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しいたけ.さん流“失礼な質問をうまくかわす方法”とは? 人間関係の悩みにお答え!

  • 2022.11.25

日々の生活のなかで、なんとなく引っかかっていることはありませんか? 読者の皆さんに聞いたリアルな悩みに、占い師、作家のしいたけ.さんがアドバイス。お茶を飲みながら、ゆっくり休んでいってください。

【お悩み1】他人から言われたことを気にしすぎちゃう!

人から何か指摘されると、いつまでも引きずってしまいます。相手は深い意味なく言っているのかもしれませんが、真に受けてしまうんです。周りからは「受け流せばいいのに」と呆れられています。(29歳・代理店)

「ネガティブノート」で相手の気持ちがわかれば消化できるはず。

これは個人的にすごく好きなお悩みで、なぜかというと、僕も受け流せないタイプだからです(笑)。そんな僕がやっていることのなかから、おすすめしたい方法があって、それは「ネガティブノート」を書くことです。人から言われた嫌なことを、ノートに書き留めるというもの。

ネガティブな言葉が心にとどまってしまうのは、その意味がわからず消化できないからだと思いますが、それを書いて視覚化すると、俳優さんがセリフを咀嚼するように、言った人の気持ちがわかるようになるのです。そんな嫌な人の気持ちを理解する必要があるのかと思うかもしれませんが、わかるとスッキリするというメリットがあります。

あとは書くことによってその言葉と距離がとれるし、客観視することで、自分に反省点がある場合はそれも見えてくる。単に感傷的にならずに済むうえに、次への学びも得られますよ。

【お悩み2】友だちを旅行に誘えません…。

旅行をしたいときに、誘える友だちがいなくて悩んでいます。別の子と行きたいんじゃないかとか、断られると気まずいとかいろいろ考えて勇気が出ません。どう誘ったらいいか、教えてください!(26歳・サービス業)

一人行動の豊かさにも目を向けてみるといいのでは?

友だちを旅行に誘いたいという相談ですが、僕はまず一人で行っちゃうのも手かなと思ったんです。どんな人にも不慣れな部分はあるわけで、それを一人でやってみると、意外とおもしろい展開になる気がしていて。

というのも、これは僕自身のケースになっちゃうんですけど、以前、突発的に一人で料理教室に参加したことがあったんですね。それがすごく楽しくて、僕のように料理に不慣れな人がいると、先生もはりきっていろいろと教えてくれるし、そこでのおみやげ話がいっぱいに。その後は料理好きの人と会うと、話が弾むようになったんです。

一人行動って、最初は寂しさや心細さがあると思います。でも、友だちと一緒だとそれがないぶん、新しい出会いや交流があまり生まれない気がするんです。それに一人でいると、人の大切さもわかるから…。実は、得るものがたくさんありますよ。

【お悩み3】私って近寄りがたいの!?

自分ではそんなつもりはないのですが、周りから近寄りがたいと思われているようです。そのせいもあるのか、友だちがなかなか作れません。誰とでもフランクに話せる人がうらやましい!(32歳・マーケティング)

自分とは違う季節が好きな人と一緒にいると防具が外れますよ。

人それぞれが持っている気質とか性格って、自分を守るために作られたものでもある気がするんですよね。例えば、近寄りがたいと思われているというのは、何らかの事情で傷つきやすくなってしまって、そこから自分を守るために必要なものだったのではないかなと。でも、それに対してデメリットを感じ始めたときは、自分の防具の役割をしてくれていた気質とか性格を、少しずつ変えていったほうがいいということなんです。

季節に応じて着る服を替えていくような感覚とでもいうのかな。一番やりやすいのは、自分とは好きな季節が違う人と仲よくなる努力をすること。例えば、近寄りがたく思われる人の場合は冬型が多いんです。それなら夏が好きそうな人と仲よくなるとか。夏っておおらかなイメージで、そういう人と一緒にいるとガードが緩む。いい意味でいい加減さが出てくると思います。

【お悩み4】ズカズカと踏み込んでこないで!

悪気はないのでしょうが、夫の仕事や年収に関わることを聞いてくる知人がいます。その場で咄嗟に拒否することもできず、答えてしまってあとで嫌な気持ちに。うまくかわす方法はないでしょうか。(25歳・自営業)

失礼には上質な失礼でお返しを。心に「逆に」を秘めておこう!

こういう失礼な人に対峙すると、気持ちが削られてしまいますよね。僕も過去に「何でこんなに不躾なことを言われなきゃいけないんだろう」っていう経験を、何度もしたことがあります。そこで対抗策として僕がやっているのが、「逆に」と相手に聞き返すことなんです。例えば、この相談者さんのようにパートナーの年収を聞かれたら、「逆にいくらだと思います?」って。

「逆に」って、失礼な返し方じゃないですか。相手からすると質問しているのに、それに答えず聞き返してくるなんて。しかも、「万円くらいかな?」と答えなきゃいけないようなプレッシャーもかかってくる。こちらとしては、それが狙いなんです。失礼には、相応の対価を払ってもらわないと。むしろ相手に「失礼だな」と思われたら成功です。モヤモヤをため込まないためには、こういう反撃法も覚えておくといいと思いますよ。

【お悩み5】友だちがうらやましい…。

仲のいい友だちのことなのですが、彼女は社交的でコミュニケーション上手。一方、私は周りに合わせるのが苦手で不器用だと思います。友だちがうらやましく、卑屈になってしまう自分をどうにかしたい!(25歳・営業)

卑屈な自分を日記に吐き出して。辛ければ自然と距離ができるはず。

僕自身はこの方に「卑屈になる時間を持ちましょう」と提案したいんですよね。いくら仲のいい友だちでも、何一つ文句がないって、正直、あり得ないじゃないですか。しかも、20代ならなおさら、ライバル心もあるでしょう。僕なんて昔の日記を読み返すと、親友の悪口が定期的に出てきますから(笑)。

やっぱり距離が近くなりすぎると、相手の悪いところはもちろん、自分にない輝きも見えてうらやましくなってくる。それを日記とか何かに書くといいと思います。自分の卑屈な面に向き合うと、人の嫌なところを許せたり、むしろ魅力と思えたりするようになるんですよね。

それに一緒にいてどうしても自分がきついなら、自然と距離ができているはず。そうしていないのは、卑屈な気持ちになってもそばにいたいと思える存在だからでは。すでに許容しているのかもしれませんね。

【お悩み6】友だちと深い話ができません。

ドラマや推し活など、趣味レベルの話をできる友だちはいますが、自分の悩みなど内面の深い部分を話せる友だちがいません。私にはうわべだけの友だちしかいないのかもと、時々寂しくなります。(27歳・デザイナー)

孤独はやがて独自の魅力になって、素敵な出会いを運んできてくれる。

深い話ができる友だちがいないって、ネガティブに思うかもしれませんが、実は良い面もあるんです。僕の勝手な価値観なんですけど、人に話せないからこそ、自分のなかで深まるというか。ある種、必要な孤独だと思うんです。そしてこの相談者さんが孤独を感じているなら、いまが勝負どころ。誰にも理解されないとか、悩みを聞いてもらえないとか、そういう“陰”を変に消化させずに残しておくと、それが何年後かにその人にしかない魅力とか凄みとして開花してくれるから。

孤独を感じている人のことを僕はサバンナ型と呼んでいますが、雨季が来ると一気に人間関係がリセットされたり、素敵な人と仲よくなれたりするんです。これは長年占いをやってきた経験から言えること。怪しむ人もいるかもしれませんが、うそでもそう思っておくと、本当に雨季がやってきてくれますよ!

【お悩み7】一緒にいるとむなしくなる友だち。

出会いがありそうとか、仕事につながりそうとか、友だちにとってメリットが感じられるときは誘いに乗ってくるんですけど、とくにメリットのない2人での遊びは体よく断られます。なんかむなしいです。(33歳・飲食業)

自分にも何かメリットがあるから、友だち関係を続けているのでは?

そもそも僕は人間関係って、メリットの占める割合が大きいと思うんです。恋愛だっていくら純愛だったとしても、メリットがあるから付き合うわけで。浮気ばかりするダメな彼氏でも別れないのは、彼と付き合っていると何かしらの優越感を得られるからかもしれないし。親子以外の関係は、ほとんどメリットが介在する気がします。

この相談者さんは、メリットがないと乗ってこない友だちにむなしさを感じるとのことですが、逆に考えると、あなたも、その友だちに何かメリットを感じているから、いまも友だち付き合いを続けているのでは? 例えば、一人では行きにくい出会いの場に一緒に行ってくれるのもメリットですし、あとは単純に過去の楽しい思い出があるのもメリットです。でも、それが感じられなくなったら、もうドライに距離をとってしまっていいんじゃないでしょうかね。

【お悩み8】同僚と距離があります。

職場の同僚たちとなかなか打ち解けられません。もちろん業務に関わる話はするのですが、例えば飲みに行くとかそういうことはなく…。距離が縮まらず、損をしていることもある気がします。(25歳・サービス業)

同僚を本心からリスペクトすると、距離は縮まってくると思います。

距離を縮めたいなら、相手を勝手にリスペクトしちゃうのが一番だと思います。そしてそれを、本人に伝えること。ただ、ファッションや髪型のような見た目について言及するのは、リスペクトとはいえなくて。そうではなく、その人の仕事に対する姿勢とか、いつもゴミを捨ててくれるところとか、行為に関することですよね。そういう本質的なところを評価してもらえると、誰だって嬉しいと思いますし、相手もあなたに親しみを感じるようになるはずです。

でも、これはテクニック的にやることではありません。本当にすごいと思うことじゃないと、むしろ相手に不信感を与えてしまいます。だから普段から、仲よくなりたい同僚本人だけではなく、例えばコンビニの店員さんなど、いろんな人の尊敬できるところを観察してみましょう。すると、リスペクトの言葉が自然と出てくるようになりますよ。

しいたけ.さん 占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究するかたわら、占いを学問として勉強する。近著に『しいたけ.のやさしいお守りBOOK』『しいたけ.の小さな開運BOOK』(共に小社刊)。

※『anan』2022年11月30日号より。イラスト・100%ORANGE 取材、文・保手濱奈美

(by anan編集部)

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