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手間のかかる“不便さ”が新鮮で“エモい”! Z世代に注目される「平成レトロ」とは

  • 2022.11.25
出典:シティリビングWeb
出典:シティリビングWeb

手間のかかる不便さが逆に新鮮! ※写真はイメージ

平成レトロは、平成の中で懐かしいと思える事象をさす言葉として筆者が提唱しました。平成前半あたりまでを範囲としていますが、時代が進むにつれて変化するでしょう。また、何が懐かしいかは個人差がありますので範囲は自由です。

もともと昭和レトロには注目が集まっていましたが、平成の始まる1989年1月8日を越えた後の文化は重要視されないという状況でした。携帯電話もネットも普及しておらず、隔世の感のある平成初期の文化を残そうと、筆者は現物を保護していました。しかし範囲が広すぎて自分だけでは手に負えず、広く世間に伝えようと、まだ平成の終わりが決まる以前の2017年に「平成レトロ」を考案。意味が伝わりやすく、かつ違和感を持ってもらうための言葉です。

そして令和になると平成の振り返りが増加し、平成レトロも注目されました。今年は「JC・JK流行語大賞2022上半期」のコトバ部門で1位を獲得。Z世代のトレンドとして定着しました。

使い切りカメラや、カセットテープをあえて使う若者が話題となっていますが、スマートフォンが当たり前の世代からすると、その手間のかかる「不便さ」が新鮮なのでしょう。お金と時間をかけて写真を現像してみたらピンボケだった…リアルタイム世代は、その過程でこそ愛着がわき、感情が揺さぶられることは当然のように体験して知っています。それを、若い世代も同様に「エモい」と感じているのでしょう。次はどんな平成レトロがリバイバルするのか楽しみです。

出典:シティリビングWeb

教えてくれたのは…山下メロさん

平成が終わる前から「平成レトロ」を提唱。80~90年代の庶民風俗を研究する。新著「平成レトロの世界 山下メロ・コレクション」(東京キララ社)が11月25日(金)発売

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