【北海道発】全国の物産展でも大人気！しいたけ界の「王様」とは

きのこの中でも人気が高い、「しいたけ」。

生産地は九州地方が有名ですが、ほとんどは「干ししいたけ」などに加工されています。

一方、「生しいたけ」の生産量は、徳島県に次いで北海道が全国２位を誇っているんです。

そんな生しいたけで、味、食感、香り、全てがすごいとプロの料理人が絶賛する逸品があるんです！
腕利きの料理人がほれ込む、"しいたけ界の王様”！

そのしいたけを栽培しているのは函館市の隣町、七飯町。
日本で初めて西洋リンゴが栽培された地でもある七飯町は、秀峰・駒ケ岳や大沼自然公園などがあり、道南を代表する観光地としても有名です。

自然豊かな七飯町にあるのが、しいたけ農家の福田農園です。

そこで栽培されているのがこの「王様しいたけ」。
肉厚な傘と、極太の軸。
直径およそ１２センチにも及びます。

一般的なしいたけと比べると、その巨大さは一目瞭然です。

こんな全国でもあまり例のない規格外な「しいたけ」の開発に成功した福田さん。

家業を継ぐにあたり本格的に「菌」を勉強しようと近畿大学・食品栄養科へ入学。
キノコのあらゆる菌を研究し、生産量日本一の徳島県にも足を運び、「王様しいたけ」のヒントになる栽培法を学んできました。

大きなしいたけ作りを目指していたわけではなく、生産者としてより良いしいたけを作ろうとした結果、「王様しいたけ」ができたのだそう。

「王様しいたけ」こだわりの栽培法

王様しいたけの栽培法や栽培施設には、福田さんのこだわりが詰まっています。
こちらは、光、酸素、風が流れる、森と同じ環境が整ったオリジナルの専用ハウスです。

「王様しいたけ」の栄養源となる菌床には、道南・今金町産のどんぐりの木のチップと地元の鮮度の良い米ぬかを使用しています。

しいたけの菌糸が伸びやすくなるように、どんぐりの木を特殊な形状にカットし、米ぬかなどを混ぜこみブロック状に成型。
それを福田農園オリジナルの窯で、１０時間、じっくりと蒸気を使って無菌状態になるように殺菌します。

この時使用する水は、近郊で沸くミネラルたっぷりの天然伏流水。
地下７５メートルからくみ上げて使用しています。

そして、森のような環境を再現した専用ハウスで、栄養をたっぷり吸いながらおよそ半年かけて肉厚に成長したのが「王様しいたけ」です。

生産者福田さんのこだわりが詰まった「王様しいたけ」ですが、はじめは順風満帆にはいきませんでした。
大きいしいたけは市場では大きすぎて「規格外」とされ、売るのがとても大変だったそう…

しかし、地道に活動を続けた結果その味が評判を呼び、しいたけ栽培の品評会では毎年入選！
２００９年には、品評会の最高峰でもあるゴールデンサンマッシュ賞を受賞しました。

その後、北海道の後押しも受け、今や全国の物産展でも高い人気を博す、ブランドしいたけへと成長をとげました！

「王様しいたけ」おススメの食べ方は？

生産者の福田さんおススメの食べ方は、シンプルにバター焼き。
醤油はかけず、バターと塩コショウで食べるのがオススメです。

良い香りでコリコリとした食感、噛めば噛むほどうまみがでます。
まるでアワビのよう！？

プロの料理人が伝授！「王様しいたけ」の究極の食べ方

プロの料理人も、王様しいたけを絶賛します。
函館・五稜郭にある、地元の食材を使った創作料理で人気の「居酒屋佐平治」。
料理長の山形さんは、「全部において王様しいたけは別格。こんなにしいたけが美味しくなるのか。」と「王様しいたけ」を惚れ込んでいます。

５年ほど前から季節限定で、パルメジャーノのチーズをかけた「王様しいたけの網焼き」などの創作料理をメニューに加えています。

そして、お店でも提供している春巻きの作り方を、今回特別に教えていただきました。
塩を振って軽く焼いた王様しいたけに、柚子胡椒と一緒に炒めたタマネギ、表面だけを焼いたホタテ、そして水菜をのせて春巻きの皮で巻くだけ。

少なめの油で１分半ほど揚げ焼きにすると…「王様しいたけとホタテの春巻き」の完成！

しいたけの肉厚な食感と、ホタテや水菜などの様々な食感が一度に楽しめる絶品の創作春巻きです！

王様しいたけにかける思い…

王様しいたけの存在を、もっと一般の消費者の方に知ってもらいたい、と語る福田さん。
「しいたけが苦手なお子さんにも食べてもらって、おいしいというのを知ってもらいたい」と話します。

「王様しいたけ」は福田農園内の直売所や公式サイトでも販売しています。
みなさんも、ぜひ味わってみてはいかがでしょうか？

※掲載の内容は番組放送時（2022年11月17日）の情報に基づきます。