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エコファーとは?特徴やフェイクファーとの違い、ブランドの取り組みも紹介

  • 2022.12.1
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エコファーとは

最初にエコファーの基本を見ていきましょう。ここではエコファーの意味およびフェイクファーとの違いを紹介します。

動物の毛皮に似せて作られた素材

エコファーとは、主に化学繊維を使って動物の毛皮(リアルファー)に似せて加工した素材です。エコファーの「エコ」はエコロジー(英語: Ecology)から。元は「生態学」という意味ですが、近年は環境保全や地球環境に負荷をかけないという意味で使われています。

エコファーは、リアルファーを作る際に使用する大量の水や化学薬品が不要で、動物愛護の観点からも環境に良いとされています。

フェイクファーとの違い

エコファーとフェイクファーは、呼び方が違うだけで、どちらも化学繊維を使った同じ素材です。以前は、フェイクファーの呼び方が一般的でしたが、「フェイク」は偽物という意味でネガティブなイメージがあります。エコファーの「エコ」は環境に良いというポジティブな印象があり、近年、エコファーの呼び方が浸透してきました。

エコファーの特徴と魅力

エコファーの魅力は環境に優しいだけではありません。ここでは、リアルファーにはない鮮やかなカラーを表現できることやお手入れの手軽さなど、エコファーの特徴や魅力を紹介します。

リアルファーにはないカラーやデザインを表現できる

エコファーは化学繊維で作られているため、リアルファーにはない発色の鮮やかなカラーのものができます。また、リアルファーは毛の長さにばらつきが出る場合がありますが、エコファーにはありません。エコファーならではのデザインの幅が広がり、コートから小物までさまざまなアイテムに使われています。

ファー素材をお手ごろ価格で楽しめる

エコファーは大量生産が可能なため、リアルファーよりも価格がお手ごろです。技術の進歩により、エコファーはリアルファーと近い質感になっています。ファー素材を気軽に楽しめるのも大きなポイントです。

手入れが楽で耐久性も高い

エコファーはリアルファーに比べて、耐久性に優れお手入れがしやすいのが特徴です。化学繊維のエコファーは、カビや水の心配もなく変色もしにくいため、適切なお手入れをすれば永く使えます。

エコファーの取り入れやすいアイテム

カラーやデザインのアレンジも可能なエコファーをプラスすればぐっと季節感も高まり、ゴージャスに。ここでは、取り入れやすいエコファーのアイテムを紹介します。

コーデに深みを加えるバッグ

エコファーを使ったバッグは、カラー展開やデザインが豊富です。バッグは全体のコーデのなかでも、割合が小さくて顔周りから離れているため、初心者にもおすすめです。大きなファーバッグはコーデ全体をまとめるのが難しいので、小ぶりなバッグを選びましょう。

首元を華やかにするマフラー

エコファーを使ったマフラーは、首元を暖めるだけでなく、顔まわりを華やかにしコーデにアクセントになります。マフラー以外にも、ストールやティペット、スヌードといったアイテムもエコファー素材が使われています。

カラーバリエーションも豊富なので、自分のコーデに合うアイテムを選んでみましょう。

ポイントに取り入れる小物アイテム

ファーのボリュームに抵抗があるなら、ポイントとして小物アイテムを取り入れてみてはいかがでしょうか。エコファーの小物を使えば、コーデにこなれ感が増します。

例えば、イヤリングやピアスは、顔周りを華やかにしつつ、モノトーンで抑えれば大人っぽい印象に。カチューシャや帽子でヘアにアクセントをつけるのもおすすめです。

エコファーのお手入れと洗濯について

化学繊維を使ったエコファーはリアルファーに比べてお手入れは簡単です。ここでは、エコファーのお手入れの仕方や洗濯方法を紹介します。

使用後はブラッシングをする

エコファーをブラッシングしたら、洋服用ブラシで全体をブラッシングしてホコリを払い落とします。ファーの毛並みに逆らって、毛の間に詰まったホコリをかき出すようにブラッシングしましょう。

ブラッシングすることで、ホコリや静電気で絡んだ毛を整えられます。ブラッシングする時は、木製のブラシを選ぶと静電気が起こりにくく、ホコリが付きにくいのでおすすめです。

洗濯表示を確認し、自宅で洗濯できるかを判断する

エコファーの洗濯表示を確認し、自宅で洗濯できるかクリーニングに出すかを判断します。水洗い可能の表示があれば、自宅での洗濯が可能です。

洗濯桶のマークに手のマークがついていれば手洗いが必要で、手がなければ洗濯機で洗えます。洗濯桶のマークにバツ印がついていれば水洗いできません。水洗いできない衣類は、クリーニングに出すのがおすすめです。

自宅で洗う場合は中性洗剤を使用する

30℃ほどのぬるま湯におしゃれ着用洗剤(中性洗剤)を規定量溶かし、ブラッシング後のエコファーアイテムを浸して優しく押し洗いをします。汚れをしっかり落としたい場合は、15分ほど浸け置きしましょう。その後、2回すすぎ洗いをします。ぬるま湯に柔軟剤を規定量入れ、エコファーを浸して柔軟剤を染み込ませます。

洗濯機で洗えるファーは、手洗い(ドライ)コースで洗濯可能です。

洗濯後は、タオルで水気を拭き取った後、陰干しで自然乾燥します。ファーは熱に弱いので、タンブラー乾燥やアイロン、天日干しは避けてください。乾いたらブラッシングをして、毛並みを整え洗濯は終了です。

アニマルフリーやファーフリーを宣言したハイブランド

ここからは、ファーフリーやアニマルフリーな取り組みをしているハイブランドを紹介します。ファーフリーやアニマルフリーとは、動物愛護と環境を意識してファッションに動物のリアルファーや動物性素材を使わない考え方です。

ステラマッカートニー(STELLA McCARTNEY)
ステラマッカートニーのバッグ

ステラマッカートニー(STELLA McCARTNEY)は、サステナブルなハイブランドの先駆けです。創立当初から、取り扱っているすべてのアイテムに動物由来の材料を一切使わないブランドでした。

アイテムに使われているナイロンやポリエステルは、ペットボトルなどからの再生素材を使用しています。他にも、植物由来の原料で作られたファーなど、サステナブルな新素材や環境再生型の農業で作った綿花を採用しています。

グッチ(GUCCI)
グッチのエコファー帽子

グッチ(GUCCI)には、サステナブルファッションのラインナップがあり、再生素材やオーガニック素材、バイオベースの持続可能な素材で作ったアイテムを展開しています。また、2018年の春夏からファーフリーを宣言しました。ファーアイテムはチャリティーオークションに出品し、売上を動物愛護団体へ寄付をしています。

ラルフローレン(Ralph Lauren)
ラルフローレンのシャツ

ラルフローレン(Ralph Lauren)も、2006年から、ファーフリーに移行しました。その際、1000点以上ものファーアイテムを国家救済イニシアチブに寄付しています。

エコファーをリユースショップで購入するのはサステナブルな活動

エコファーのアイテムを購入するなら、リユースショップの利用もおすすめです。リユースショップを利用することで、誰かが使わなくなったエコファーのアイテムを購入し、永く使い続けられ、サステナブルな行動につながります。

またリユースショップを利用すれば、アパレルを生産する際に伴う動物や環境の犠牲を減らす取り組みになります。

エコファーを取り入れてサステナブルなおしゃれを楽しもう

エコファーはリアルファーに負けない手触りと機能性を持ち、デザインが豊富でコーデに取り入れやすいです。ファーフリー、アニマルフリーなハイブランドの取り組みも参考に、エコファーのアイテムをファッションに取り入れてサステナブルなおしゃれを楽しんでみませんか。

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