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【ドイツ】突然の雨にビニール袋!?→その後の光景に、思わず“驚愕”!《海外在住の仰天エピソード》

  • 2023.1.23

ベルリン在住のライター、河内秀子です。

在独歴20年以上になりますが、ドイツ生活が辛くなるのはやはり冬。関東圏は冬といえば快晴!だったので、寒さよりも、どんよりとしたドイツの冬の暗さが耐え難いです。

今回は、そんなお天気のカルチャーショック?のお話です。夏ににわか雨が降った時に、ビニール袋を友達に手渡された時は意味がわかりませんでした。

ドイツの人は雨の日にも傘をささない?

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日本と同じく、ドイツの朝のニュース番組でも必ずお天気予報のコーナーがあります。しかしそれでも、朝には降っておらず、夕方などにパラパラと降り出した時、街中で傘をさしている人をほとんど見かけません。

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筆者撮影

ここ数年、夏にはゲリラ豪雨のような土砂降りの日もあったのですが、その際に見かけたのは、ゴミ袋を破ったワンピース(貫頭衣?)姿の人たち。確かに傘が役に立たないほどの強い大雨ではあったのですが、普段から「傘がなかったらゴミ袋」はドイツのライフハック(?)なのです。

その理由はまず、日本のようにコンビニで安いビニール傘が買えるような環境ではないことが挙げられるでしょう。最近では雨が降ると、ドラッグストアの店先に5ユーロ前後の折り畳み傘が並ぶことも増えてきましたが、風が強いことも多いので、あまり役には立ちません。かといって弱い雨なら傘を見かけるかというと、そうでもないんです。

なぜドイツの人は傘をささないのでしょうか?

空気が乾燥しているから気にならない?

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日本とドイツでは、雨の量が異なるというのも理由の一つかと思います。

もちろん地域や年によっても違いはありますが、モンスーンアジアの東端に位置する日本の年平均降水量は約1,700mm。ベルリンでは約570mmだそうなので、かなり少なめですね。

またドイツの方が湿度が低いため、雨が降ってちょっと髪の毛や服が濡れたくらいなら、部屋に入ってしばらくすると乾いてしまうということも、傘を持たない理由の一つかと思います。具体的な数字はないのですが、フードをかぶっている人や撥水性に優れたアウトドア用のジャケットを着用している人が多いことも、その背景にあるのではないでしょうか。

ドイツ人は機能性の高いアウトドア用ファッションが好きです。独WELT紙の2022年の記事によれば、インフレの時は洋服にかけるお金は減るものですが、アウトドア用のファッションにかけるお金はそこまで減らなかったのだそう。2年間のパンデミックでジムなどが閉まっていたこともあり、アウトドア商品の売れ行きは右肩上がりです。

雨が降る日は風も強いので、傘より分厚いアウトドアジャケットでフードをかぶって早足で歩いた方が、ドイツの気候にあっているのかもしれません。

年々増える“異常気象”

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2021年には、ドイツ西部を襲った記録的な豪雨で、アール地方が大きな被害を受けました。土砂崩れなどもあり、巻き込まれた180名以上もの方々が亡くなりました。

ドイツの熱波は以前よりも激しくなり、夏は過ごしにくくなっています。2023年の元旦にかけて、南ドイツ・ミュンヘンなどでは20度を超える夏のような(ドイツでは)ポカポカ陽気となりました。

異常気象も、毎年のように起こればもう“異常”ではありません。今後はドイツでも傘が必要な天気が増えてくるのかもしれません。

まとめ

朝はドイツ公共放送のニュースをつけ、天気を確認します。しかし一番気になるのは、天気予報士のベンヤミンさんが来ている変なセーターの柄だったり…。仕事がある日の天気予報は、アプリ3種類を使って毎時間ごとに確認しているからか、案外テレビでの天気予報は聞き流している気がします。

普通に生活していれば、駅までの道、雨がしのげればいいからです。傘を持ち歩くのも面倒くさくなって、家にあるのは折りたたみの傘が1本だけ。すっかり“ドイツ化”してしまいました。

 

※記事内の情報は記事執筆時点の情報です。
※参考文献:国土交通省HP「日本の降水量」、ドイツ日刊新聞「WELT」WEB紙面



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筆者:河内秀子(Twitter
東京都出身。2000年からベルリン在住。ベルリン美術大学在学中からライターとして活動。
#何故ドイツではケーキにフォークを横刺しにするのか問題

イラスト: vaguely(Instagram / HP
編集:TRILLニュース