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「エリザベス女王陛下歓迎午餐会」の復刻メニューが登場。5日間限定【東京會舘】100周年記念フェア

  • 2022.11.10
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皇居前で創業して1世紀。レストラン、ウエディング、バンケットを備えた【東京會舘】が、2022年11月1日に創業100周年を迎え、11月は5日間限定で「エリザベス女王陛下歓迎午餐会 復刻メニュー」と、期間限定の「創業100周年記念 ファイナルフェア 復刻メニュー」を提供します。歴史と伝統に彩られた特別な料理の数々を、味わえるのは今だけです。

東京會舘100年の伝統と歴史

大正11年(1922年)に皇居前で創業した東京會舘は、民間初の社交場とて開業当初から本格的なフランス料理を提供しています。政界や財界人、文化人などにも愛され、昭和46年(1971年)には2代目本舘が竣工。1975年5月にエリザベス女王夫妻が来日した際は歓迎午餐会が行われるなど、日本を代表する味の殿堂のひとつです。

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▲三代目となる新本舘は平成31年(2019年)1月にオープン

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▲本舘1Fロビーでは12月上旬まで、100周年を記念する資料を展示しています。東京會舘の歴史を伝える年表や貴重な資料を見られます

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▲東京會舘に迎えた国賓や公賓の展示スペース。各国の首脳が訪れたことを実感する資料です

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▲エリザベス女王陛下歓迎午餐会の打ち合わせ資料なども展示されていました

エリザベス女王の午餐会メニューをいただける5日間

11月には土曜・日曜・祝日の5日間のみ限定で、エリザベス女王夫妻に提供された午餐会のメニューを、季節の食材に合わせて復刻。スープ、魚料理、肉料理、デザートにいたるまで、特別メニューとしていただけるたいへん貴重な機会です。

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▲エリザベス女王陛下歓迎午餐会復刻メニュー <写真提供:東京會舘>

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▲歓迎午餐会で使われた卓上メニューをモチーフにしたメニュー。食事をすると記念にいただけます <写真提供:東京會舘>

冷製のヴィシソワーズスープは、ジャガイモやピーマン、生クリームのほか、長ネギが使われているのは、女王陛下に日本らしい味を知っていただきたいという当時のシェフの願いが込められているように感じます。ほんのりタイムが香る上品な味に仕上がっていました。

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▲「冷製スープ ヴィシソワーズ」

シンプルに塩コショウをした鰆のソテーには、温かいベアルネーズソースがかかります。1836年にパリで誕生したとされるベアルネーズソースは、卵黄とバターと白ワインに、エシャロット、エストラゴンなどのハーブを加えます。

近年フレンチのソースは、素材の味を活かすため控えめな味わいがトレンドですが、ソースにこそ主役や名わき役として活躍させるのが東京會舘100年の伝統。しかも近年は鰆を輪切りにすることはありませんが、あえて当時の調理方法で仕上げていて、5日間だけの特別感を味わえます。

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▲「鰆の輪切り 網焼き ベアルネーズソース」は、ソースの味を堪能したい一品です

歓迎午餐会を行うことが決まると、エリザベス女王が牛肉のパイ包み焼きが好物であるらしいとの情報を英国大使館から得て、日本では調理法が知られていなかったイギリス風のパイ包み焼きを再現。牛1頭から1パーセントしか採れない希少な牛フィレ肉を4日間熟成し、フォワ・グラを詰めたパイ包みです。

ペリグーソースはフォン・ド・ヴォーを使うのが主流ですが、より重みのあるドゥミグラスソースで作るのが本来のレシピ。東京會舘では10日間かけて作る伝統のドゥミグラスソースをベースに、トリュフとフォワ・グラの濃厚な風味が楽しめるペリグーソースがかかります。今も結婚式の披露宴をはじめ、8人から10人用でしか食べられない貴重なメニューですが、フェアでは特別に少人数でいただけるチャンスです。

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▲「牛フィレ肉のフォワ・グラ詰めパイ包み焼き プリンスアルベール風」

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▲デザートの「アイスクリーム マロン取合せ」は、70年ほどまえに誕生した東京會舘を代表するスイーツ「マロンシャンテリー」を思わせる繊細なクリーム使いが目を惹きます

「エリザベス女王陛下歓迎午餐会 復刻メニュー」 ¥19,800 開催日:11月19日(土)、20日(日)、23日(水祝)、26日(土)、27日(日)の5日間ディナータイム限定で提供 ※3日前までの予約制(フェア ペアリングワイン3種セットも用意されています)

東京を代表するバーのカクテルを堪能

東京會舘創業とおなじく1922年に誕生したカクテルも注目。サイドカー、パラダイス、アレクサンダーのほか、館内で開かれた創業100周年コンテストのカクテル部門で選ばれた「エターナル ローズ」ほか、ダグラス・マッカーサー元帥が愛飲したといわれる「會舘風ジンフィズ」など、100年を迎えた老舗バーの味を楽しめます。ここでは2つのカクテルを紹介します。

1945年に東京會舘はGHQの接収を受け「アメリカン・クラブ・オブ・トーキョー」として営業。「會舘風ジンフィズ」(¥2,090)は、GHQの将校たちが朝からこっそりお酒を飲んでも上官にバレないよう、ジンにミルクを入れて作った、今でも人気のカクテルです。

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▲マッカーサーも愛した「會舘風ジンフィズ」 <写真提供:東京會舘>

創業年と同じ1922年に生まれた3種のカクテルのひとつ「アレクサンダー」(¥2,090)は、ブランデーベースにカカオリキュールとクリームを合わせ、チョコレートを思わせる甘みやクリーミーな味わいが、デザートカクテルとして最適です。

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▲「アレクサンダー」 <写真提供:東京會舘>

伝説の人気料理やスイーツも期間限定で復活

エリザベス女王の午餐会メニューのほかにも「創業100周年記念 ファイナルフェア 復刻メニュー」を用意。歴史に彩られた料理が、11月30日までいただけます。

三島由紀夫の小説にもたびたび登場する東京會舘の「ソールピラフ」<単品¥2,860 セット¥4,620 提供期間:11月1日(火)~11月30日(水)>。バターライスに濃厚なドゥミグラスソースを加え、後はマッシュルームと塩コショウのみ。最後にドゥミグラスソースをベースにした、まろやかなシャトーソースがかかります。ピラフにソースをかけるのは東京會舘の伝統スタイルで、塩コショウの風味の中にドゥミグラスのトマトが感じられ、ソール(舌平目)と共にいただく深い味わいです。

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▲三島由紀夫が愛した「ソールピラフ シャトーソース」

「コルドンブルー」<単品 ¥3,300 セット ¥5,170 提供期間:11月1日(火)~11月30日(水)>はポークのカツレツで、1971年から2015年に二代目本舘にあった「シェ・ロッシニ」で人気のメニュー。ロースハムとチーズの包み焼きに、シャトーソースがかかります。昭和時代にとても人気のメニューだったため、今回復刻されました。

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▲「ポーク コルドンブルー」

近ごろは、斬新で見た目も美しいスープがレストランやホテルのテーブルを飾るようになり、本格的なコンソメスープに出会う機会がほぼなくなりましたが、東京會舘の「ダブルチキンコンソメ」は国産鶏と野菜だけを使う伝統の製法で作られます。

コンソメスープには老鶏を使い、旨味が多く深い味わいが生まれます。1日目に鶏ガラと香味野菜を煮込み、翌日さらに鶏肉と玉葱を投入して煮込む、2度の煮込みがダブルコンソメの名の由来。さらに1日寝かせ、4日目に提供されます。チキンのエキスや香味野菜が凝縮され芳醇で濃密な味わいが口の中に広がります。

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▲東京會舘伝統の「ダブルコンソメスープ」は必ず飲んでおきたい味。今も味わえる逸品です

復刻スイーツ「タンバルエリーゼ」<単品 ¥2,200 提供期間:11月16日(水)~11月30日(水)>は、1970年代にパリの三ツ星レストラン「ラセール」で生まれたと言われる王冠を模したデザート。クッキー生地を焼いた器にフルーツやシャーベットが入り、飴細工のドームを被せます。二代目本舘時代の定番商品でしたが、飴細工に手間がかかることから用意できなくなった幻のスイーツです。

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▲飴細工のドームが繊細な「タンバルエリーゼ」

このほか「オムレット オ マロン」や「モカエクレア」、「ミルフィーユ・フォンダン」など、70年代から80年代に販売されたスイーツを、当時のデコレーションのまま復刻。昔は今のものと比べると大きく、色合いも少なく甘めでしたが、現在の好みに合わせ、若干小さめで、味わいを軽くしています。

「エリザベス女王陛下歓迎午餐会」の復刻メニューが登場。5日間限定【東京會舘】100周年記念フェア

▲復刻した「オムレット オ マロン」は、クリームとマロンの粒を、ふんわりとしたオムレット生地で包みます 単品 ¥648 提供期間:11月1日(火)~11月30日(水)

伝統の味を守りながら101年目を迎えた【東京會舘】。「エリザベス女王陛下歓迎午餐会 復刻メニュー」や「創業100周年記念 ファイナルフェア 復刻メニュー」など、特別な料理をいただける貴重な機会を、ぜひ見逃さないでくださいね。<text&photo:みなみじゅん 予約・問:東京會舘 https://www.kaikan.co.jp/>

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