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イギリスでクリスマスの定番とされる「クリスマスプディング」とはどんな食べ物?用意はなんと、クリスマスの1ヶ月前から始まる!?

  • 2022.11.25

イギリスではクリスマスに食べられるという「クリスマスプディング」。 イギリスの伝統的なクリスマスケーキなのですが、このケーキは仕込みが実はとても大変なのだとか!

そこでここでは、この「クリスマスプディング」について見ていきましょう。

「クリスマスプディング」とは

 

まずは「クリスマスプディング」がどんな食べ物なのかを見てみましょう。

「クリスマス プティング」はこんな食べ物

「クリスマスプディング」は、イギリスにおける伝統的なクリスマスケーキです。 その具材の定番となっているのが、スモモの仲間の「プラム」です。 そのため、現地では「プラムプディング」なんて呼ばれ方をすることもあります。

日本で見る一般的なクリスマスケーキは、ショートケーキだったりブッシュドノエルであったりしますので、外見や趣きが大きく異なります。 また、一般的に「プリン」と呼ばれる「カスタードプディング」ともまた別物です。

その材料としては、生パン粉と小麦粉、ミンスミートと呼ばれる牛脂(ケンネ脂)もしくはバター、卵、砂糖、ブランデーなどにつけて柔らかくしたドライフルーツ、クルミなどのナッツ類、香辛料、ラム酒などがあげられます。 時に、「クリスマスプディング」には、13種類の材料が必要とされることもあります。

もともとケーキではなかった!?

クリスマス定番のケーキとしてイギリスで定着することになった「クリスマスプディング」。 ところが、そのはじまりはケーキではなかったともされています。

その歴史は15世紀までさかのぼるとされます。 当時クリスマスに作られていた、牛肉や果実を用いたお粥のようなスープ「プラム・ポタージュ」が原型とされています。

1600年代半ば、清教徒革命と呼ばれる内戦がイングランドなどで勃発すると、クリスマスの定番の食事となっていたこのスープは作ることが禁じられた料理となってしまいました。 清教徒革命は結局、失敗に近しい形で幕を下ろすのですが、クリスマスプディングの原型となる料理も再び作られるようになっていきました。

その後も材料が追加されたり変更が加えられる中で形状が変化していきます。 そして、18世紀や19世紀にもなると、半球状に固められた現在のクリスマスプディングに近い形になったとされます。

そして、19世紀。 イギリスのヴィクトリア女王の時代に クリスマスツリーを飾る習慣が広まると、それに合わせる形でクリスマスプディングを英国王室のデザートに採用しました。 それ以降、イギリスのクリスマスに欠かせないデザートとして定着したとされています。

「クリスマスプディング」を作り始める時期

「クリスマスプディング」は、完成するまで時間を要し、熟成期間として1ヶ月設けるのが定番です。 地域によっては、アドベントと呼ばれる期間の始まりのタイミングで作り始めるのだとか。 このアドベントというのは、待降節とも呼ばれるクリスマス当日12月25日の4週間前の日曜日からクリスマス・イブまでの期間です。 クリスマス、つまりイエス・キリストの誕生を待ち望み、準備する期間ということになります。

作ったクリスマスプディングを冷所で熟成させるのですが、この熟成期間は長いほど美味しくなると言われています。 そのため「今年のクリスマスプディングを食べ終わったらすぐに来年のクリスマスプディングを作り始める」なんて家庭もあるそうですよ。

「クリスマスプディング」を作る時のポイント

 

「クリスマスプディング」を作る際には、いくつかポイントとなる点があります。

作る時に考えること

「クリスマスプディング」には、伝統的な工程として生地を加熱する前に家族全員で1回ずつ願い事を唱えるというものがあります。 それもあって、クリスマスプディングは家族全員で作るケーキとしている家庭もあるようです。

生地をかき回す際のポイント

生地を混ぜる際は、時計回りでなければならないとされています。 これは宇宙の中心である地球の周囲を太陽が時計回りに周っているという天動説の考えから来たともされています。

また、東から西に向けて生地を混ぜなければらならないともいわれています。 こちらは、イエス・キリストの誕生を祝うために訪れた三賢者がが東の地からやって来たということからきているとされています。

「クリスマスプディング」に仕込むもの

13種類の材料を混ぜ合わせるともいわれる「クリスマスプディング」の生地。 蒸し上げる前には、もうひとつしておくべき風習があります。

それは、生地の中に「硬貨」や「指輪」「指ぬきやボタン」などを仕込んでおくこと。 いざ食べる際に、切り分けられたクリスマスプディングの中にに入っているものによって来年の運勢が決まる、一種のおみくじとなっています。 例えば、硬貨が入っていれば「幸せ」に過ごせ、指輪が仕込まれていたら「結婚」できる、「指ぬきやボタン」がでてきたら逆にしばらく独身でいると伝わっていますよ。

食べる直前に温め直そう!

 

1ヶ月にわたり熟成された「クリスマスプディング」。 クリスマスを迎えて食べる前に蒸らして温め直すのが定番です。

そして、温め直したらヒイラギの枝を飾り付け、熱したブランデーやラム酒をかけてフランベしたら、後は味わうだけです!! フランベすることで、雰囲気のある青い炎を見ることができるかもしれませんね。

まとめ

「クリスマスプディング」はイギリス伝統のケーキです。 クリスマスに食べるケーキとされ、熟成することから1ヶ月前から作り始めるとも、気が早い人はクリスマスを迎えた翌日から早速準備をするともいわれています。

しかし、近年ではスーパーなどで購入して済ませるというスタイルも増えてきているそうでよ。

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