが、夫の死亡後の生活費です。

厚生労働省が2022年に発表している厚生年金のモデル年金額は、月額219,593円となっています。この金額は、妻が夫の扶養となっている場合の夫婦2人分の給付水準です。

もしも夫が先に死亡した場合、妻には遺族年金が支給されますが、その金額は夫分の年金額の4分の3に減額されます。つまり、残された妻は月額165,000円程度の遺族年金しか受け取ることができません。

パート主婦が夫の扶養に入った場合、夫の死亡後に収入が大きく減少するリスクがあることを考慮しておきましょう。夫が死亡した後も生活に困らぬよう、主婦も社会保険に加入しておくなどの備えが必要です。

■老後、女性が1人で残される期間が長くなる

平均寿命で見れば、男性よりも女性のほうが長生きです。以下は厚生労働省が発表している平均寿命の推移です。(引用:厚生労働省|平均寿命の推移)

パート主婦が今から考えるべき老後のリスク3つ

1955年では、男性の平均寿命は63.6歳、女性は67.75歳だったので、その差は4年程度でした。しかし、1990年になると男女の平均寿命の差は5.98歳と拡がり、2019年では6.04歳と、少しずつ男女の平均寿命の差に開きが出ています。つまり、女性が老後1人で生活する期間が長くなっているのです。

パート主婦の方は「夫が死亡した後に、遺族年金で生活しなければならない」という危険と向き合い、働けるうちに社会保険に加入するなど、老後の経済的なリスクに備えておくことが大切です。

文・手塚大輔(ファイナンシャル・プランナー)
地方銀行にて7年半勤務し個人営業と法人営業を経験。2014年に独立。保険や不動産、投資、税金などお金に関する幅広いジャンルの記事を執筆・監修している。

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