【愛宕】なんと創業333年！峠の茶店「岩井屋」でほっと一息はいかが?

ごきげんよう皆様。落ち葉まうシーズンから木枯らしが吹くシーズンとなり、気が付くと月もあっという間にもう12月。今年も、もう少しですね。皆様やり残したことはありませんか? ワタクシREIはあれもやりたい、これもやりたい！と、色々なことに手を出し過ぎて中途半端に終わった気がします（笑）

こんなにバタバタと過ぎていく毎日だからこそ、ほっと一息、ゆったり過ごす時間も大切ですよね。

今日は、そんな素敵な時間を過ごすのにぴったりの、私の”とっておき”のお店をご紹介します。本当にとっておきなので、年の最後のしめに持ってきちゃったぐらいですよ。本当なら内緒にしたいぐらいのお店なのですが（笑

…そのお店の名は「岩井屋」さん。 西区の愛宕神社の参道にある茶店（現代風に言ったらカフェ）でございます。

福岡市営地下鉄、「室見」から徒歩で15分ほどの愛宕神社さんなのですが、いかんせん丘を登らないといけないので体力に自信のない私のような人はタクシーでもいいかも。駅からはワンメーターぐらいです（笑）

こちら岩井屋さんの歴史はとても古く、創業が元禄2年なんだとか。 えーっと。元禄2年っていったら、、1689年だから、2022年から引いたら、、、 なんと、創業から333年もたってるんですよ！！間違いなく福岡では最古級！といってもいいお店なんじゃないでしょうか?

創業からだと21代目、現在の茶店になってからは5代目にあたる大将の、篠崎成陽さんが、たっぷりとお話を聞かせてくださいましたので、ゆるりとお付き合いください。

まずは愛宕神社のお参りを済ませましょう

岩井屋さんがある場所は、西区の氏神様でもある愛宕神社の参道。せっかく訪れるなら愛宕神社をまずは詣でましょう。

岩井屋さんの目の前にある鳥居をくぐり階段を上って・・・

縁結びや願掛け、厄除けなど、多くの人で今も参拝が絶えません。

小高いお山の上にある神社さんなので、福岡市内の北側を一望できる、知る人ぞ知るビュースポットでもあるんですよ。糸島方面からぐるーっと綺麗に見渡すことができます。私は県外や海外からのお客様などを、よくお連れする場所でもあります。 パノラマでお見せすることができないのが残念なのですがここはひとつ、皆様がいかれた時に驚いていただくためにもお楽しみにしておきましょうか。

餌を出すとハト達がすごい勢いでやって来るよ！楽しいのでお子さんも喜ばれるかと。

・・ということで、お参りを済ませたら下りてきて、本題の岩井屋さんへお邪魔しましょう。

古き良き時代も感じられる店内、かなりエモいのです

さて。岩井屋さんの表はこんな感じ。堂々とした「創業元禄二年」がいい仕事をしていますね。

左手にはお餅の焼き場があって、表からも焼きたてのお餅をテイクアウトすることもできます。食べながら散策してもいい感じ。

神社さんへのお参りも多いので、御神酒の販売もあり。

一歩店内に入ると。そこは、昔からまるで時間が止まっているかのような佇まいです。

店内の小物も凄いのですよ。未だ、現役で動いている大正時代の時計。毎日ネジを巻かないとダメなんだとか。壊れたらもう修理できる人がいないでしょうね、とのこと。長い間時を刻み続けている時計。ここにも歴史の重みを感じます。

こちらも、時代を感じさせる見事な欄間。こんな彫りが入っている欄間は近頃ではなかなかお目にかかることができません。年代がそのまま景色になっていて味が出ています。

お庭にあるソメイヨシノの大木は、福岡の保存樹でもあります。樹齢130年ぐらいでしょうか?福岡では最も古い桜の一本であることが想像できますね。桜の時期には縁側のお席でこの大木から舞い散る桜を眺めながらお茶が出来るという！またその時期だけは、料亭のお弁当をここで食べることもできます（要予約です）とんでもなく素晴らしい、隠れた花見スポットなのです！…ああ、内緒にしておきたかった（笑

反対側から店内を見たところ。座敷も、テーブル席もあるのでどんな年代の方でもゆっくりすることができますね。広々していますがご参拝客が多い時は並びが出るほどの人気店でもあるんですよ。

でも、最新型業務用エアコンなども入っているあたり、現代もいい感じに入ってます（笑

椅子席側から見たところ。椅子席はシニア層にも優しく、お客様のことを考えられているのが伝わってきます。

優しい木の温もりや風の通りを感じられて心が喜ぶつくりってこういう佇まいなんでしょうね。

こだわりにこだわってあるポイントが多すぎてもうどこからご紹介すればいいのか（笑） 年代物も多く、見ていて飽きがこないのですよ。

さて。ぼちぼち、皆様お待ちかねの飲食のご紹介に移りましょうか。

…こちらがお餅を焼くところ。基本はオーダーを受けてから、熟練の技で一つ一つ最高の状態に焼き上げて出してくださいます。私はとくに抹茶餅が好きなのですが、それもオーダーが入ってから抹茶を練り込んで皮を練ってくれるんですよ。香ばしいことこの上ないのです。 お餅についてはまた後で書くとして・・・

・・・美味しいお茶に欠かせないのが器。岩井屋さんでは、主に有田焼の源右衛門、今右衛門、柿右衛門といった見事な、本物のカップで珈琲を出してくださいます。シーズンに合わせた柄なのでそこもぜひ注目してほしいポイントです。この日は5万円の器!!!で飲ませていただきましたの。うひゃーーーー。なんという贅沢！

お抹茶も萩焼や美濃焼などの有名窯の素晴らしい器ばかりなのです。目でも手でも楽しめますよ。

そして、珈琲はJALのファーストクラスにも提供しているお豆やさんからのものなんだとか！岩井屋さんでは、酸味と甘味のバランスのいい「アルトルナ」、甘味が強く香り豊かな「オリジナルブレンド」、さらに上質な豆のプレミアクリュと3つの味を選ぶことができるんです。

お豆をお土産で買って帰ることも勿論可能です。ボトルもお洒落なので、珈琲好きの方へのプレゼントしても喜ばれることでしょう。

特別に珈琲を淹れる手元を見せていただけました。カップもしっかり温めて・・・

丁寧な所作、一つ一つが職人さんの動きで、見ていて気持ちがいいです。

淹れ方にもこだわりがあり、お客様のお好みなどで珈琲を落とす温度や速度などを変えることもあるだそうです。

「このオリジナルブレンドの豆はなかなか、暴れん坊なので結構大変でもあり、でもそこが面白い所でもありますね」と大将いわく。

こんな風に丁寧に入れていただいた珈琲が美味しくないわけがない!! 珈琲は二杯分あってお得な感じですね。温度と共に移り行く味と時間を楽しむのが岩井屋流。焼きたてのいわい餅と共にじっくりといただきましょう。

別の器だとこんな感じ。うーん、ウツクシイ・・・・・

いわい餅はこれでもかというほどアンコにこだわりあり！

お餅のうんちくも語らせてください。 いわい餅の餡はお店で北海道十勝の小豆を炊き上げて作っておられます。年中を通して一定の味に感じられるように、実は、シーズンごとに塩の量などが違うんですって!その塩も3種類の塩のブレンドなんだとか。これが「いい塩梅」というやつなんでしょうか。甘すぎず、それでいてしっかりと小豆の風味も感じられるところがニクイです。けっこう大きいので満足度も高いですよ。

いわい餅には定番のこし餡以外にも、粒餡、抹茶の生地で上質なこし餡を包んだ抹茶、栗が2個粒餡の中に入った栗餅、磯部、あべかわ、月見だんごなどなどのお餅類から、パンケーキやパフェなどのがっつり系、またシーズンごとのスペシャル（いちご大福やかき氷など）まで幅広く楽しめるのも嬉しいポイントですね♪お腹と相談しつつ味わってくださいな。

断面までも美しい…

そんな”餡と共に生きてきた”といっても過言ではない岩井屋さん、先日から通販用にスペシャルなお菓子も作られています。 「洋のテイストでもいける、こだわり抜いた餡を使って当店のパティシエと一緒にお菓子を作り上げています」とのこと。

通販でしか味わえないとのことなので、遠方の方へお届けするもよし、家族のだんらんで頂くもよし、自分ご褒美するもよし。岩井屋さんの楽しみ方が増えました。

「岩井屋の良さは、いい材料を使い手間暇を惜しまないこと。こだわりを守りつつ、時代やニーズに合わせつつ、‶岩井屋らしさ”を忘れずにやっていきます。どうぞお客さまだけの時間を過ごしにいらしてください」と大将。

いつ行っても「変わらない」ものがある、でも「新しい」ものもある・・・・そんな素敵なお店です。是非リフレッシュしに出向かれてみてくださいね。

岩井屋 住所：福岡市西区愛宕2-6-33 電話：092-881-0304 営業時間：9：00～17：30（オーダーストップ17：00） HP: http://www.atago-iwaiya.com/ ECサイト（通販）： https://iwaiya.shop-pro.jp/

じつは40年前から岩井屋に通っている（年がばれる）REIでした。またね！